米国資産で運用の投信が人気 株式や低格付け債

米国の資産で運用する投資信託への資金流入が続いている。QUICK資産運用研究所によると、2月の海外・先進国株式型の設定額から解約額を差し引いた資金流入額は4274億円だった。法人減税や大型インフラ投資など、企業収益にプラスとみられる政策を掲げるトランプ米大統領の政策期待が引き続き強い。米企業が発行した低格付け債(ハイイールド債)を投資対象とする投信にも、利回りの高さを手掛かりにした資金流入が目立った。

米国株を主に組み入れている投信では、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントが2月24日に設定した「グローバル・ビッグデータ投資戦略」が人気を集めた。ビッグデータや人工知能(AI)を投資判断に用いることでも注目され、為替ヘッジあり・なしの両コース合算で月末までに1433億円の資金が流入した。

米ハイイールド債が投資対象の「フィデリティ・USハイ・イールドF」(フィデリティ投信)や「みずほUSハイイールドオープン Bコース」(アセットマネジメントOne)なども資金を集めた。

2月中旬ごろから、米連邦準備理事会(FRB)の高官による早期利上げに前向きな発言が相次いだ。ハイイールド債は債務不履行(デフォルト)に対するリスクが大きく、格付けが上位の社債より高い利回りが求められ、金利上昇局面において相対的に価格変動リスクに強いとされる。ただ、足元では「短期的な利回りの高さに着目した投資家の資金が向かっている」(セゾン投信の瀬下哲雄運用部長)という。

海外の不動産投資信託(REIT)型投信は4カ月連続で流出超となった。米金利の上昇基調に加え、昨年11月から分配金を引き下げる動きが相次ぎ、個人投資家などの人気離散が続いている。米ハイイールド債関連への資金流入は、海外REIT型を解約した個人の資金が向かった面もあったとみられる。

国内型では低金利が続くなか、REIT型投信が引き続き好調だ。「通貨選択型Jリート・F(毎月分配)Bレアル」(アセットマネジメントOne)や「ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)」(大和証券投資信託委託)がそれぞれ144億円、84億円の流入超となった。

国内株式型は8カ月連続の流出超だった。大型株を手掛けにくい環境が続く中、比較的値動きの軽い中小型株の組み入れ比率が高い「ひふみプラス」(レオス・キャピタルワークス)などには資金が流入した。

(日経QUICKニュース)

[日本経済新聞朝刊2017年3月18日付]

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