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車いすで着こなすスーツ 元パラ選手の助言もとに開発 花菱縫製、座った姿勢で格好良く

2017/4/12 日経MJ

                元パラリンピック選手の上原大祐氏が開発に協力した

 オーダースーツの花菱縫製(さいたま市)は元パラリンピック選手と協力し、スーツのバリアフリー対応を進める。車いすでの着用を前提としたデザインと機能性を追求し高齢者や障害者が着やすいスーツを発売する。目の不自由な人への対応も取り入れる。加齢により足腰が弱くなった人などのライフスタイルに合わせ需要を開拓する。

 銀座店(東京・中央)など全6店で車いす利用者向けのオーダースーツを展開する。座った姿勢を基準に設計し車いすをこぐ際にジャケットの裾がめくれたりボタンが取れたりするのを防ぐ。販売価格はオーダーサービス込みで税別4万8千円から。

 開発には元パラリンピック選手の上原大祐氏が協力した。ジャケットは座った姿勢に適した丈の長さにし、ボタンの位置を高めにすることですっきりとした印象にした。

 腰ポケットは通常のスーツよりも傾斜を大きくし、フラップ(ポケットのふた)が車いすのアームレストに乗らないようにした。背中の中心や両脇に入れる切れ込みも無くし、裾がめくれ上がるのを防ぐ。

 肩回りを動かしやすくするため、肩部分の外周を通常より大きくした。襟元には縫い込みを入れ、座ったときに襟が浮くのを防ぐ。

 ボタンが取れにくくするため裏側に補強ボタンを付けたほか、袖先がタイヤなどと触れて摩耗するのを防ぐために、服地と同系色の人工皮革で補強した。

 目の不自由な顧客に向けた無料オプションの提供も始めた。ジャケットやパンツなどの一定の位置に単純な棒形や丸形の刺しゅうを施す。スーツの組み合わせや表裏、スカートの前後などを識別しやすくする。

 花菱縫製は関東地方を中心に約20の直営店を展開する。全ての工程を国内の自社工場で手掛けており、3万通り以上の多彩な組み合わせが提供できるのが強みだ。車いすに乗った顧客も以前から少なくなかったという。体の不自由な顧客にはこれまで個別に対応してきたが、新サービスを改めて立ち上げることで対応を強化する。

(木村祐太)

[日経MJ2017年3月10日付]

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