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転職者300万人超えの真実 「35歳の壁」は崩れたか? ミドル世代専門転職コンサルタント 黒田真行

2017/3/17

■マクロとミクロで大きく異なる温度差

 転職支援サービスにご登録いただく方と面談でお会いしていると、以下のような状況で相談を受けることが日常茶飯事です。

 「実際に活動を始めてみると、思ったより厳しいというのが実感です。20社以上の書類選考にすら通過しない。面接さえしてもらえないのかと思うと情けなくなります」(42歳、前職=通信機器商社・営業、転職経験3回)

 「5年前に転職をしたときは、1カ月で3、4社内定がもらえたのですが、今回はかなり苦戦しています。希望年収などの条件を考え直さないといけませんね」(46歳、現職=食品メーカー・人事部長、転職経験4回)

 「転職市場が活況」「35歳以上の壁崩壊」「中高年の求人も増加」というニュースは事実でも、やはりマクロの数字で見えていることでしかありません。35歳を超えた中高年の需要は、確実に高まっていますが、求人倍率としてはまだまだ低く、「以前よりだいぶ『まし』になっているが、とうてい売り手市場とはいえない」というのが現場のリアルです。

 求人市場が活況になると、確かに「これまで需要が低かった層」でも需要が増える一方で、もともと需要が高かった層(ITや電気・機械・建築関連の技術者、スペシャリスト)の需要が沸騰して、超採用難というニュースと混在して出回ってしまうので、全体がすさまじく好転したように聞こえてしまう傾向があります。

 マクロとミクロのギャップ、スキルごとに大幅に異なる需要のベースラインの状況をしっかり把握しておくことが、一人ひとりの転職活動という観点では非常に重要なポイントとなってきます。

■楽観は禁物、慌てずに正確に市場を見切る

 ご存じの通り、求人市場は、ほぼ景気とほぼダイレクトに連動しています。日経平均株価や物価、為替の状況など、景気指標に若干遅れるものの、ほぼリアルタイムに数字が動く遅行指標です。そして景気は、30年単位の長期スパンで見ると潮の満ち引きのようによくなったり悪くなったりを繰り返す波動を持っているものです。

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