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美味しいお金の話

節約にも使える 「置き換え」ダイエット ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢

2017/3/17

PIXTA

 先日、麺の専門店に出かけました。その店の鶏肉のフォー(お米でできた麺)は約300キロカロリー、担々麺は約900キロカロリーでした。同じ麺のメニューなのに、随分とカロリーが違うのだなと驚きました。つまり、摂取カロリーを抑えつつ「麺が食べたい」という欲求を満たすには、フォーを選べばいいということになります。

 そういえば、お金の節約でも、「置き換え」でうまくいったケースがありました。

■ビールは炭酸水に置き換えられる?

 仕事終わりに飲むビール、おいしいですよね。私は特に夏になると、毎日飲みたくなってしまうのですが、ある夏に、どうして毎日ビールを飲みたいのか考えてみたことがありました。ビールの味が好きなのか、炭酸の爽快感が好きなのか、アルコールが入ることでほろ酔い気分になれることが好きなのか……。

 「ビールに求めること」を整理した結果、必ずしもビールでなくても代用できることに気がつきました。ビールの味を求める場合はノンアルコールビール、爽快感を求めるときには炭酸水、アルコールを求めているときには安価な箱ワイン(開封後も1カ月程度少しずつ飲める)でも十分に満足できる日がありました。

 3つすべての気持ちを満たしたい日だけビールを飲み、他の日はノンアルコールビールや炭酸水などに置き換えることで、満足感も得られた上でお酒代を抑えることができました。

 ダイエットでも1日の食事を低カロリー食品に置き換える「置き換えダイエット」がよく使われる手法ですが、節約でも、より安価なもので満足ができないか模索する「置き換え」が有効に働くことがあります。

■要望を細分化してみる

 置き換えをそれほどストレスなく実現するためにお勧めなのが、要望の細分化です。

 例えば、ある高級ブランドの流行の形の落ち着いた色のスーツが欲しいと思ったとき、どうして自分はそれが欲しいのかを考えてみます。そのブランドが友人の間でも人気なので、「持っていると自慢できるかも」と思うからかもしれません。そのスーツの形がトレンドを押さえているため、「流行を取り入れたい」という気持ちを満たせるからかもしれません。あるいは、そのスーツを着ることで「仕事で信頼感が得られそう」と考えているのかもしれません。

 このように、自分がなぜその商品が欲しいのか、その理由を細かく考えてみるのです。

 もし、友人間で人気のブランドなので、持っていると話題にできるという理由であれば、同じブランドでもスーツより価格が安いスカーフやネクタイでも似た効果が得られるかもしれません。流行を取り入れたいという理由であれば、ファストファッションで安価なものを購入することも選択肢に入ってきます。仕事での信頼感であれば、似た色の生地でオーダースーツを作る方が体にフィットして、似合う服を割安に手に入れられる可能性もあります。

 満たしたい要望が複数存在し、それをすべて満たすような商品を手に入れようとすると、それなりの出費を覚悟しなくてはいけません。もちろん、すべての要望が捨てられない大切な条件であれば、高価な物を購入し、大切に長く使うという判断もあるでしょう。

 自分が何かを欲しいと感じたときに、その理由を細分化し、整理してみることで、除外できる条件や置き換えが可能な他の手段が見つかることがあります。より満足がいく買い物をするためにも、「欲しい気持ちの内訳」を見つめてみるのがお勧めです。

風呂内 亜矢(ふろうち・あや) 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。著書に『その節約はキケンです―お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか―(祥伝社)』『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。管理栄養士の資格も持つ。http://www.furouchi.com/

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