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もうかる家計のつくり方

家計改善に無関心な妻 孤軍奮闘の夫の憂鬱 家計再生コンサルタント 横山光昭

2017/3/8

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 「もっとお金をためなくてはいけないのに、なかなか妻が協力してくれません」と相談に来たのは会社員のHさん(43)。家計を主に管理しているのはパートをしている奥さん(41)で、仕事や家事の合間に家計簿をつけています。

 Hさんはその家計簿の内容をよく把握していて「食費が高すぎる」「日用品にお金を使いすぎている」などと感じるそうです。ところが、奥さんの方はつけるだけで数字には関心がなく「毎月の収入の範囲内でやりくりできていればよし」としてしまうので、いつまでも家計が改善されないと訴えています。

■家計への問題意識に夫婦で温度差

 Hさんのご家族はご夫婦のほか中学2年生の長男、小学4年生の長女、Hさんの母(75)で、5人で戸建ての持ち家に住んでいます。住宅を購入するときに貯蓄が一気に減ったこと、子どもが進学を考える時期に差し掛かっていること、Hさんの母が体調を崩し気味なので医療費、介護費の負担が増えるかもしれないことなど不安に思うことがいくつかあり、毎月の収入からできるだけ貯蓄をつくっておきたいというのがHさんの考えです。

 対して奥さんは「仕事と家事で疲れている」「義母に気を使うしお世話もあるので、家計簿をつけるだけで精いっぱい」「今以上にやりくりなどを考える余裕はない」と言うそうです。Hさんがお金の話をしても聞き流すだけで、お金の流れについてほぼ無関心だといいます。

 家計を見ると、Hさんの収入と奥さんの収入とHさんの母が食費として入れている2万円を合わせ、毎月の収入は45万4000円。支出は45万1000円なのでわずかに黒字ですが、ギリギリなので貯蓄はできていません。

 洋服はあまり買わないし、趣味にお金をつぎ込んでいるわけでもなく、支出自体は派手ではないのですが、全体的に膨らんでいます。これを改善するには日々の支出をコントロールすることがカギになるため、Hさんだけではなく、家計管理している奥さんの協力が不可欠です。

■まずは「1週間予算管理」法

 「家計改善のために、どうにか妻を巻き込んで動かす方法はないでしょうか」というHさんと一緒に方法を考えました。Hさんは奥さんの管理に対して何も物が言えず、ただ全体を把握しているだけという状況が歯がゆくてたまらないそうです。

 それなら、行動に移さないと何も変わりません。まずは食費と日用品代を「1週間予算管理」でやりくりしてみるよう、Hさんから奥さんに提案しました。1週間の予算を決め、その範囲に食費と日用品代を収める方法です。

 1週間の予算は1万7000円。新しいことを試す代わりに、買い物は「荷物持ちを手伝う」という名目でHさんが奥さんと一緒に行くというルールにしました。Hさんは買い物の中身がわかって安心ですし、予算内で使い方を相談しながら買い物ができるのがメリットです。

 もちろん、緊急的に必要な買い物は例外ですが、奥さんは手伝ってもらえることを喜んでおり、意外とスムーズに始めることができました。

 Hさんも「買い物は結構大変なんだ」と実感することができたそうです。一緒にいる時間が長くなり、会話も増えました。予算管理と買い物についてお互いの考えを共有できたこともあり、食費や日用品の支出は自然と下げられました。

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