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コクヨ賞作品にワクワク 消しゴムが棒、テープに漫画

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日経トレンディネット

コクヨが毎年開催している「コクヨデザインアワード」は、日本をはじめ世界41カ国が参加する、デザインコンペティションだ。「使う人の視点で優れた商品デザインを広くユーザーから集める」というコンセプトで、このアワードから「カドケシ」「チビット」「ビートルティップ」「なまえのないえのぐ」などのヒット商品も生まれている。2016年も、1307点の応募があり、アートディレクター・クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏、アーティストの鈴木康広氏、デザインエンジニアの田川欣哉氏らの厳正な審査を経て、2016年11月に受賞作が発表された。

その受賞作品の展示会が、2017年2月17~19日、東京・青山スパイラル1階のMINA-TOで開催された。2016年のテーマは「HOW TO LIVE」。2015年の「美しいくらし」、2014年の「NEXT QUALITY」、2013年の「HAPPY × DESIGN」などに比べると抽象的で哲学的なテーマだけに、受賞作も個性的な作品が多く、とても見応えのある展示会になった。

会場では、作品模型とプレゼンパネルの展示のほか、モノの背後にある考え方を伝えるべく、1分程度のムービーを各作品ごとに用意。作品の意図や、実際どのようなモノであるのかを分かりやすく見せる工夫がなされていた。

鉛筆や消しゴムが棒状に! 素材となった文房具

グランプリを受賞したのは、AATISMO(中森大樹/海老塚啓太)の「素材としての文房具」。素材が道具になってきた歴史を反転させ、鉛筆や消しゴム、定規を細長い棒状にして、ホームセンターに売っている素材のように提供するというアイデアだ。

好きな長さに切って使うもよし、消しゴムをいくつかの断片にしてピン差しにするもよし、三角のパイプ状になっている定規を短く切ってアクセサリーにするもよし。文房具自体が素材になっているから、それとどう付き合うかはユーザー次第。テーマに対する答えはとがったものなのに、とても人と寄りそう製品になっている。

これが、どのような形の商品として私たちの前に現れるのか、とても楽しみなアイデアだ。コクヨの担当者にたずねたところ、「できるだけ作者と相談のうえ、コンセプトを大事にしながら商品化を検討する」ということなので、じっくりと練った良い形での製品化を待ちたい。

優秀賞3点も力作! 文房具の未来は面白い

優秀賞は3点。まずは、阿部泰成氏の「どうぐのきねんび」から見てみよう。この作品は、モノを買ったときに、その購入日をモノ自体にスタンプするもの。製品が人に使われることで「道具」になる。その日を記念日として記録しようというアイデアだ。

紹介のムービーを見て面白いと思ったのは、紙製品や木工品はもちろん、金属やガラス製品、曲面や凸凹面にもスタンプすることを想定していること。実際にそれが可能なスタンプができるのなら、とても興味深い。

道具として愛用するものの多くは、スタンプを押すための広い平面を持っていないことが多いし、素材もスタンプのインクが付きやすいものとは限らない。このアイデア通りのコンパクトでシンプルな形で、何にでも押せる万能のスタンプができるのなら、従来のスタンプの域を超え、焼き印とか特殊印刷の世界がとても身近になるということだ。

南和宏氏の「マンガムテープ」は、マンガのコマ割りや吹き出しが入ったガムテープだ。「贈り物の背景に必ずあるストーリーや贈り手の気持ちも一緒に送ることができるガムテープ」というアイデア。吹き出しや効果音が描かれたコマ割状のガムテープなら、そこにメッセージを気軽に書き込めるのではないかという考えは、多くの人が共感できるのではないかと思う。

紹介ムービーのように段ボール箱に貼り付けたガムテープの全てのコマにマンガを描くのは難しいが、数コマにちょっとしたメッセージを添えるだけで、その荷物がこの世でたった一つの贈り物になるわけだ。大げさにならず、少しだけ気持ちが表に出て、送る側も受け取る側もうれしい気分になる。

ガムテープという生活用品に人をつなぐアイデアを混ぜたところが、このアイデアのポイントだろう。コクヨデザインアワードでは、過去の受賞作のカドケシやチビットなどのように、受賞から一年で製品化されたモノも少なくない。この作品も製品化が近いのではないだろうか。

Kujira(石川菜々絵/前田耕平)の「ぴったりカット」は、「親指にぴったりはめて、自分の手元で感覚的にテープを切れるテープカッターです」という作者のコメント通りの製品。デジタルではないけれど、ウエアラブルな文房具なのが面白い。

指先で切る感覚は、道具と人との一体感がある。マスキングテープをまっすぐ切るのにも使えるし、接着テープをどんどん切ってどんどん貼るようなときにも便利だ。コクヨでも、指にはめて使うレーザーポインタ「黒曜石」など、IoTの視点でのウエアラブルツールを発売しているが、この作品について担当者は「アナログな形でのウエアラブルの方向性を提示してくれたので、今回良い気づきを与えていただいています」と、そのアイデアの新しさに対してコメントした。

そのほか、会場にはファイナリスト作品10点のプレゼンテーションシートも公開。文房具を通した「HOW TO LIVE」のアイデアの現在を、じっくりと見る機会となる良い展示会だった。

(ライター 納富廉邦)

[日経トレンディネット 2017年2月17日付の記事を再構成]

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