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ビジネス街の書店をめぐりながらその時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している紀伊国屋書店大手町ビル店に戻る。ビジネス書とは離れるが、先週末の金曜日は村上春樹氏の話題の新刊『騎士団長殺し』上下巻が発売され、多くの書店で売り上げトップを走る。ビジネス書に強い紀伊国屋書店大手町ビル店でもその光景は変わらない。メインの平台は村上氏の新刊がうずたかく積まれていた。一方、ビジネス書ゾーンの平台に目をやると、『騎士団長殺し』に引けをとらない規模で平積みされた本が目を引いた。

80~90年証券営業の最前線を描く

その本は横尾宣政『野村證券第2事業法人部』(講談社)。著者はオリンパス巨額粉飾事件で指南役とされた人物。二審でも有罪判決を受け、現在最高裁に上告中だ。その無罪の主張が本書後半の中核をなすが、前半はタイトルの通り、野村のすご腕営業マンだった著者の仕事ぶりを中心に「80年代から90年代にかけて、善くも悪くも世間の注目を浴びた野村証券の最前線の実態」が活写される。

「今の日本に比べると、当時はなんと活気に満ちあふれていたことか」と本人が述懐するように、バブル期の活力を回顧する内容で、コンプライアンスもハラスメントもまったく意識されなかった粗削りな時代の、証券営業のすさまじさが読みどころのひとつだ。

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