「自分のやりたいことができていることが、私にとっての『出世』です」

よくよく聞くと、勤務している韓国の会社にも似たような表彰制度があり、その時に、トロフィーをあげるとみんなものすごく喜ぶんだ、と。私は自分の感覚で、「トロフィーなんていらない。名誉が大事なのだから賞状だけでいいでしょう」と思っていたのですが、その理由までを聞けば、彼女の言い分も理解できました。

結局、この時は彼女の意見を尊重してトロフィーをあげることにしました。副賞として名前を入れたペンなどもあげましたが、トロフィーが一番喜ばれました。彼女の感覚の方が正しかったわけです。

忙しくても「閉じないよう」意識している

国が違えば文化も違う。さらには、人それぞれ歩んできたバックグラウンドも違う。その前提で言葉の裏にある深い意味を理解することの大切さに、改めて気づかされました。それは、日本人同士でも同じことだと思いました。

帰国してからしばらくはマーケティング部にいて、その後、NTTドコモの子会社、NTTドコモ・ベンチャーズ(東京・港)で、社外の新規事業創出を支援する「39works(サンキューワークス)」を手がけていました。16年4月に 39works のプログラムとともに本社に戻り、社内起業家と社外のパートナーの『協創』による新規事業創出の支援をしています。協力社員も含め、メンバーは11人。

メンバーになんと呼ばれているか、ですか?「笹原さん」「さささん」「ゆうこさん」。それと、たまに「姉(ねえ)さん」とも(笑)。

iモードの開発チームとは、今でも年に一度、プライベートで集まり「同窓会」をしています。毎年、「今年が最後だよね」と言いながら。

笹原優子(ささはら・ゆうこ)
NTTドコモ イノベーション統括部 グロース・デザイン担当部長。1972年三重県生まれ。1995年日本女子大卒、NTTドコモ入社。iモードサービスおよび対応端末の企画、仕様策定にサービス立ち上げ時より携わる。現在は新事業創出を目的としたプログラム「39works」を運営。2013年MITスローン・フェローズ・プログラム卒。

(ライター 曲沼美恵)

前回掲載「最初は号泣するほど嫌だった 私の『iモード事件』」では、入社4年目にした参加したiモード開発の現場を振り返ってもらいました。

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