最初は号泣するほど嫌だった 私の「iモード事件」NTTドコモ イノベーション統括部 担当部長 笹原優子氏(上)

イノベーションに必要な3要素がそろっていた

20年近くたった今振り返ると、あの時の経験は貴重だったと思います。新規事業創出プログラム「39works(サンキューワークス)」を手がける上でも、参考になるヒントがてんこ盛りでした。

その後、米マサチューセッツ工科大学(MIT)に留学した際にも学びましたが、イノベーションに必要なのは「フラット」「オープン」「ダイバーシティー(多様性)」の3つなのです。振り返ると、iモードの開発チームには、その3つの要素がすべてそろっていました。

会議では、「自分の意見を言わないやつは出て行け」と言われた。常に自分の意見を持って、それをみんなに説明しないといけなかった。思いつきのような提案でも、上の人たちはまともに取り合ってくれましたし、私たちも自由に反対の意見を言うこともありました。とてもフラットな環境でしたが、受け入れられている実感もありました。

例えば、携帯電話メーカーさんの幹部の方と夏野さんがメールでやりとりしていたとします。すると突然、CC(同時送信先)に私が入ったりするんです。なんだろうと思ったら、「この件については笹原が責任者なので彼女と調整してください」と書いてある。「しっかりしろ」と言葉で言われるよりも、プロとして認めてもらっているのだからしっかり勉強して頑張らないと、と思いましたね。

笹原優子(ささはら・ゆうこ)
NTTドコモ イノベーション統括部 グロース・デザイン担当部長。1972年三重県生まれ。1995年日本女子大卒、NTTドコモ入社。iモードサービスおよび対応端末の企画、仕様策定にサービス立ち上げ時より携わる。現在は新事業創出を目的としたプログラム「39works」を運営。2013年MITスローン・フェローズ・プログラム卒。

(ライター 曲沼美恵)

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