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革スケボーに財布自作キット アイデアと技術が融合

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日経トレンディネット

メーカーや工房が磨き上げた技術と高いデザイン性を組み合わせた製品を発表する場となった「ギフト・ショー LIFE×DESIGN」。技術だけでは魅力的な製品は作れないし、見た目の良さだけでは使える製品になりにくい。今回の見本市ではその双方がうまくかみ合い、かつアイデアが斬新な製品が目立っていた。

革製だとこんなにもカッコいい、遊び心感じるグッズ

革で面白いものを作ってしまおうという意欲に満ちあふれていたのが、LOOMのブース。まず目に付いたのは、革張りのスケートボードだ。スケートボードとして使うことができるが、なんともラグジュアリーな雰囲気だ。張りの技術など、とてもしっかりしていた。

鹿革製の扇子は、鹿革だからか、不思議と風流なムードが漂う。同じ革で扇子入れまで作っているのが、また面白い。ほかにも、牛革のオセロ盤、革巻きのキャンドル缶など、「なぜそれをわざわざ革で作るのか」とツッコミたくなるようなモノが、高いクオリティーで製品化されているのだ。技術をさりげなく使ってデザインされた製品を作る。今回の「ギフト・ショー LIFE×DESIGN」のコンセプトに沿った面白いブランドだ。

財布の最終系はDIYキット?

革製品の展開として興味深かったのが、韓国のVia Maffiaが紹介していた「SMART DIY KIT」だ。これは革製品製作キットなのだが、縫い穴は開いているし、キレイにカッティングも済んでいるので、誰もがかなりカッコいい革製品を作ることができるようになっているのだ。

コバ(切り口)を磨くための道具も入っているので、自分の手でしっかりと仕上げまで行うことが可能。革はイタリア製のタンニンなめしのベビーカーフを使用。柔らかく肌合いの良い革だ。丁寧に作れば、かなり高品質な製品を手にすることができてしまう。

財布やキーケース、ケーブルリールなど、製品のラインアップも充実している。シンプルなデザインもいい感じで、正式に発売されることが決まれば、ぜひ手に入れたい。

130年間、革手袋作りで発展してきた香川県東かがわ市で技術を培ったルボアの「ブレイクノット オレット」も見逃せない。

"日本最小の長財布"を目指して作られたその財布は、札入れを箱形に縫うことで幅を小さくし、そのぶん、札入れに設けられたV字スロットで札の出し入れが円滑になるように工夫されている。また、カードポケットとコインケース部を横に並べることで、省スペースと同時に薄くすることにも成功。このサイズでもコインケースは箱形で出し入れがしやすく、カードポケットは開口部が斜めにカットされていて出し入れがスムーズと、妥協のない構造。札入れの奥にはICカードなどを入れられる隠しポケットもある。小さいからといって使い勝手を犠牲にしない設計は見事というほかない。

木や竹の可能性は無限大! 現代にマッチする小物が目白押し!

硬い木でも割らずに曲げて加工する技術を開発したストーリオのブースには、曲げ木を使って作る木工製品を中心に展示していた。このストーリオが面白いのは、木工製品のイメージを覆す、シャープでスッキリしたデザインと機能だ。

これまでも、スマートなペンケースや名刺入れなど、画期的なギミックを含んだ製品を送り出しているが、今回の新作も斬新。その新作「曲げ木のマウスパッド」は曲げ木の技術でクッション性を持たせたパームレストが付いた、最小限の動きでマウス操作が行えるマウスパッド。

手首を預けられるだけでもラクなのだけど、絶妙なクッションが手首の動きをスムーズにしてくれるし、木製だから手首が当たる部分がべたつかず、さらっとした状態を保ったまま使えるのがすばらしい。木を小さい径で曲げる技術がなければ、このパームレストは実現できない。その曲げ木の技術が、そのまま使い勝手に結びついているデザインが見事だ。現在、この曲げ木のマウスパッドはクラウドファンディングを実施中。今なら希望小売価格より少し安く購入できる。

培った技術の新しい活用法としては、小林ミドリ竹籠店の試みが面白かった。黄綬褒章受章の竹細工作家・小林ミドリ氏による竹籠を布製インナーバッグと組み合わせているのだ。機能性と丈夫さ、そして経年変化も楽しめるうえに、インナーバッグの色やストラップなどの革小物部分を組み換えることで、好きなカラーリングにカスタマイズできる個性的なバッグに仕立てた。

アルミフレーム入りの竹籠をシェルとして使い、そこにインナーバッグを入れるという発想のバッグは、どこか懐かしさもあり、ランドセルのような信頼性もあり、手で提げても、肩から下げても、男性にも女性にも似合うフレキシブルさが魅力。

サイズは2種類、ブリーフケース的に使える大型の「孔雀」と、女性のハンドバッグや小振りのショルダーバッグとして使える小型の「緋連雀」、インナーバッグもアイボリー、イエロー、レッド、ブルー、ブラックから選べる。ストラップやハンドルに使うレザーも5色用意されているので、組み合わせは大小各25通り。長く使ってみたいと思わせてくれるバッグだ。

京都の伝統技術が現代風に進化

古くからある伝統工芸品や昔ながらの技術、日本ならではのアイテムなどに、デザインで新しい価値を付け加える。また、新しいデザインの中に伝統の技術を取り入れる、といった製品が目立ったのも、今回の見本市の特徴だ。ここ数年、ギフトショーでは、各地の伝統工芸品の一般消費者向け展開に力を入れていた。その中でも、今回はデザインを意識した製品の出展が多かったようだ。

京都の伝統的な土人形である京陶人形の技術を使い、さまざまな「招き猫」を作っている土田人形のブースは、そういった試みを象徴する展示になっていた。

ずらりと並んだ京陶人形の製法で作られた招き猫「ねこのもてなし」は、そのシルエットこそ、型を使った同形のものだが、それぞれに趣向を凝らしたデザインが施されている。金属蒸着のものを除いてそのほとんどが、手で彩色されたものだ。

内部が空洞になっていて京陶人形としてもかなり軽く、また、その空洞を利用して、中にアロマオイルを入れて香りを楽しむための皿も付属。デザイン、機能の両面から、伏見人形に端を発する伝統の土人形をリニューアルしていこうという姿勢が見えた。また、現代の家庭に合うように小型化された、かわいらしいサイズ感も良かった。

同じく、京都をイメージする色を「洛色」と名付け、それらの色を使った製品を展開する京都の洛景工房のブースにも興味を引かれた。

同ブースでは、日本の伝統色を広義に解釈した京都らしい色を扇子やマグカップなどで表現するシリーズを展示。なかでも270年以上の伝統を持つ西陣織の老舗、木村卯兵衛商店とのコラボレーション「洛色Clutch」は、現代の日常使いのクラッチバッグとして見ても、とても良くできた製品だった。

外装は西陣織の帯地で、洛色の中でも京の町の情景をイメージした色を使用。内側は、片面がオープンポケット、もう片面には着脱自由のポーチが入っている。この大小さまざまなポーチは組み合わせも自在で、必要なサイズのものを必要な数だけ購入できる。マジックテープで留める構造だが、ポーチ側にはマジックテープのメス側が付いていて、バッグ側には塩ビシートが付くタイプなので、ほこりが付きにくく、また外すときに大きな音がしない。機能と色を組み合わせる楽しさが融合したクラッチバッグなのだ。

男が楽しめる、ミニマムでカッコいいロウソク

今回、最も面白いと思ったのが、1934年創業のロウソクメーカーであるペガサスキャンドルのブランド「倉敷製蝋」の伝統と現代性を融合した製品だ。

例えば、ロウソクを板ガムのような形に成型し、真ちゅう製の小さな台に挟んで利用する「CARD CANDLE」。平たいから保管も簡単だし、大げさな皿などを使わずに、小さなスペースに立てて使えるので、リラクゼーションなどで気軽に使うことができる。

パッケージデザインも見事で、ギフトにもコレクションにも使える。ほかにも、試験管をイメージした「TEST TUBE CANDLE」、チョコレートを模した「CHOCOLATE CANDLE」など、見た目に面白く、実際に火をつけると、とてもキレイなロウソクが並んでいた。

「TEST TUBE CANDLE」の試験管にロウソクが封じ込められているようなイメージの面白さ、「CHOCOLATE CANDLE」の見た目はチョコレートそっくりなのに、匂いなどは付けず無臭にするストイックな姿勢など、細かい部分までアイデアを詰め込み、配慮がされている。キャンドル製品というと、どうしても過度に装飾的な製品が多いなか、このデザインセンスはすばらしいと思った。

創業約400年の元祖セレクトショップの提案は"現代風縁起物"

近江八幡の西川庄六商店は、安土桃山時代から続く創業約400年の元祖セレクトショップだ。現在は扇子を中心に、日本の良いモノを現代の暮らしに合わせて提案しているという。まるで、今回の展示会にぴったりの同店が提唱するのは「ジャパンギャルド扇子」。扇子の親骨を切り出して、さらに染め分けて作った細工物を、ピッタリと埋め込むという、ちょっとほかでは見たこともない装飾を施しているのだ。

扇面には近江ちぢみを使用していて、軽くて丈夫。あまりにもピッタリとはめ込まれているので、うっかり見落としてしまうほどのさりげなさだが、親骨にアクセントのように加えられた模様は、そのさりげなさも含め、とてもカッコよく見える。

テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で新垣結衣が使っていた「縁起の良いうちわ」も、実は西川庄六商店の製品。ジョークグッズのようなキュートなデザインながら、京うちわの伝統をくむ職人が手作りしている工芸品なのだ。

同じモチーフを扇子に仕立てた「縁起の良い扇子」も展示されていた。こちらは親骨を、縁起物のだるま、富士山、こけし、めで鯛、招き猫に仕立てたもの。扇面はドット柄で、かわいらしさを前面に出した製品だ。どの製品も、特徴を思いっきり前面に出すことで、振り切った製品に仕上げているあたり、最古のセレクトショップの一つである同店の面目躍如といえるだろう。

(文・写真 納富廉邦)

[日経トレンディネット 2017年2月16日付の記事を再構成]

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