家計

得々家計

地震保険料、地域差広がる 長期契約も選択肢

2017/3/2

2016年4月に発生した熊本地震では住宅被害が18万棟を超えた

 東日本大震災からもうすぐ6年。昨年4月に熊本地震が起きるなど大規模な地震が頻発している。自宅が被災すれば家計は大打撃を受けるが、その備えになるのが地震保険だ。加入が義務付けられていないこともあって世帯加入率は3割程度にとどまるが、必要性は高い。今年1月から変更された点も含め、見ていこう。

 埼玉県で一戸建ての持ち家に住む自営業のAさん(49)は、6年前から地震保険に加入している。新築当初は火災保険のみだったが、東日本大震災を機にリスクの大きさを再認識した。「自宅が全壊して建て直すことになっても家計から出せる資金はない。住宅ローンの返済も残っており、大変なことになると思って加入した」という。

 火災保険は多くの人が加入しているが、地震による火災の被害などはカバーしない。これを補償するのが地震保険。地震・噴火・津波を原因として自宅が火災、損壊、埋没、流失に見舞われたときに保険金を支払う制度だ(表A)。

 Aさんが話すとおり、自宅が被災しても、住宅ローンの返済は原則続ける必要がある。建て替えでしばらく仮住まいをするにせよ、再建を諦めて借家に移り住むにせよ、住居費を二重に負担することになりかねない。

 地震保険は火災保険に付帯する形で加入する。付帯率は年々高くなっており、2015年度に60%を突破した。国と保険会社が共同で運営しており、補償内容も保険料も各社一律だ。

 火災保険と同じように、建物、家財それぞれの契約となる。契約する保険金額は、火災保険の契約額の30~50%の範囲で決める(建物5000万円、家財1000万円が上限)。

 例えば建物にかけた火災保険金額が2000万円なら、地震保険で契約できるのは600万~1000万円。全額を受け取っても、それだけで建物を再築することは難しいが、生活再建の大きな助けになる。

 地震保険は今年1月以降に保険開始となる契約から内容が変更されたので確認しておこう。

 まず損害の区分についてだ。(表B)。地震保険は損害の度合いを区分けし、それに応じて、支払う保険金の水準を定めている。例えば建物については基礎や柱、屋根などが被った損害額が、建物の時価の50%以上にあたると「全損」と認定。保険金契約額の100%(時価が上限)分を支払う。

 損害の認定はこれまで「全損」「半損」「一部損」という3区分だった。このうち半損は、1月から「大半損」と「小半損」に二分された。支払われる保険金は、大半損で契約額の60%、小半損で30%(従来の半損は50%)。昨年までの契約分については3区分のままとなる。

家計

ALL CHANNEL