マネー研究所

身近なマネー研究

偽通販サイトに注意 詐欺の被害金を取り戻すには ある会社員の挽回奮闘記

2017/2/24

銀行から送付されてきた被害回復分配金支払申請書。被害から申請手続きまでに5カ月近くかかったという

「悔しい。今でも信じられない」。インターネットのショッピングサイトで注文した商品が、支払いを済ませたのに届かない――。自分がだまされたと気付いた時のことを今でも鮮明に覚えていると振り返るのは会社員のBさん(43)。その後、幸いにも被害金の半分近くを取り戻すことができたという。今回、彼からその話を詳しく聞くことができたので、その経緯をもとに対策を検証する。

■Bさんが語る「安い」に隠されたワナ

Bさんの話:

話は昨年春にさかのぼります。ゴールデンウイーク前の休日、いつものように子どもと公園に向かう途中、ご近所でこいのぼりを飾る家を見かける機会が増えてきました。戸建てに引っ越したこともありスペースも確保できそうなので、2人の男の子を喜ばせようと購入を決意。こどもの日までの日数がなかったので、早く手軽に購入できる通販サイトで探すことにしました。

価格は商品の品質によってだいぶ差があり、人数分のこいのぼりをそろえ、金の装飾が入った上質のものにすると、当初考えていた予算を超えてしまいました。ネット通販は「早い」「安い」「便利」が当然と思い込んでいたのですが、大手の通販サイトでは値引きしていなかったんです。

そこで、ほしかった商品の型番を検索サイトで入力したところ、問題の通販サイトがヒットしました。大手の通販サイトで数万円だったものが3~4割ほど安く販売されていました。初めて訪れたサイトでしたが、子ども向け商品を幅広く扱っており、サイトのトップページにはカード払いOKと大きく表示されていました。カード払いが可能ならカード会社の与信もあり、安心できるだろうとすっかり信じてしまったんです。

しかし、注文を開始して決済画面に進むと、なぜかカード払いは選べずに銀行振込しかできない状態でした。説明はありませんでしたが、早く注文したかったので、システムの一時的な不調だろうと解釈し、唯一可能だった銀行振込を選択、購入申し込みボタンを押しました。

この後、少し気になる点がいくつかありました。注文後に届いたメールに記載された銀行名は大手行のものでしたが、名義は店名や法人名ではなく、個人名。しかも中国系と思われる外国人名で、支店名も店舗の住所とは異なる聞き慣れない地名でした。ただ、どうしてもこどもの日に間に合わせたかったのですぐに入金してしまいました。今にして思えば、問い合わせする時間を惜しんだことが災いしましたね。

あとからメールを注意深くみると、日本語がぎこちなく不自然な部分があった

「午前10時までの注文で当日発送」という表示に反し、入金から5日たっても連絡がなく商品も届かないことで、やっと「おかしい」と思い始めました。そこで、インターネットでショップ名や銀行口座の名義人を検索すると、問題のサイトで被害にあったという書き込みを発見。このとき初めて自分がだまされたことに気がつきました。当然、5月5日にこいのぼりを飾ることもできず、子どもにも残念な思いをさせてしまいました……。

    ★     ★     ★

Bさんはこのように、悔しそうに語る。金額的な問題もあるが、焦ってしまったことでせっかくの思いが子どもに届かなかったことが残念なようだ。

マネー研究所 新着記事

ALL CHANNEL