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ちきりん直伝 「やめる勇気」で生産性が上がる

日経ウーマン

2017/2/28

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日経ウーマン

 やるべきことが山積みで、気づいたらまた1日が終わっていた……。そんな働く女性たちに「必要なのは、生産性を上げること」と文筆家のちきりんさん。やりたいことに時間を使い、人生の満足度を上げるためのちょっぴり“辛口”な方法を、『自分のアタマで考えよう』などのベストセラーを生み出してきた社会派ブロガーのちきりんさんに聞きました。

■生産性が高まれば人生の満足度も高まる

 多くの人が、忙しいのは仕方のないことであり、自分ではどうしようもないと諦めているフシがあります。「やるべきことが多すぎるから」「みんなやってることだから」と、忙しくても仕方がないと思える正当な理由を一生懸命に探しています。そして「個人として、できることはない」と諦めているのです。

 大切なのは、「忙しさは解消すべき問題」との意識を持つこと。やりたいことを後回しにし、時には体を壊すまで頑張ってしまう。そんな現状を受け入れるべきではないし、自分が諦めたら状況は変わりません。

 生活にゆとりを取り戻すには、生産性を高める必要があります。

 生産性が高い暮らし方とは、より少ない時間で、自分が本当に欲しいものを手に入れる生活スタイルのことです。生産性が高いと時間のムダ遣いが減り、結果的に満足度の高い人生を手に入れることができます。

 生産性を高める重要なポイントは、自分が欲しいものは何かをハッキリさせることです。

 まずは仕事と暮らしのなかで、本当にやりたいことを言語化し、手帳やカレンダーに「この時間には、これをやる」と書き込みましょう。その後で、残りの時間でやるべきことを終わらせる方法を考え始めるのがポイントです。

 また、気乗りのしない飲み会には参加しない、ダラダラした会議は早めに終わるよう、進行役を買って出るなど。「これは本当に、貴重な人生の時間を使うべきこと?」と自分に問いかけ、NOと判断したらやめる。時短につながる策を練る。そんな価値観の転換が必要です。

 すべてを完璧にこなそうとしないことも大切です。すべての仕事を100%のクオリティーで仕上げる必要はないと考えるだけでも、仕事の生産性は大幅に上がります。「頑張るほど結果が良くなる」という考え方も捨てましょう。家事なら時短家電を上手に活用するのもひとつです。

 人工知能やロボットが台頭する近い未来において、必要とされる人であり続けるには、周囲の生産性の低い人たちに巻き込まれることなく、スキルを高め続ける努力が欠かせません。継続的に生産性を上げることは、人生の満足度を上げると同時に将来不安を和らげ、身を守ることにもつながるのです。

■生産性を高める7カ条

001 すべてのメールに返事を書こうとしない

 メールは重要なものにだけ返信し、時間が余れば残りのメールにも返事をするのが正しい時間の使い方です。私は10年前から、重要なメール以外無視すると決めました。「何事も丁寧に」が仕事を増やしていると心得て。

002 締め切りギリギリまで仕事には手を付けない

 待ったなしの状況をつくってこそ、「最小の時間で最大の成果を挙げる」ためのスキルが磨かれます。社内の打ち合わせに使う資料など、時間切れで完成度が低くなっても痛手が少ない仕事から、徐々に試していきましょう。

003 4時間かかった仕事は2時間以内に終わらせる

 個別の仕事にかける時間は必ず決めましょう。大事なのは、「あり得ない」と思えるくらい少ない時間で予定を組むこと。通常かかる時間の半分程度で見積もりを立ててこそ、仕事のやり方を変えようという意識が高まります。

004 頭が働くとき専用のTO DOリストを作る

 一定レベル以上の集中力で頭の働くさえた時間に、重要な仕事を充てましょう。「頭が働くとき用TO DOリスト」を、雑用リストとは別に用意しておくと便利です。やる気の高まる時間を雑事に使ってしまわないよう注意して。

005 ストレス解消法も生産性の高さで選ぶ

 「嫌なことを忘れたい」「疲れた頭をほぐしたい」。そんなときも、自分が最も短い時間で目的を達成できる方法を考えて。カラオケで歌う、甘いものを食べるなど、日ごろから方法を決めておくと効率的にストレスを解消できます。

006 旅行の予定は数カ月前に“確定”する

 年初に1年の休暇の予定を立て、同僚や家族に宣言しましょう。航空券も早めに買うこと。旅行直前に忙しくなると、「大変だ! なんとか仕事を早く終わらせねば」と自分を追い込む力が働き、結果的に生産性が高まります。

時間の家計簿をつけてみると工夫の余地が見つかる

007 時間の家計簿をつける

 時間の“家計簿”で現状を把握すると、工夫の余地が見つかります。まずは週末分からトライ。エクセルに土日48時間分のマスを書き、どの時間を何に使っていたか書き込んで。その記録を見返し、「この時間は減らしたい」と思える項目をピックアップ。その上で、翌週の土日の時間の使い方を考えましょう。

この人に聞きました
文筆家
ちきりんさん
 バブル期に証券会社に就職。その後、米国の大学院留学、外資系企業勤務を経て2011年から文筆活動に専念。05年開設の社会派ブログ「Chikirinの日記」は、日本有数のアクセス数と読者数を誇る。シリーズ累計25万部のベストセラー『自分のアタマで考えよう』『マーケット感覚を身につけよう』(共にダイヤモンド社)など著書多数。

[日経ウーマン 2017年2月号の記事を再構成]

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