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シニアのカード選び 絞り込みと選び直しのコツ

2017/2/25

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 定年退職などリタイア前後に住居費や保険料など家計を見直す人は多いだろう。しかし見落としがちなのがクレジットカード。年会費が高いと年金生活の負担になりかねず、利用上限が現役時代に比べ低くなる場合もある。一方で現金以外の支払手段として利便性は増し、シニア向けの特典も少なくない。上手に使えば家計に役立ちそうだ。

 「年会費がもったいない」。都内の会社員Aさん(41)は別居する母親(81)のクレジットカードについてこう話す。母親は60代まで大手企業に勤務し、海外出張にも出かけるなどカードを使う機会は多かった。最近は遠出することが減り、買い物も身の回り品程度。カードはほとんど利用しないが、現役時代と同じカードを契約したままになっているため、年会費は1万円を超えるという。

 カード情報に詳しい消費生活評論家の岩田昭男氏は「老後はクレジットカードの絞り込みや選び直しをすることが大切」と助言する。まず見直したいのが有料カード。年金生活に入ると現役時代に比べ収入が一般的に減り、年会費などの負担は重くなりやすいからだ。

■再契約に制約も

 しかし安易にすべてのカードを解約するのは避けよう。老後の生活で現金以外の支払手段を確保しておくメリットは大きい。例えばインターネット通販を利用するシニアは増えている。足腰が弱ってもネットスーパーなどで注文すれば飲料や米など重いものを自分で運ぶ必要がないからだ。もちろん代引きで購入することもできるが、手数料などのコストがかかりかねない。最近は長期入院時の病院への支払いや国・地方自治体への納税などカードが利用できる場面も広がっている。

 現役時代から利用するカードの会費負担が重いようなら解約し、会費が安いか無料のカードに新規加入するのが選択肢になる。クレジットカードの契約では一般に年齢上限はない。審査の際に参考にする年収は給与だけでなく年金も認められるため、年金生活者でも新規に入会できる。年金の額が少ない場合も預貯金の額を補完要素としてクレジット会社が聞き取り、カードを発行する例もある。

 ただし多くの人は現役時代に比べ収入が減るため、カードの利用上限も下がる傾向がある。あくまでケース・バイ・ケースだが「現役時代と同じカードが発行されても利用上限は数十万円単位で下がることもあり得る」(大手クレジット会社)という。

 クレジットカード選びでは年会費とともに特典にも注目したい。特定の商品が割り引かれたり、手厚い保険が付帯したりする例が多いので、自分に向く特典内容を選ぶのが基本だ。

 現在はシニア限定の特典があるクレジットカードも増えている。ビューカードの「大人の休日倶楽部カード」は50歳以上が対象で、JR東日本・北海道のきっぷが5~30%引きで買える。年会費は必要(年齢に応じ初年度無料)だが、使い方次第でこれを上回るメリットが期待できる。「イオンJMBカード(G.Gマーク付)」は55歳以上向けに発行する。年会費が無料で、ネットショップを除くイオンなどでの買い物代金が毎月15日に5%引きになる。

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