人気のMate 9 すごいカメラと高性能でコスパ抜群佐野正弘のモバイル最前線

大画面への慣れは必要

Mate 9はハイエンドモデルにふさわしい高い性能を備え、5.9インチの大画面と強化されたダブルレンズ機構を搭載するなど、非常に特徴のあるモデルに仕上がっている。それでいて市場想定価格は6万800円と、フラッグシップ機としてはかなり安い。

実際他メーカーのフラッグシップモデルを見ると、ASUSの「ZenFone3 Deluxe」(5.7インチモデル)は8万9800円、モトローラの「Moto Z」は8万5800円、そしてiPhone 7 Plusは8万5800円という値付けがなされている。無論、フラッグシップモデルは各社ともに独自の機能を搭載していることから一概に価格だけでの比較はできないが、Mate 9にはかなりのお得感がある。

性能と価格のバランスからしても、Mate 9はハイエンドな大画面モデルが欲しい人達には文句なくお勧めできるモデルだといえる。だが一方でMate 9が万人にお勧めできるかというと、そうではないというのが筆者の感想である。その理由はやはり、大画面モデルならではのサイズ感だ。

日本人のスマホユーザーの多くはiPhone、しかもiPhone 7 Plusのような大画面モデルではなく、5インチ未満のコンパクトなサイズのiPhoneを利用している。そうした人達が、性能が高いとはいえ5.9インチの横幅のスマホを片手で使うと、どうしてもホールドしているだけで手が疲れやすいと感じるし、電源キーに手をかけてしまったりするなど、誤操作も増えてしまう。

そのためMate 9に容易に移行できるのは、5.2インチ以上、特に5.5インチ以上のスマホにある程度慣れている人に限られてしまうというのが正直なところだ。

大画面が欲しいとき用の2台目で使う?

ただ、SIMフリースマホであることを生かせば、常用せずに、必要なときだけ使うといった方法も可能である。例えば、普段はコンパクトなスマホを用いつつ、出張の時にはMate 9にSIMを差し替えて利用するという使い方はあり得るだろう。新幹線や飛行機など長時間移動で、時間をつぶすときにはMate 9の大画面は魅力的だ。

筆者の場合は、大画面のスマホは手書き入力に使いたい。パソコンが使えない場所ではペンと「7notes with mazec」というアプリを用い、スマホで手書きのメモをとることが多いからだ。こういうときだけMate 9を使うといったことも可能だろう。

もちろん、Mate 9はSIMを挿入しない状態でも利用は可能だ。だが最近ではクラウドサービスと連携して利活用することが多いことを考えると、やはりSIMがあった方が何かと便利だ。SIMを差し替えて使うだけでなく、安価なMVNOのSIMを挿入して“2台持ち”するなど、さまざまな活用方法を考えてみるのも楽しいかもしれない。

スマホ用のペンと「7notes with mazec」を使っているところ。ペンを使った操作はMate 9の大画面が生きるシーンの1つだ
佐野正弘(さの・まさひろ)
福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。
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