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お酒でクスリ 風邪や鼻炎の市販薬も「やはり危険」

左党なら誰もが気になるアルコールと薬の関係(後編)

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス
前編の「『お酒でクスリを飲む』のはこんなに危険」では、処方箋によって出される薬の例を挙げ、種類によってはアルコールで飲むことで命の危険性もあることをお伝えしたが、家庭の常備薬ともいえる痛み止めや風邪薬はどうなのだろうか。また、これからの季節にお世話になる人も多いアレルギー性鼻炎用の薬への影響は? エッセイスト・酒ジャーナリストの葉石かおりさんが取材、気になる答えを紹介します。

風邪薬や痛み止めも注意が必要

痛み止めや風邪薬など、ドラッグストアで簡単に入手できる薬とアルコールの関係について、一般社団法人千葉県薬剤師会薬事情報センターの飯嶋久志さんは次のように説明してくれた。

「もちろん、市販薬で注意が必要な薬もたくさんあります。例えば、痛み止めや風邪薬に含まれているアセトアミノフェンは、通常、グルクロン酸抱合、硫酸抱合、CYP2E1による3種の代謝経路を中心に体外に排出されます。このうちCYP2E1はアセトアミノフェンをN-アセチル-p-ベンゾキノンイミン(NAPQI)に変化させます。このNAPQIには肝毒性がありますが、さらにグルタチオン抱合を受けることで、最終的にはメルカプツール酸として体外に排泄されます。しかし、アルコール常飲者ではCYP2E1の誘導により、NAPQIの生成が進み、グルタチオン抱合が限界を超えると、NAPQIが蓄積して肝障害を起こします」(飯嶋さん)

なるほど、普段からお酒を飲んでいる者としては、特に注意が必要なようだ。……今更ながら反省。

アレルギー性鼻炎用の薬への影響は?

痛み止めや風邪薬が出たところで、これからの季節にお世話になるアレルギー性鼻炎(花粉症)用の薬についても知っておきたいところである。

「かつてのアレルギー性鼻炎用の薬は、アルコールとの併用で眠気が増すといわれていました。最近では、フェキソフェナジン(商品名:アレグラ)などのように中枢神経抑制作用が少ない医薬品が開発されており状況は変わりつつあるものの、中枢神経に対する作用には薬剤によって程度の差があります。個々の薬剤については必ず専門家に相談するようにしてください」(飯嶋さん)

私も花粉症の季節はアレルギー剤を服用するが、確かに最近の抗アレルギー薬は眠気がマシになったように思う。とはいえ、アルコールとの相互作用が完全に否定されていないとなると、お酒と一緒に服用するのは避けたほうがよさそうだ。

飲酒後に薬を飲むなら、最低3~4時間は空ける

ここまでで挙げた例は、数ある薬のごく一部だ。薬によって影響はさまざまとはいえ、やはりお酒で薬を飲むのはやめた方がいいことは十分にわかった。

とはいえ実際問題、お酒なしの1日など考えられないという左党は多いだろう。朝昼晩と薬を服用するように指示されたら、いつお酒を飲めばいいというのか。また、飲み会の前に普通に飲んでいる胃腸薬のような薬もある。これはどうなのだろうか。

まずは、お酒を飲んだ後。飲酒後、どのくらい時間をあければ薬を飲んでもいいのだろう。

飯嶋さんは、「そもそも病気で薬を飲んでいるときは、お酒を控えていただきたいのですが……」と前置きしながらこう説明してくれた。

「体重、性別などによってアルコールの体内消失時間は異なります。アルコール健康医学協会では、体重約60kgの成人男性で、1単位(純アルコール20g=ビール中びん1本、日本酒1合、焼酎0.6合)のアルコールが体内から消えるまでに約3~4時間かかると説明しています(詳しくはアルコール健康医学協会のページを参照)。このため、飲酒後に薬を飲む場合は、あくまでも目安ですが、最低3~4時間は空けてください」(飯嶋さん) 

なるほど、薬を飲むなら、アルコールが代謝され、アルコールの影響がなくなった後にするということだ。今後は、最低3~4時間は空けるようにしよう。なお、酒量が2単位になれば、体内に残る時間は約6~7時間と長くなるので、多く飲んだらそれだけ間隔を空ける必要があることにも注意したい。

薬を飲んだ後の飲酒はどうなの?

では、薬を飲んだ後の飲酒はどうなのだろうか。飲み会前の胃腸薬は?

「薬の代謝速度・排泄速度(半減期)は薬によって異なりますので、薬を何時間前に飲んだから大丈夫ということは一概には言えません。ただし、胃粘膜の保護・修復を目的とする胃薬、肝臓の保護が目的のドリンク剤は、飲酒の前に飲んでも大丈夫です。ただし、なかにはアルコールと併用できない医薬品もあるので、事前に専門家に確認してください」(飯嶋さん)

なるほど。私もそうだが、飲み会の前に、胃薬や肝臓に効くドリンク剤を飲む人は多いだろう。これはセーフなわけで一安心だ。ただ飯嶋さんのアドバイスのように、購入時には飲酒前に飲んでいいかを確認するようにしよう。

      ◇         ◇         ◇

恥ずかしながら、これまで私は、「水で飲もうが、お酒で飲もうが、おなかの中に入ったら大した違いはない」などと思っていた。あったとしても、ささいな違いだろうと。だが、今回飯嶋さんの話を聞いていると、さすがにそんなことは言えなくなった。

風邪のときくらい休肝日だと思って、酒を断ったほうがよさそうである。そもそも風邪の一番の薬は休養だ。働き者の肝臓をいたわってあげてほしい。

■この人に聞きました
飯嶋久志(いいじま・ひさし)さん
 一般社団法人千葉県薬剤師会 薬事情報センター長。1994年日本大学薬学部卒業。薬剤師、博士(薬学)。千葉県薬剤師会 薬事情報センター主任研究員などを経て、2007年から現職。日本医薬品情報学会 理事、日本薬剤師会 臨床・疫学研究推進委員会 副委員長なども務める。鍼灸師、感染性廃棄物安全処理推進者の資格も保有。地域医療連携の推進や医療の質を向上するため、調査・研究やそれに基づいた対策に取り組んでいる。

(エッセイスト・酒ジャーナリスト 葉石かおり)

[日経Gooday 2017年2月1日付記事を再構成]

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