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中条あやみ効果で、CM好感度が上昇 ハーゲンダッツ 2017年1月 CM好感度月間ランキング

日経エンタテインメント!

2017/2/20

中条あやみが「とろけ食べ」を薦めるハーゲンダッツのCMが注目度を高め、CM総合研究所が発表した1月度の銘柄別CM好感度ランキングで12位に入った。前月の20位圏外からのランクインで、ハーゲンダッツとして過去最高だった2014年1月度に次ぐ得票数を獲得。商品の売れ行きも好調だ。

中条あやみが、周りの溶け始めた部分から食べる「とろけ食べ」を薦めるハーゲンダッツのCMが12位にランクイン
CM総合研究所調べ
■調査対象期間:2016年12月20日~2017年1月19日(東京キー5局)
■当月オンエアCM:全2834銘柄
■東京キー5局でオンエアされたすべてのCMを対象に、関東在住の男女モニター1500人に、好きなCM・印象に残ったCMをヒントなしに自己記述してもらい、その得票数を足し上げたもの
■同商品の複数作品にオンエア・好感反応がある場合、代表作品は最もCM好感度の高い作品
■企業・銘柄名・作品名はCM総合研究所の登録名称であり、正式名称と異なる場合がある

ハーゲンダッツのCMは、中条あやみが「見つけちゃいました」と語り始め、「バニラの特においしい部分は、このとろけているところ。こうやって周りから食べてみて」と、周囲の溶け始めた部分をスプーンですくいながら、「とろけ食べ」を薦める。

集計期間である16年12月20日~17年1月19日の放送回数は590回と、通信系やゲームアプリの各社に次ぐ規模の多さ。特に正月三が日の放送回数は、オンエアのあった全商品中で最も多かった。

アイスクリームは冷たいものが食べたくなる夏に売れ行きが伸びるが、ハーゲンダッツは「1年のうち、12月に最も売れるのが特徴」(ハーゲンダッツ ジャパン マーケティング本部の黒岩俊介氏)。クリスマスや年末年始の人が集まる機会に、ふるまわれる用途が大きいからだ。そうした需要が最も高くなる真冬の時期にCMを集中投下したことが、好感度の伸びに結びついた。

好感要因を見ると「商品にひかれた」の得票数が全商品中でトップ。CM総合研究所の関根心太郎代表は、「『とろけ食べ』という食べ方の提案をフックに、特別な時間を描いたのがうまいところです。中条さんが最後に言う『幸せだけで、できている』というセリフで、ハレの日に食べる特別なアイスクリームというイメージを見事に伝えています」とクリエイティブの力を高く評価する。

また、好感要因の「セクシー」が3位と、高い順位なのも目を引く。こちらは、ハーゲンダッツを口に含んで、幸せそうな表情を浮かべる中条あやみへの好感度とみられる。

■CMタレント好感度では女性部門14位

中条あやみは、大阪府出身で今年20歳。父親がイギリス人、母親が日本人というハーフタレントだ。ファッション雑誌『セブンティーン』のモデルで人気となり、ポカリスエットなどのCMに出演して注目される。12年にはドラマで女優デビュー。昨年は、NTTドコモのdポイントを訴求するCMで鳥のキャラクター「ポインコ兄弟」とのやりとりや、歌いながらけん玉をする姿が話題になり、人気がブレイク。紀行番組『アナザースカイ』(日本テレビ系)では初のMCに挑戦するなど、女優、CM、バラエティーと活躍の場を広げている。小顔で手足が長いスタイルのよさや上品でかわいらしい顔立ちが、若い女性のあこがれになっているという。

好感要因では「商品にひかれた」の得票が全商品中でトップ。「セクシー」が3位
ハレの日に食べる特別なアイスクリームというイメージが伝わってくる

ハーゲンダッツでは、昨年2月からCMに起用。「20代女性を中心に幅広い層に対して、上質感やプレミアム感を伝えるのにぴったりのタレントさんと考え、お願いしました。CM効果もあって、昨年は商品の売り上げも前年度を上回り、好調です」(黒岩氏)。

実際、CMの支持層は「20~40代の女性が主」(関根代表)。中条あやみは、NTTドコモのCMでポインコ兄弟を相手に見せるかわいらしい仕草とはガラリと変わって、ハーゲンダッツのCMでは暖炉のある部屋で、上品でファッショナブルな表情や雰囲気が強調されている。それが商品イメージとの相乗効果を生んで、女性の心をとらえたようだ。

CM総合研究所が発表した16年度のCMタレント好感度ランキングでは、中条あやみは女性部門で14位。15年11月度~16年10月度の1年間のCM好感度のうち、好感要因の「演者・キャラクター」の得票をタレント別に集計したもので、1位は有村架純で11社に出演。中条あやみはNTTドコモ、ハーゲンダッツほか計5社のCMに出演している。ランキングの前後は13位が新垣結衣、15位が石原さとみ。まだ短い芸歴を考えると、CMタレントとして「上り調子にあるのは間違いない」と関根代表はみている。

ハーゲンダッツのCMは、タレントのブレイクと放送時期のタイミングがうまくあったことで好感度を伸ばした好例といえそうだ。

(日経エンタテインメント! 小川仁志)

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