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(C)Elena Zhukova

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世界でもトップクラスの教授陣を誇るビジネススクールの米スタンフォード大学経営大学院。この連載では、その教授たちが今何を考え、どんな教育を実践しているのか、インタビューシリーズでお届けする。今回から2回はデビッド・デマレスト氏のコミュニケーション論だ。

社長の自慢話、経済評論家の専門用語ばかりの講演、政治家の棒読みあいさつ。これらはなぜ退屈で、記憶に残らないのだろうか。スピーチには「良いスピーチ」と「悪いスピーチ」があるのだという。その違いは何だろうか。

(聞き手は作家・コンサルタントの佐藤智恵氏)

スタンフォード大 デビッド・デマレスト氏

スタンフォード大 デビッド・デマレスト氏

権力を持ったときいかに効果的に伝えるか

佐藤:選択科目「政治コミュニケーション」では、どのような内容を教えていますか。

デマレスト:「政治コミュニケーション」は戦略的コミュニケーションを学ぶコースです。授業では、自分が権力を持ったときに、いかに自分の言いたいことを効果的に伝えるかを訓練していきます。戦略的コミュニケーションは、政治リーダーだけではなく、ビジネスや非営利団体のリーダーにとっても、非常に大切なスキルなのです。

政治的な場で使っているコミュニケーション方法は、ビジネスの場にも応用できます。どのようにこの危機を乗り切ったらいいのか。新製品を開発したいが、社内で同意を得るにはどうしたらいいか。社員にやりがいをもって生き生きと働いてもらうにはどうしたらいいか。ビジネスリーダーは多くの悩みを抱えています。そんなとき参考になるのが、政府内や選挙などで使われているコミュニケーション手法です。

佐藤:授業の構成はどのようになっていますか。

デマレスト:3時間の講義を6回行います。過去の大統領選挙のテレビ討論会を分析する回では、学生に好きなテレビ討論会を1つ選んでもらい、何がキーメッセージだったか、どの局面が分水嶺となったか、どちらが勝ったか、その理由は何か、などを分析してもらいます。その他の回では、政治コミュニケーションにおける言葉遣いやレトリック、危機管理とコミュニケーション、選挙運動とビジネスの共通点などを学びます。

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