動画が毎日5時間見放題 スマホに時間縛りの新定額制格安SIM最前線

「時間」は「容量」よりも直感的に捉えやすい

近年、大手キャリアが20GBまで使える大容量プランを相次いで打ち出している。プラスワン・マーケティングの「FREETEL SIM」は50ギガバイトまで選べるプランを追加した(「月1万円超でも『格安SIM』 動画見放題に照準の新潮流」)。

スマートフォン(スマホ)でYouTubeなどの動画を気軽に楽しむユーザーが増え、大量のデータ通信を日常的に消費するユーザーが急増したためだ。

ただ、大容量プランを使っていても「動画を何本見たら何ギガバイト消費するか」を判断するのは難しい。

オンライン動画では、再生画質が良いほど通信量も多くなる。Wi-Fiが使えない外出先では通信容量を節約するために画質を抑えたり、視聴そのものを控えめにしたりする人もいるだろう。

これを別方向から解決できるのが「時間制」のアプローチだ。時間プランでは「スマホで通信した時間=時間枠の消費量」。だから、オンライン動画を1時間見たら残り時間は4時間だ、と簡単に計算できる。

それに、高画質でも低画質でもオンライン動画の再生時間は同じなので、時間プランでは消費される時間も同じ。1日5時間という枠を守れば、わざわざ低画質にすることなく、高画質で動画を楽しめることになる。

1日ごとに時間枠が復活するのもポイントだ。もしこれが「1カ月150時間まで」というプラン内容だったら、やはりわかりにくかっただろう。「24時間のうち5時間まで」と定められているからこそ、スマホを使える時間を直感的に捉えやすいのだ。

時間プランはオンライン動画を楽しみやすい料金プランといえる(PIXTA)

散発的にスマホを使う人には向いていない

一方、時間プランが向いていないのは、高速通信を1日5時間以上利用している人だ。

時間プランでは「1日5時間」という時間枠を増やせない。nuroモバイルが提供するほかの料金プランでは、通信容量が足りなくなったときに追加購入できるが、時間プランでは追加購入できる時間枠のようなものは提供されていない。

時間枠の消費をユーザー自ら抑制することも難しい。格安SIMのなかには通信速度を低速に切り替えて通信容量を節約できるものもあるが、時間プランはnuroモバイルによってすべて自動で管理されているため、一定量を超える通信が生じれば必ず5分は時間を消費する。利用する時間を減らす以外の工夫ができないのだ。

朝から夜まで散発的にスマホを使い続けるような人にも時間プランはあまり向いていないだろう。使った時間を直感的に捉えにくいので、残り時間もわかりにくいのだ(その日の残り時間はnuroモバイルの会員ページで確認することが可能)。

ソニーネットワークコミュニケーションズの担当者によると「時間プランはスマホを使う時間帯が、ある程度集中しているユーザーほど利用しやすい」そうだ。

「通勤・通学で往復2時間、お昼休みに1時間、帰宅後のリラックスタイムに2時間をモデルケースとしている」

通勤中、休憩中、就寝前といったように、使う時間がある程度まとまっている人ほど、時間プランはしっくりくるだろう。

ちなみに同じnuroモバイルで、時間プランと月次プラン(10ギガバイト)の料金を比べると、時間プランのほうが216円高い。他社の月次プランと比較しても、10ギガバイトのプランより高いが、20ギガバイトのプランよりも安い。

※イオンモバイルの月額料金は2017年3月1日からの価格
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