防災用品としても常備 タフなアウトドア用ライト3選
春になれば、キャンプやトレイルランニングなどに出かける機会も増えるだろう。そんな時に活用したい、高機能なヘッドライト、懐中電灯、ランタンを紹介する。
スマホに対応! USBで充電もできるヘッドライト
ペツル「リアクティックプラス」
ヘッドライトは早朝や夜間ランニング、登山などで活躍するアイテムだ。例えばキャンプ場でトイレに行くときに足元を照らすのに使ったり、あるいは登山道を歩くときに広く遠くまで照らすのに使うこともあるだろう。
一般的にヘッドライトは照射範囲が広く明るくなるのに比例して使用可能時間が短くなる。このため、使い方によって明るさや照射範囲を切り替える必要があるが、そのたびにボタン操作などが必要となると、面倒だ。
こうしたバッテリーや操作の悩みを可能な限り軽減してくれるのが、アルテリアが取り扱うフランス・ペツル社のヘッドライト「リアクティックプラス」だ。特徴は幅広い配光で足元が見えやすく、リアクティブライティング機能(自動調光機能)でスイッチを操作しなくても必要な光が自動的に照射されること。
リアクティブライティング機能により光センサーが、その場の状況に合わせて照射する光の強さと形状を瞬時に自動で調節、最大300ルーメンの明るさで照らすことができるのだ。
2つのLEDを装備することで「ワイド配光」と「スポット配光」を同時に使えるようにしているので、足元を照らしながら進行方向も明るく見せてくれるという、ストレスのない光がもたらされる。
そして最大の特徴ともいえるのがスマホやタブレット端末用アプリを使い、Bluetooth接続でリアルタイムで管理ができること。スマホの画面上でバッテリー残量が確認でき、便利だ。
両手が空くので夜間の作業や移動がラクなのはもちろん、トレイルランニング中は特に、自動で調光してくれれば走ることに集中できて便利だとランナーからの評価も高い。全天候型防水で、後部のみをストレッチ素材にしたヘッドバンドは運動中でもずれにくく、吸汗性もあるので不快感が抑えられ、洗濯することもできる。重さは115g、充電時間は4.5時間で設定した照射時間によって最大3つのモードで明るさを制御できる。
シリーズ最高の明るさを誇る、最上位LEDライト
マグライト「マグタックLED クラウンベゼル」
マグ・インスツルメント社は懐中電灯の代名詞ともいえる存在だ。展開する製品は、ほとんどデザインを変えることなく作り続けている。
そんな同社が生み出した懐中電灯が「マグタックLED クラウンベゼル」だ。
これはCR123Aリチウム電池使用のタクティカル(軍事用)ライトで、大きめの格子状の滑り止めが付いたボディーが目を引く。ボディーは全長約132mm、直径26.7mmのほぼ円筒の懐中電灯で、CR123Aを2本使用するライトでは一般的なサイズともいえる。
スイッチはテールキャップタイプを採用。逆手で握っても構えやすいスタイルで、使いたいときにパッと点灯できる。押している時だけ点灯する間欠点灯も可能で、点灯するとまずはHiモード間欠点灯、素早く2回押すとHiモード常時点灯になり、3回素早く押すとストロボ点滅常時点灯になる。すべての店頭モードが片手でほぼワンタッチでできるので、直感的に使える。
樹脂製のポケットクリップは取り外しができ、ランヤード(綱)ホールも付いている。クリップ自体で服のポケットに挿して使ってもいいし、ランヤードを通してストラップ付きのライトのように使ってもいい。強力な中心光と周辺光が発生するスポット系の配光も魅力のひとつだ。目標を捉えつつも、その周辺も照らせるので周辺の状況も瞬時に把握できる。
軍事用を前提として設計されたボディーとモード設定は、これまでのマグライトの製品にはないアグレッシブさがあり、堅ろう性に優れ、長く使えるのもポイントだ。防災用品として常備しておくと安心だろう。カラーは4色展開。照射時間はHiモードで4時間。
使い勝手抜群だったあのモデルが新機能満載で大進化!
コールマン「クアッドマルチパネルランタン」
コールマンはランタンから始まったメーカー。特に安全に明るく照らすLEDランタンは、同社のなかでもファミリー層に支持される定番商品だ。なかでも人気なのが2010年に発売されて以来、高い評価を得てきたコールマンの「クアッドLEDランタン」。照明部がパネル式になっていて、テーブルを照らすときにはそのまま置いて使い、トイレに行くときには1面だけ取り外して懐中電灯のように持ち運んで使うなど、それまでになかったような分割使いができる革新的なアイデア商品として、多くのキャンパーたちが愛用している。
このクアッドLEDランタンに新機能を多数搭載したリニューアル版「クアッドマルチパネルランタン」が満を持して発売された。
なんといってもスマートになった4面分割のマルチな発光パネルがポイントだ。ただスマートになっただけでなく、前モデルに比べて明るくなり、さらに各パネル上部には光度の高いライトも付いている。パネル裏のハンドルを持てばフラッシュライトとして使用することも可能だ。またこのハンドルはスタンドのように立てることもでき、テーブル置きも簡単にできるようになった。例えば調理台など大きなランタンを置くには少し狭いようなシーンでも活用できるだろう。
またパネルは前作のプッシュボタン式からマグネット式に変更。簡単に取り外せるようになったうえに、本体から外して車やスチール製のポールなどに着けて使えるのもまた便利なポイント。
さらに本体にはUSBポートが追加され、スマホや音楽機器などの充電も可能になった。また本体にもライトが装備されているので、すべてのパネルを取り外しても明るさは保てる。
燃料ランタンではないので密室でも安心して使うことができ、子どもが触ってやけどをするといった心配もない。かさばる燃料を気にするストレスがないのに加え、スマホや音楽機器の充電問題までクリアする。防災用品としての機能性の高さも魅力だ。
(ライター 中條彰俊、中澤範龍)
[日経トレンディネット 2017年2月9日付の記事を再構成]
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