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人気の黒川温泉で美しくなる! 湯巡りで享受する幸せ 温泉ビューティ研究家・トラベルジャーナリスト 石井宏子

2017/2/27

黒川温泉の冬の風物詩「湯あかり」(画像=黒川温泉観光旅館協同組合)

 温泉地の楽しみ方の一つとして定番となった「湯巡り」。これを全国に広げるきっかけになったのが九州・黒川温泉(熊本県南小国町)の入湯手形だ。すでに30周年を迎え、記念の特別大判手形や期間限定のシェア手形など楽しい企画も生まれている。

木札の入湯手形で湯巡りを大ヒットさせた

 30年前の黒川温泉はまだ無名の小さな温泉地だった。いい温泉は湧いているけれど山の中で何もない。お金もない。ナイナイづくしの状況で考えた苦肉の策が、間伐材で湯巡り木札を作ろうというアイデア。これが大ヒットとなり、大いににぎわうようになっただけでなく、日本中の温泉地に「湯巡り」が広がっていった。

 

■黒川温泉の湯巡りは、なぜ楽しいのか?

 黒川温泉はなぜ楽しいのか。なぜ何回も行きたくなってしまうのか。その理由はバラエティーに富んだ「泉質」にある。温泉は生きている地球から湧き出す自然のものだ。その土地の下にある地層の成分を溶け込ませて湧出しているので、一つとして同じものはない。そこが旅をして温泉に入る醍醐味でもある。

湯巡りしながらの路地散策も楽しい(画像=PIXTA)

 日本全国にある温泉地でも、その泉質は様々だ。「共同源泉」といって、温泉地に湧く数本の源泉を一つにまとめて各宿へ供給し利用しているところもある。その場合は、基本的に温泉は同じ泉質なので、各宿の大浴場や露天風呂の雰囲気の違いを楽しむ湯巡りになる。

 一方、各宿や温泉施設に個別に源泉があり、しかも、それぞれ泉質が異なるという温泉地もある。そうなると、雰囲気の違いだけでなく、色や感触が違う温泉に出合えたりするので、湯巡りの楽しみはさらに増す。

 黒川温泉は共同の源泉の他に、各宿にも源泉がある。温泉の泉質は含有する成分によって10種類に分類されているが、黒川温泉にはそのうちの7種類の泉質の温泉がある。さらに、車も入れない道もあるほどの小さな集落ということが功を奏し、入湯手形を首から下げて、浴衣で歩いて湯巡りできることが人気に火をつけた。湯巡りの途中で土産物店をのぞいたり、スイーツをいただいたりしながら、温泉街の散策が気軽に楽しめるのだ。

「旅館山河」の四季の湯はなめらかな感触の美肌湯

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