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シェアビジネス、起業の動機は働く女性のニーズ

2017/2/18

子どものそばで仕事に集中

 「私と同じ境遇の女性はたくさんいるはず。子どもの近くに居て、いつでも駆けつけられて、仕事もできる場所ができたらいいな」。それから3年。事業計画から物件探しまで一歩一歩準備を進めて開業にこぎつけた。

 今では利用者が毎月延べ400人ほどと当初に比べ倍増。マフィスを拠点に育児休業中に資格取得の勉強をしたり、フードアナリストとして活躍したりする人まで現れ、利用者同士が交流する場にも育ちつつある。

 「こんなに集中して仕事ができたのは出産してから初めて」。喜びの声を耳にするたび、共感の輪が広がっていると実感する高田さん。「子どももいる。でも仕事も諦めたくない。一時はペースを落としてもまたやり直すのが難しくない社会づくりに少しでも役立ちたい」。決意を新たにする。

■生活者目線に共感 持続性が課題に

 海外で先行したシェアエコノミーは日本でも空き部屋に有料で旅行客を泊める「民泊」の米エアビーアンドビーの参入などを機に関心が高まってきた。市場も広がっている。矢野経済研究所の調査では日本での2015年度の市場規模は前の年度に比べて22%増えて285億円。20年度にはさらに倍以上の600億円になると予測する。

 16年に発足したシェアリングエコノミー協会には女性がトップを務める企業も名を連ねる。空き時間に仕事をしたい人と依頼したい人を結ぶサイト運営、空きスペースや駐車場の貸し借りの仲介サービスなど多岐にわたる。

 「生活と仕事の両立に悩む女性から生まれた『生活者目線』のアイデアには共感が集まりやすい」。協会理事を務める子育てシェアのアズママ(横浜市)の甲田恵子社長もこう分析する。比較的少額の投資から始められるのも利点だという。

 もちろん課題もある。甲田社長も「シェアサービスが増えるなかで、これからは淘汰も避けられない。持続的な事業モデルを描けているか絶えず検証していかなければならない」と自戒する。共感をビジネスとして長続きさせられるか。次のハードルはすぐそこにある。

(河野俊)

〔日本経済新聞朝刊2017年2月18日付〕

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