2017/2/17

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大和ネクスト銀行のサイトより。円だけでなく外貨も自動スイープできる

なお、住信SBIネットの金利は普通預金が0.001%のところハイブリッド預金は0.01%。利払いが毎月あるのが特徴だ。大和ネクストの普通預金金利は0.005%。こちらには預金額に応じた金利優遇サービスがあるが、現在はマイナス金利の影響で優遇が行われていないのは残念。一方こちらは自動スイープに円だけでなく、右図のように外貨も加わっているのが特徴だ。

一番面白いのは楽天のサービスだろう。普通預金口座を証券連携口座として設定すると、それだけで金利が0.02%から0.1%にはね上がる。普通預金なのにメガバンクの定期の10倍だ。これまで株や投信を買うための待機資金はMMFやMRFに置いておくものだったが、今やMMFは商品自体が消滅し、MRFも金利が完全にゼロになった。それなら0.1%でも金利が付く方がいいし、MRFと違って預金保険の対象でもある。また信用取引をしている人は「投資あんしんサービス」で条件を設定しておけば、相場がクラッシュして信用維持率が低下した時も、銀行口座から証券口座に自動振替してくれるので一息つける。

さらに「ハッピープログラム」を申し込んでいれば、楽天証券の側で株を買うなど取引する度に楽天スーパーポイントがたまり、楽天銀行のATM手数料も月に最大7回まで無料になる。楽天市場でよく買い物をする人なら同社グループに取引を集中させ、「あえて囲い込まれてみる」のも一考だ。

外貨商品の品ぞろえならSMBC信託銀行

商品ラインナップに独特の強みがあるのはSMBC信託銀行。プレスティアのブランドで展開する部門はシティバンク銀行の個人向け銀行事業部門が母体である。シティバンクといえば日本に外貨預金を広めた先駆者だ。このため現在のSMBC信託も外貨商品に強く、個人の外貨預金残高は約1兆円と邦銀で最大規模。だがこの強みは預金にとどまらない。

例えば投資信託では米ドル建てが33本、ユーロ建てが15本、豪ドル建てが9本と、外貨建て投信が全部で57本ある。円建ての80本よりは少ないが、投資対象は先進国、新興国、グローバルと幅広く、世界経済の成長のメリットを受けられるファンドが多い。国内の金融機関は系列やカントリーバイアスの影響を受け、どうしても国内資産に投資するものが多くなるので、しがらみの少ない同行は投資の目を世界に広げる時に役立つ。運用に関する情報提供やアドバイスも、ワールドワイドな視点からのものが期待できそうだ。

外貨定期預金では米ドルなど主要通貨以外にタイバーツ、ノルウェークローネ、南アフリカランドまで11通貨をそろえているが、預入期間にも注目。1週間、2週間、1カ月、3カ月、6カ月、7カ月、9カ月、1年、2年、3年、5年と11の満期が選べるが、7カ月、9カ月という細かい刻みは他行で見たことがない。金利については「エンジョイプラス」といい、円からの預け入れの際に上乗せがある。例えば米ドル2週間物の場合、基準金利が0.01%のところ円から預け入れると4.0%が上乗せされ計4.01%となる。

世界200以上の国と地域で使えるSMBC信託のバンキングカード

また資金の引き出しに際しても、世界中に拠点が多いのが大きなメリットだ。世界200以上の国と地域にある約200万台のCD・ATMを利用でき、円の普通預金口座から現地通貨で引き出せるので旅行者には最適だろう。

信託銀行というと「お金持ちの銀行」というイメージがあり、敷居が高いと感じる人も多いようだ。だが、普通の個人が外貨の部分をつまみ食いしても問題はない。海外出張や海外旅行の多い人、外貨を外貨のままためたり使ったりしたい人なら、同行を活用するのは大いにアリだ。

ユニーク商品が多いのは新生銀行

一風変わった商品・サービスが多い大手銀行といえば新生銀行だろうか。いい例が「ハッピーバースデー円定期預金」。名前の通り誕生月とその前月のみ申し込める預金で、100万円以上500万円未満だと金利は0.3%、500万円以上3000万円までは0.5%になる。ただしこれは1年定期ではなく3カ月定期。従って実際に受け取れるのはこの金利の4分の1だが、短期で運用したい人でタイミングが合えば利用価値はある。

また同行は「Tポイントプログラム」も実施している。これは振込入金や公共料金の引き落とし登録、外貨預金や投信の購入など、同行で金融取引を行う度にTポイントがたまるというものだ。例えばイーネットのATMから入出金すれば10ポイント、他の金融機関から1回1万円以上の振込入金があれば25ポイント(給与振込ももちろん対象)、海外ATMの利用で50ポイントなどだ。積立外貨預金「パワービルダー」で月1万円以上積み立てると通常は毎月5ポイントのところ、12~2月のキャンペーン期間は20倍で100ポイント付く、といったこともある。1Tポイントは1円相当なのでこれだけで100円だ。

同行はATMの利用手数料がもともと安いのも特記事項だ。ゆうちょ銀行と同じく時間外手数料という項目自体がなく、平日・土日にかかわらず何時でも無料でお金が出し入れできる。これは自行ATMだけでなく提携先(セブン銀行、イーネット、ローソン、イオン銀行、ゆうちょ銀行、全都市銀行など)のATMでも同じだ。銀行系の提携ATMには利用不可の時間帯があるが、コンビニ系なら24時間使えてしかも無料。第1回にも書いた通り、マイナス金利時代にこれは大きい。

そして同行は、外貨預金の為替手数料が突出して安い。例えば米ドルの場合、メガバンクの店頭では片道1円(往復2円)かかるのが普通。三菱東京UFJダイレクトでは片道25銭とだいぶ安くなるが、新生はこれが15銭で、しかも顧客ランクがゴールド、プラチナと上がると9銭、7銭と安くなっていく。豪ドルやユーロなどでも同様だ。以前は外貨預金より外貨建てMMFの方が為替手数料は有利だったが、新生銀行の場合は逆に外貨建てMMFよりも安くなっている。

なおこの部分ではジャパンネット銀行もかなりの優位性があり、米ドルの為替手数料は誰でも片道5銭、ユーロは同14銭だ。ランドのようなマイナー通貨でも片道15銭と低いのは特筆すべきだろう。

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総額5億円!の抽選権がついた定期預金も