朝晩3分で代謝アップ! 「呼吸するだけ」ダイエット
準備なしですぐできて、確実にやせやすくなるダイエット法。それは、いつもの呼吸をちょっと変えること! 呼吸が深くなると代謝が良くなってエネルギー消費が高まり、やせやすくなる。朝と夜の呼吸法とストレッチで"やせる呼吸"に切り替えよう。
「代謝を上げてやせやすくなるには、深い呼吸ができる体をつくること。朝と夜のストレッチや呼吸法が効果的」というのは、ヨガ指導者の平賀恭子さん。
呼吸と代謝には密接な関係がある。医師の崎谷博征さんは「カギとなるのは二酸化炭素。深くゆったりとした息をしていると、呼吸の回数は自然と少なくなり、体内に二酸化炭素が留まる時間が長くなる。それが、代謝アップにつながります」と解説する。
「血中のヘモグロビンは、二酸化炭素がなければ、細胞に酸素を届けられない。酸素が不足するとエネルギーを生み出すミトコンドリアが働くことができず、代謝が落ちてしまう」(崎谷さん)。つまり、普段の呼吸が、吐く息の長いゆったりした呼吸に切り替われば、酸素が細胞に届きやすくなり、代謝が高まってやせられるというわけだ。
それには、「体の緊張を解き、深い呼吸がしやすいようにメンテナンスすることが大切」(平賀さん)。朝と夜にはストレッチや呼吸法も行って、背中や胸、わき腹のまわりを柔らかく保とう。
「慣れてきたら、吸う息と吐く息の間に一瞬の"ため"をつくるとさらに代謝が高まる。息をするだけで、やせやすい体になりますよ」(平賀さん)
【やせる呼吸 1】朝から「やせる呼吸」にスイッチ
寝たままあくび呼吸
目が覚めたら起き上がる前に大あくびで"やせる呼吸"にスイッチ。「息の通り道を広げるように、口だけではなくのどの奥まで大きく開けて。1日の呼吸がしやすくなります」(平賀さん)
座ったままいつでもできる「やせる呼吸」
呼吸が浅いのは、背骨や肋骨まわりがこわばって肺が膨らみにくくなっているからかも。「肺は、前だけでなく横や後ろなど全方向に膨らむ。背中や首、肩、肋骨の緊張をゆるめれば、吸う息が入るスペースが広がる」(平賀さん)
【やせる呼吸 2】こわばりやすい背中と腰を伸ばす
背骨ゆるめ呼吸
【やせる呼吸 3】首の付け根から緊張がほぐれる
首肩ゆるめ呼吸
朝と夜に1つずつ行って全身の血流アップ
朝&夜 「呼吸ストレッチ」
足指や頭頂といった体の末端をほぐすと同時に、背中もしっかりとストレッチして全身の血流を促進。「背骨のまわりがゆるめば自律神経が整う効果も。夜のポーズは、リラックスして眠りたいときにお薦め」(平賀さん)
【朝の呼吸ストレッチ】足指とふくらはぎを使って血流アップ
足踏み呼吸ストレッチ
【夜の呼吸ストレッチ】頭と首を伸ばして滞りを解消
逆さ呼吸ストレッチ
スタジオシャンティ日本橋・今宿代表
金融業などに携わりビジネスパーソンとして活動するなか、ヨガと出合う。13年に東京・日本橋、15年には福岡・今宿にヨガスタジオをオープン。呼吸ヨガを立案するほか、代替医療としてのヨガの普及に努める。著書に『呼吸がすべて』(オレンジページ)。
崎谷研究所所長
脳神経外科専門医
奈良県立医科大学・大学院卒業後、国立大阪南病院、医真会八尾病院などを経て、2000年より崎谷研究所所長。パレオ(原始人食)協会代表理事でもある。『頭がいい人になるための習慣』(キニナルブックス)など著書多数。
(ライター 西門和美、写真 鈴木宏、スタイリング 中野あずさ=biswa、モデル 津山祐子)
[日経ヘルス 2017年2月号の記事を再構成]
健康や暮らしに役立つノウハウなどをまとめています。
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