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ゴルファー憧れのハワイ・マウイ島、ウミガメの姿も

米シアトル在住のスポーツライター 丹羽政善

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NIKKEI STYLE

1月終わり、ゴルファーにとっては憧れの地ハワイ・マウイ島のカパルアでゴルフ合宿をしようと思い立ち、雨が多い冬の米シアトルを離れた。ところが、マウイ島も雨。夜遅い時間に到着し、そのときは降っていなかったけれど、早朝、地面をたたく激しい雨の音とヤシの木を吹き飛ばさんばかりの勢いで吹く強い風の音で目が覚めた。ただ、幸か不幸か、初日に雨が降ったことで行きたかった「アップカントリー」と呼ばれる高原地区へ早速足をのばすことができた。マウイ島の魅力を前編、後編に分けて紹介する。

雨のマウイ島、アップカントリーへ

マウイ島カフルイ空港に着いたのが28日午後10時すぎ。ホテルに着いたときにはもう日付が変わっていた。翌朝、やみかけた雨の中を、ゴルフをする予定だった空港に近いキングカメハメハゴルフクラブへ向かうも、現地のほうが悪天候でコースはクローズとの知らせ。ただ、ならばと、そこからほど近く、最近はテレビ司会者として有名なオプラ・ウィンフリーや俳優のオーウェン・ウィルソン、ウッディ・ハレンソンらが家を購入し、セレブにも注目されているアップカントリーへ向かった。

マウイ島といえば、島の西側にラハイナという元ハワイ王国の首都があり、そこが観光の中心地だ。そこから車を北へ走らせると、カアナパリとカパルアがあり、西側の海岸線に沿って南へ行くと、島の中でも一番天候が安定しているとされるキヘイ、ワイレアというリゾートがある。

マウイ島を訪れる多くの人は、ホテルやコンドミニアムが立ち並ぶその島の西側に滞在し、ゴルフやホエールウオッチングといったアクティビティー、ショッピングもそこで完結できてしまうのであまり動く必要がないが、このところ観光客らがノースショアの街を中心としたアップカントリーを目指すようになった。

まず訪れたのはパイアという街。空港からは車で10~15分の距離だ。この10年で様相が一変したと聞いていたが、噂に違わぬにぎわい。街の西側にある駐車場に車をとめたのが午前10時過ぎだったが、1時間ほどで戻ってくるともう空きはなく、出待ちの車が入り口で列をなしていた。この日は日曜日だったが、平日でも同様だそう。

津波で破壊されたが、サーフィンの街に

街の中心部は、直線距離にしてせいぜい150メートルほど。そこにしかし、落ち着きがあって、オリジナルの1点ものがほとんどという個性的な店が立ち並び、それはちょうど、15~20年前のオアフ島のノースショアに近い雰囲気があった。

もっとも、ここに至る過程では、紆余(うよ)曲折があったよう。

かつてパイアといえば、サトウキビの栽培で栄えた。その名残は今でもうかがえるが、パイアのホームページによれば、1900年ごろには人口が約1万人に達し、学校や病院、教会などが建てられ、多くの店が通りを埋めたと記されている。農業を支えたのは主に海外からの移民で、日本人も多く含まれていたそう。

ところが、1946年4月、アラスカ・アリューシャン沖地震によって発生したハワイの観測史上最大という津波が街を襲い、パイアは壊滅的な被害を受ける。結果、多くは街を捨て、隣のカフルイへと移住。すると人口は1500人程度まで減少してしまったという。

ただ、パイアに店を構える「Luna and Tide(ルナ・アンド・タイド)」のティムさんという方に話を伺うと、その廃れた街に60年代に入って原点回帰をうたうヒッピーが移り住み、独自の文化を形成。70年代になるとウィンドサーフィンに適した海があるとして知られるようになると世界中からウィンドサーファーが集まり、彼らの共存によって今のゆったりと時間が流れる街の原型が出来上がったそうだ。

とはいえまだ、当時は知る人ぞ知る街。しかしやがて、街全体にあふれる独特の個性が知れ渡るようになると、今では車をとめるのも一苦労という状況になった。

街が再生を果たした例としては興味深い軌跡をたどっているが、そこからさらに東に向かったところにあるハイクという街も同様。サトウキビではなく、かつてはパイナップル畑が広がっていたそうだが、やはり多くの人がカフルイに流れた時期があって人が消えかけたが、今また、アップカントリーブームに乗って活気を取り戻している。

砂浜でウミガメに遭遇

 ちなみに、パイアとハイクの間にあるホオキパビーチがウィンドサーフィンのメッカであり、ウミガメの"休憩場所"としても知られる。ちょうど訪れた日は、3匹のウミガメが甲羅干しをしていた。

砂浜に小さな看板があり、「あまり近づかないように」との注意書きがあるが、転がっている大きな石との見分けがつかず、気づいたら近くにいたということも。ハワイでは、泳いでいるとウミガメに遭遇することがあるが、陸上での無防備な姿は珍しいそう。ここでも共存が成り立っている。

そこからハレアカラ山の方向に向かったところにあるマカワオという街も今、注目スポットだ。

元々は、ハワイの言葉でカウボーイを意味する「パニオロ」の街として知られ、1830年代になると、キングカメハメハ3世の指示もあって、同地で畜牛を産業として育てる取り組みが始まった。

日系人のドーナツの店も

やがて、近くで農業を営む人たちも増え、店が立ち並ぶようになる。そんな昔からあるお店の一つが、日系人が開いた「コモダストア」で1916年に開店。今は4代目が店を継いでいる。訪れた日は日曜日で休みだったが、串に刺さったドーナツが有名で、普段は朝からにぎわうそうだ。

この街が一番栄えたのは1940年代。近くに海兵隊の基地ができ、およそ3万4000人が暮らすようになると街に人があふれた。ところが、彼らが米本土へ帰っていくと、いわゆるシャッターを閉める店が増え、荒廃が進む。その後、1980年代に入るまでいわゆる過疎が続いたものの、今ではオーナーこだわりの店が増え、一日中、訪れる人が絶えないというから、ここも様変わりした。

エッグベネディクトは絶品

そのマカワオで昼食を採ったが、「マーケット・フィッシュ・ビストロ」という店のエッグベネディクトが有名。確かに絶品で、ワイレアやカパルアといった街からもわざわざ食べにくる人がいるそうである。

さて、ここまで来れば、クラという街までもすぐ。今回は行く時間がなかったが、クラといえば、火山性土という土壌を生かしたオーガニックの野菜、果物の栽培が有名だ。パイアにあるオーガニックスーパーにはクラのイチゴが並び、カパルアにあるパイナップルグリルというレストランで食事をしたときも、クラの野菜が付け合わせで出てきた。マウイ島ではちょっとしたブランドのよう。標高3000メートルを超えるハレアカラ山の山裾にありそれなりに高地なので、作物がその恩恵を受ける。一方、2月には気温が0度になることもある。訪れるなら、事前に気温予想を調べてから向かいたい。

★15日公開の後編に続く。

丹羽政善(にわ・まさよし)
立教大学経済学部卒業。出版社勤務ののち1995年に渡米。インディアナ州立大学スポーツマーケティング学部卒業。著書に「メジャーの投球術」(祥伝社)、「MLBイングリッシュ~メジャーリーグを英語のまま楽しむ!」(ジャパンタイムス)、「メジャーリーグビジネスの裏側~本当に儲かってるのはこの人達~」(キネマ旬報社)、「夢叶うまで挑戦―四国の名将・上甲正典が遺したもの」(ベースボール・マガジン社)がある。シアトル在住。

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