非白人俳優が7人候補に

昨年、アカデミー賞の俳優部門候補者が2年連続で白人だけだったことをきっかけに、アカデミー協会に批判が向けられた。そこで協会では、女性と非白人のアカデミー会員数を増やした(人数は不明)。その効果からか、今年は俳優部門の非白人候補が一気に7人に増えた(デンゼル・ワシントン、ルース・ネッガ、デブ・パテル、マハーシャラ・アリ、オクタビア・スペンサー、ナオミ・ハリス、ビオラ・デイビス)。

部門別で最も熱い戦いとなりそうなのが、主演女優賞だ。最有力は、ゴールデン・グローブ賞のドラマ部門で受賞した『エル(原題)』のイザベル・ユペールと、コメディ・ミュージカル部門で受賞した『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーン。この2人に迫るのが1度受賞した『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』のナタリー・ポートマンと、『マダム・フローレンス!夢見るふたり』の大女優メリル・ストリープだ。

世界中の映画ファンが注目する授賞式はロサンゼルスで2月26日(日本時間27日)に開催される。

有力候補はゴールデン・グローブ賞のドラマ部門受賞のケイシー・アフレックとコメディ・ミュージカル部門受賞のライアン・ゴズリング。アフレックは初候補、ゴズリングは2度目
有力候補はコメディ・ミュージカル部門受賞のエマ・ストーン。28歳で候補者5人の中で最も若い。昨年は26歳のブリー・ラーソンが受賞しており、今年も若い勢いが有利か
ゴールデン・グローブ賞を『ノクターナル・アニマルズ』で受賞したアーロン・テイラー=ジョンソンはノミネートされず、代わってマイケル・シャノンが候補となった
ゴールデン・グローブ賞を受賞したビオラ・デイビスが最有力。ショウビズ受賞予測サイト「Goldderby.com」で専門家28人のうち26人が受賞すると予測している(1月24日時点)

(ライター 相良智弘)

[日経エンタテインメント! 2017年3月号の記事を再構成]