生保見直し機に国際分散投資

2017/2/13
「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。
 今回はピヨママさん(40歳代後半) 小学生男子2人の母。個別株の配当をコツコツため、プロ仕様のミシンを買うのが夢。

2000年

ピヨママさん 子供には経済的自立の大切さを伝えたい

海外生活などを経て、日本で現在の勤務先に入社。給与天引きの貯蓄感覚で、米国本社の株購入を始める。先輩たちからは「絶対に損しないからやったほうがいいよ」と薦められた。

07年ごろ

長男の育児休業取得。心に余裕ができたのか、長く住んでいる神戸を投資で応援したくなった。財務も悪くなさそうだったノエビア(現ノエビアホールディングス、4928)をネット証券で1単元購入。その後仕事と育児に追われ、証券会社のパスワードも忘れ、ほったらかし。

13年

突然パスワードを思い出したが、ネット証券の社名や経営が変わりアクセスできない。新しいパスワードを取得したら、今度はノエビアが持ち株会社化し東証1部に昇格していたと知る。その効果で株価も上がっており、驚きの連続。

ファイナンシャルプランナー(FP)に夫の生命保険見直しを頼んだ。家計シミュレーションでは、何と70歳ごろに資産が尽きる可能性があるとの診断。支出を制御すると同時に、資産運用を薦められる。金融機関に行くとカモになるから、まずは独学で勉強せよとのこと。

14年

マネー記事や個人ブログを読みあさり、インデックス投資に出会う。複数の低コスト投信を月7万円分積み立て、国際分散投資を始める。個別株は自分の勉強のためで、身近な池田泉州ホールディングス(8714)も購入。お金の使い方は家族で話し合い、大好きな旅行は譲らないが、外食や被服費を縮小。資産運用は自分のお金をしっかり把握し、優先順位を明確にするきっかけをくれた。

17年

ノエビア株は購入時から約4倍に上がったが、1単元なので利益は30万円ほど。投信の含み益も1割ほどに。今年は残高の膨らんだ自社株を一部売却し、資産をさらに分散させたい。

[日経ヴェリタス2017年2月5日付]