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骨が弱いと老け顔に 40代の1割が「骨貯金不足」

日経ヘルス

2017/2/26

(イラスト:sino)
日経ヘルス

更年期前から知っておきたい女性特有の骨の弱体化対策。骨粗しょう症の予防には、若い頃からの骨貯金が最重要。「骨対策」を3回に分けて紹介する。まずは基礎知識について解説しよう。

骨が弱くなって、ちょっとしたことで骨折する「骨粗しょう症」。高齢者の病気と思われがちだが、若い世代も人ごとではない。「骨粗しょう症自体は50代以降から増えるが、その予備群の骨量減少症は30代女性で約30人に1人、40代では10人に1人という報告も。本来はまだ骨が丈夫なはずの年代なのに、“骨貯金”の残高不足が目立つ」。山王メディカルセンター女性医療センターの太田博明センター長はこう指摘する。

骨量は20~30代が最も多いが、40代半ばごろから減少に転じる。「特に閉経後は10年間で15~20%も減る」(太田センター長)。これは骨を守る女性ホルモンのエストロゲンが減るから。そもそも骨の状態は、骨を作る「骨芽細胞」と骨を壊す「破骨細胞」のバランスで決まる(下図)。閉経後は破骨細胞の働きを抑えるエストロゲンが激減するため、骨の形成が追いつかず、骨量が低下するのだ。

実は骨が弱くなると、見た目にも大きな変化が現れる。背骨がつぶれて背中が曲がったり、身長が縮んだり。また顔の老化も進む。「頭蓋骨の骨量も減るため、頭皮が緩んでシワやたるみの原因になる」と太田センター長。下のグラフは高齢になるほど頭蓋骨の骨量が低下し、眼窩(がんか、眼球の入っているくぼみ)が拡大することを示している。つまり、目がくぼんだり、目の下がたるんだりして、“老け顔”になるわけだ。

では、骨が減りやすいのはどんな人か。代表的なリスクは、やせすぎ、運動不足、骨に必要な栄養素の不足、母親の骨折などの遺伝因子、日光にあまり当たらない、など。「特に骨が増える成長期に過度なダイエットをしたり、運動をあまりしなかったりした人は、もともとの骨貯金が少ない可能性がある」と伊奈病院整形外科の石橋英明部長。骨は負荷を受け強くなる。やせすぎや運動不足は骨への負荷が小さく、骨量が十分に増えない。

下のチェック表は石橋部長が日経ヘルスのために作ってくれたもの。骨粗しょう症のリスクが何点になるか、まずはチェックしてみよう。「点数が高い人はすぐに対策を。あわせて一度、骨密度検査を受け、正確な骨の状態を知ることも大事です」と石橋部長はアドバイスする。

■この人たちに聞きました

石橋英明さん
伊奈病院整形外科(埼玉県伊奈町)部長。東京大学医学部卒業。専門は骨粗しょう症、関節リウマチ、関節外科。NPO法人高齢者運動器疾患研究所代表理事も務める。著書は『骨粗鬆症の最新治療』(主婦の友社)など
太田博明さん
山王メディカルセンター(東京都港区)女性医療センター長。国際医療福祉大学教授。慶應義塾大学医学部卒業。東京女子医科大学産婦人科主任教授などを経て、2010年から現職。ウェルエイジングのための女性医療を実践。著書は『骨は若返る!』(さくら舎)など

(ライター 佐田節子、構成:日経ヘルス 太田留奈)

[日経ヘルス2017年3月号の記事を再構成]

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