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PC仕事の落とし穴 寿命縮まるリスクも…防ぐ方法は

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NIKKEI STYLE

日経ウーマンオンライン

気が付けば一日中パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器に触れているという人、多いのではないでしょうか。仕事やプライベートで当たり前のように使っているこうした電子機器と、健全な付き合い方ができている人は少ないように思います。しかし、それらをずーーっと使い続けることで確実に悪影響が及ぶことも目に見えています。それは、ずっと画面を見ているために視力が低下したり、慢性的な肩こりになったり、交感神経がずっとオンの状態でリラックスできず、常に疲労していたりと、いろいろな悪い結果を招きます。

ということで、今回はデスクでのPC作業について考えたいと思います。「そんな日常的な作業についてわざわざ取り上げる必要性ないでしょ」と思った人はぜひ読んでください。当たり前になってしまっていることほど、いろいろな落とし穴が潜んでいるものです。

長時間のパソコン仕事で寿命が縮む

長時間にわたるデスクワークは健康に害を及ぼすだけでなく、寿命も縮まるといわれています。しかも、それは日ごろの運動で防げるものではありません。どういうことかというと「確かに毎日長時間座っているけど、定期的に運動しているから大丈夫よ」というものではないということです。

ある研究では、長時間座っていることでガン、心臓血管の疾患、糖尿病になるリスクが上がるだけでなく、寿命が縮むことが指摘されています。そして、推奨されている運動量を満たしている人でも、健康リスクは高まります。長時間座り続けることの害について、これまで数々の研究結果が発表されてきています。その結果、立ったまま仕事ができる「スタンディング・デスク」などが話題になりました。

これだけでもデスクでパソコンにかじりついていることがいかに有害かが分かります。しかし、長時間のパソコン作業の問題はこれだけではありません。

ワークフローの黄金比率は「52分仕事、17分休憩」

仕事に対する最も大きな勘違いはおそらく「働けば働くほどたくさんの仕事ができる」というもの。私たちは焦ったり、「頑張らなくては」と力んだりすればするほど、長時間仕事をしようとします。しかし、高い集中力は私たちが考えているほど長続きしません。

従業員の労働時間や仕事効率をトラックできるソフトウェアDeskTimeによって割り出された生産性の高い人従業員のトップ1割は、1時間に1回は休憩をとっていることが分かっています。具体的には52分仕事をし、17分休憩しているのです。

[引用] 実際、最も仕事効率のいい従業員は1日8時間も働かない。どうやら最も効率よく仕事をする方法はできるだけ長く仕事をすることではなく、頻繁に休憩をとって賢く仕事をすることのようだ。
 最も仕事効率のよい1割のDeskTimeユーザーが、比較的短い労働時間で最大限の仕事ができるのは、仕事をしている時間は全身全霊でそれに打ち込んでいるからだ。強い決意をもって52分間を最大限に使い、次のラップのために十分な休憩をとる。言い換えれば、彼らは意図を持って仕事をしているのだ。
(The Muse「The Rule of 52 and 17: It's Random, But it Ups Your Productivity」)

効率アップの秘訣は、私たちの思い込みとはまったく反対のことをすることにあったのです。さて、次はダメな作業の仕方を見ていきましょう。

「休まず一気仕事」や「ダラダラ長時間仕事」はNG

集中力が続くからといって2時間、3時間座りっぱなしもよくありません。必ず後でガタがきます。結果的に回復に時間がかかり、長期的に見るとあまり効率的とは言えません。仕事が終わるだろうか、といった不安がある人はこの落とし穴にはまりがちです。不安という感情に任せて仕事をしてもうまくいきません。締め切りが差し迫った状況などでは仕方ないかもしれませんが、効率良く仕事をしようと思うならなるべく避けるべきでしょう。

また、ダラダラ長時間にわたって仕事をすることも非常に非効率的です。時間がたっぶりあると思うと、なかなか仕事ははかどらないもの。上記の例の真逆、つまり仕事に打ち込む決心もなく、時間も限られていないのです。疲労が高まる一方、仕事は一向に終わらず、しまいには「ちょっと息抜きに」とSNSを見たり、気になる記事を読んだりすることになります……。

誘惑を我慢することも疲労の原因

そもそもパソコンは誘惑だらけです。実は1クリック先に気になるサイトやSNSの通知があると思うだけで、生産性は低下します。なぜならこうした誘惑に抗うだけでもエネルギーを消耗するからです。

ダラダラ仕事をして疲れ切った脳は当然、誘惑を避けきれなくなっていきます。そして「ちょっと息抜き」にFacebookやInstagramをチェックすることを思いつくのです。これはつまり疲労のサインです。

しかし、「休みたいけど、まだ仕事が終わっていない」と思うと、休憩モードに入ることもできない。こうして私たちは次々と仕事に関係ないことに吸い込まれていきます。本人は休憩のつもりでもいっこうに疲労は回復せず、仕事に集中することさえできないのです。

[引用] 鉄のような意志力を持っていたとしても、コンピューター上にインターネットが待ち受けているという事実があるだけで、仕事のパフォーマンスは低下する。誘惑に抵抗すること自体が、集中力をむしばみ、脳を消耗させてしまうのだ。2011年の研究で、この事実が心理学者たちによって裏づけされた。コペンハーゲン大学の研究の参加者たちは、コンピューターであるタスクを行うよう指示された。その後、一部の人たちは笑えるビデオを見ることが許された一方で、もう一部の人たちはビデオの再生ボタンを目の前にして、それを押すことを我慢しなくてはならなかった(それはパソコン画面上にある魅惑的なYouTubeビデオと向き合うことに似ている)。その後、被験者たちに新たなタスクを与えると、ビデオを見ることを我慢しなくてはならなかった被験者の方が、ビデオを見た被験者に比べてパフォーマンスが低下していることが分かった。
(Jocelyn K. Glei編『Manage Your Day-to-Day: Build Your Routine, Find Your Focus, and Sharpen Your Creative Mind』、Amazon Publishing)

これからも、短期集中がいかに重要かが分かります。パソコンで仕事をしているならなおさらです。疲労状態で仕事をダラダラ続けることは特に危険です。なぜなら仕事がいっこうに進まない一方で疲労だけがたまっていくからです。

*  *  *

端的に言えば、パソコン仕事は長距離走ではなく、短距離走に向いているのです。休む時はしっかり休み、走るときは全速力ということです。

また、努力していることと疲労していることを同等にとらないようにすることも大事です。疲れているからといって、生産性が上がっているわけでは決してありません。自分を犠牲にして長時間働くことは、スマートではないのです。

むしろ、短いスパンで仕事に打ち込める状態をつくるためにしっかり休養することが重要。その時は物足りなく感じるかもしれませんが、長期的に見ればそれが最も賢く、健全な働き方なのです。

便利さと引き換えにパソコンの使用にはいろいろと落とし穴があります。それを意識しておかなければ、あなたの生産性はみるみる低下していってしまいます。

これを機に、PCと上手に付き合ってみるのはどうでしょうか。

相磯展子(あいそ・のぶこ)
翻訳・通訳者。アート専門の翻訳、通訳、プロジェクトの企画運営などを行うArt Translators Collective副代表。ネイティブレベルの英語力を生かし、書き手・話者の視点に寄り添う翻訳・通訳に定評がある。美術館、財団、雑誌などの出版物の翻訳、ウェブメディア記事の翻訳・執筆のほか、イベントやシンポジウム等の通訳や海外とのコレスポンデンスなども行う。

[nikkei WOMAN Online 2017年2月3日付記事を再構成]

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