「たき火専用」などアウトドアパンツ3選
寒波が直撃するなど寒さはまだまだ続きそうだが、アウトドアウエアではダウンジャケットやインナーダウンといったアウターが注目を集めるなか、パンツもダウンを採用したタイプや、ハードな雪山仕様などデザイン&機能の優れた商品が各社から出ている。
ここではアウトドアウエアとしてはもちろん、街中でも日常的に着こなせるモデルの中から、三者三様の特徴を持つパンツを紹介する。
老舗スポーツブランドの軽くて動けて"適度にユルい"デイリーウエア
◎デサント ポーズ「パッカブルパンツ」
デサント ポーズは、さまざまなブランドでパタンナーやデザイナーとして経験を積み、ファッションブランドのオーラリー(AURALEE)を立ち上げた岩井良太氏が手がける、2015年にスタートした注目のラインだ。"全速力ではなく、時々休憩するように生活を楽しむ"をコンセプトに、機能的でありながら日常シーンでリラックスして着用できるコレクションを展開している。
同ラインのなかでもデビュー以来、圧倒的に人気なのが「パッカブルパンツ」だ。はっ水性がある素材、AIRY TRANSFERを採用しておりとても軽いが、体にフィットするきれいなタイトシルエットを維持している。またウエスト部分には360°方向に伸縮するゴムを採用することで圧迫感のない快適な着用感にし、動きやすくした。
パンツ自体を収納することのできるポケットが左脇に付属しているので旅行などに持っていくのにも便利だ。ポケットには止水ファスナーを使用している。
火の近くでも燃えにくい! スマートな滋賀発ダウンパンツ
◎ナンガ「タキビダウンパンツ」
創業74年、国内生産にこだわるナンガは滋賀県米原市にあるダウンメーカーだ。社名はヒマラヤにある8000メートル級の高峰、ナンガバルバットに由来する。主に寝袋やジャケット、パンツなど登山用のアパレルを生産しており、使用するダウンはすべて国内で洗浄するなど「純日本産」にこだわっている。
そんなナンガが手がける「タキビダウンパンツ」は名前の通り、たき火に特化したダウンパンツ。カーゴパンツに仕立ててあり、今までのダウンパンツとは一線を画す仕上がりが特徴だ。封入する羽毛の量を60gに抑えることで、アウトドアシーンだけでなくタウンユースでも映えるスリムなラインになるようにしている。
また、表生地には難燃素材を採用し、冬場のキャンプファイヤーやたき火の場面でも燃えにくいのも特徴だ。腰にはDカンループを採用し、カギなどの無くしやすいものの管理がしやすいのもポイントだ。
過酷な山岳地帯でも信頼されるシェルパンツ
◎フーディニ「キャンディッド パンツ」
1993年にスウェーデンで誕生したフーディニは、フリースのパイオニアとして世界中のクライマーやスキーヤーたちから愛されているアウトドアブランドだ。世界的マジシャン「HOUDINI(フーディニ)」に由来するブランドネームの通り、"魔法のような"軽さと着心地の良さをうたう。
人気なのはフリース素材のアイテムだが、実は登山用など本格的なアウトドア仕様のウエアとしても、アウトドア好きから信頼されている。なかでも「キャンディッド パンツ」は雪山をはじめ、過酷なコンディションの山岳地帯など、さまざまな状況下で活躍する完全防水のスノーマウンテニアリングシェルパンツだ。
耐久性、防水性、透湿性に優れていることはもとより、塩分や油汚れにも強い「DWRコーティング」が施してある。素材にはリサイクルポリエステル100%の防水透湿メンブレンを使用し、生地は柔らかく立体裁断を施しているため、激しく動くような場面でも活躍する。
ほかにもハーネスが干渉しない位置に配置されたポケットや、裾部分にはスノーゲイターとケブラー素材のエッジガードを装備するなど、雪山での使用を想定したさまざまな仕掛けが随所に施されている。
(ライター 中澤範龍、中條彰俊)
[日経トレンディネット 2017年1月20日付の記事を再構成]
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