女子高校生6人組、リトグリ 美しいコーラスで飛躍へ
R&BからJ-POPまで幅広いジャンルの楽曲を、パワフルな歌声と美しいコーラスワークで歌い上げ、10代の女子を中心に人気を集める、女子高生6人組ボーカルグループの"リトグリ"こと、Little Glee Monster(リトル・グリー・モンスター)。2016年から出演中の自動車保険「ソニー損保」と室内型テーマパーク「ラウンドワン」のCMでは、自身たちの曲をアカペラで披露し、お茶の間にも知られる存在になりつつある。
デビュー3年目となった16年は、ワンマンツアーや日比谷野外大音楽堂でのライブに加え、「SUMMER SONIC」や「サマージャズ」など、様々な音楽フェスに出演し、ファン層を拡大した1年となった。今年は1月8日に初の日本武道館公演を開催した。
そんな彼女たちが2ndアルバム『Joyful Monster』をリリースした。今作では新たなことに取り組みながらも、歌うことの楽しさが伝わってくる作品となった。グループのムードメーカー役の芹奈は、1stアルバムを発売した1年前と比べ、「各メンバーが歌う様々なメロディーを、6人で合わせるのにかかる時間が短くなったので、その分今作では難易度の高い曲にも多くチャレンジできました」と言う。
なかでも『会いにゆく』は「君」への思いを歌ったラブバラードで、6人の重奏感のあるハーモニーが際立っている。グループ最年少のmanakaは「キレイな和音のハモリだけではなく、合わせることが難しい単音では不協和音に聴こえるメロディーをハモリとして多く入れているんです。その結果、今までよりも深みのあるサウンドに仕上がりました」と語る。
また『Catch me if you can』では初の全編英語詞に挑戦。世界に通用するグループとなってワールドツアーをしたい、という夢を持つ彼女たちにとって念願の一曲となった。「発音の先生を付けてもらい、いかにネイティブっぽい発音で歌えるかを突き詰めました。レコーディングにはいつもの倍以上の時間がかかりましたけど(笑)」(芹奈)
20年開催の東京五輪は彼女たちの大きなモチベーションのひとつとなっているそうだ。「リオ五輪で活躍した卓球の伊藤美誠ちゃんが友達なんですが、彼女を筆頭に、私たちと同世代の子たちが主役となる大会なので、リトグリとしてはぜひ音楽で参加できるように頑張っていきたいです」(manaka)
10代ならではのスピード感で成長し続ける彼女たちだけに、東京五輪に関わるという大きな夢への距離の縮め方も早そうだ。
本人たちが出演するCM曲の『My Best Friend 』(ラウンドワン)や『HappyGate』(ソニー損保)に加え、『めざましどようび』(フジ系)のテーマソングで初CD化となる『春夏秋冬』やカバー曲など、全19曲入り。(ソニー/3000円)
(「日経エンタテインメント!」2月号の記事を再構成。敬称略、文・中桐基善 写真・藤本和史)
[日経MJ2017年2月3日付]
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