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ココアに7つの健康効果 冷え解消や筋力アップにも

日経ヘルス

2017/2/7

(写真:鈴木正美)
日経ヘルス

冬になると店頭に並ぶことが多いココア。日本では飲み物を「ココア」、食べ物を「チョコレート」と区別しているが、米国では、ココアのことを「ホットチョコレート」、フランスでは「ショコラ ショー」と呼び、幅広い年齢層に親しまれている。

そんなココアは近年、世界各国で健康にいいという科学的な分析や研究が進められている。

ココアの原料はチョコレートと同じく、カカオ豆。カカオ豆を粉砕し、分離したカカオマスから脂肪分を除いたものがココアとして扱われている。

ココアの効果的な飲み方と、注目の健康効果を紹介する。

◇  ◇  ◇

ココアの主成分はカカオポリフェノール。ポリフェノールの健康効果に詳しい品川イーストワンメディカルクリニックの板倉弘重医師は「強い抗酸化作用があり、血糖値の抑制や血流の促進のほか、多様な健康効果がある。カカオが体にいいと見直されるきっかけになった成分」と話す。

ほかにも、リラックス効果が注目されるテオブロミンや、食物繊維のリグニン、カルシウム、マグネシウムなどの微量ミネラル類も含む。

さらに、カカオに含まれるたんぱく質様の成分が便通を改善する、筋肉増強をサポートする作用や代謝を促す作用についても臨床研究が進められている。

自然由来の成分であるカカオの成分を豊富に含むココアは、便通の改善や、善玉コレステロールを増やす作用などが国内外で研究されているのだ。

ただし、そんなココアも飲みすぎには注意を。板倉医師は、「ココアの健康効果を効かせるには、ピュアココアを1日2~3杯を目安に飲むのがお薦め。ピュアココアにはカカオポリフェノールがたっぷり含まれる。ピュアココアを飲む場合も、砂糖を足すときは、量に注意しながら飲んでほしい」と話す。

■ココアの7つの健康効果
1.ウオーミングアップ効果が持続する
ココアに含まれるカカオポリフェノールには、ウオーミングアップ(準備体操)の効果を持続させる働きがあるという報告がある。運動前にココアを飲むことで、ウオーミングアップ後の足の関節の動き(平衡機能)や筋力を持続させ、筋力アップや筋力バランスを改善し、動きやすい身体状態を長時間持続することが可能であることも証明された。
2.動脈硬化を抑制する
動脈硬化を引き起こす原因の一つは、活性酸素によってコレステロールが酸化し、血管内皮に付着すること。「カカオポリフェノールが酸化を抑制し、コレステロールが血管に留まるのを防ぎ、動脈硬化を抑制する効果が期待できる」(品川イーストワンメディカルクリニック理事長 板倉弘重医師)
3.脳の機能を改善する
テオブロミンには、大脳皮質を刺激し、集中力や記憶力を高める効果がある。ある研究では、カカオポリフェノールが、脳の神経細胞の活動を促すたんぱく質を増やす働きがあるという報告もある。
4.血流を促し、冷え・むくみを解消する
「ココアに含まれるテオブロミンやカカオポリフェノールのフラバノール、プロシアニジンといった成分は末梢血管を拡張し、手足の血流を促す働きがある」(板倉医師)。この作用により、冷えや手足のむくみなどが解消する。
5.血圧を改善し、血管の健康を保つ
海外の研究で、ココアを一定期間に習慣的に摂取した後と、一時的に摂取した直後の両方で高めの血圧を下げたという報告がある。ただし、血圧の有効な改善には、1日当たり50mgを超える量のエピカテキンをとる必要があるとの報告があった。
6.メタボを予防する
高めのコレステロールを改善するには、食物繊維の多い食品をとることが効果的。ココアには不溶性食物繊維様の一種「リグニン」が含まれている。ぜんどう運動を活発化させ、コレステロール値を下げ、メタボの予防にも役立つ。
7.紫外線による肌ダメージを軽減する
ドイツの研究によると、抗酸化作用のあるフラボノールを豊富に含んだココアを飲んだ女性群と、飲まない女性群に分けて肌の経過を観察したところ、ココアを飲んだ群が、日焼けダメージにより肌が赤くなるのを軽減されたという報告がある。
ミルクココア(左):ココアパウダーに、粉末の乳糖、ぶどう糖、麦芽糖などの糖類や脱脂粉乳、全粉乳などの乳製品、ナッツなどを加えて飲みやすくしたもの。ピュアココア(右):カカオマスからココアバターを分離した後、細かく砕いて粉末状にしたものがココアパウダー。飲むココアの素として糖分を加えていない商品が「ピュアココア」「純ココア」として販売されている
■ココアの健康トリビア
ココアの主原料はカカオ豆で、カカオの木の果実の中にある種子のこと。学名は、アオギリ科テオブロマ属カカオ。テオブロマとは、“神様の食べ物”という意味で、メキシコ・アステカ族の神話に由来する。昔は王様や貴族だけの貴重品だったと伝えられる、ココアのトリビアを紹介。
健康にいいのはミルクではなくピュアココア
ミルクココアには、砂糖やミルクなどがあらかじめ加えられているので、カロリーは高め。健康のためには、砂糖を加える場合にも、自分で量を調整できるピュアココアがお薦めだ。
市販のココア飲料は飲みすぎに注意
ほとんどの市販のミルクココアには、飽和脂肪酸や糖分が含まれている。「毎日飲み過ぎると、むしろ体重増加や血糖の上昇を招くことにつながり、糖尿病になる恐れもあるので注意を」(板倉医師)。
ココアは薬として扱われていた
古代のマヤ人や16世紀ごろのヨーロッパでも、ココアは薬として利用されていたという記録がある。その効用は100以上とも。主に滋養強壮、疲労回復、長寿などに効くとされ、金銭として扱われていたともいわれる。
甘みを加えるなら砂糖ではなくハチミツがお薦め
ピュアココアに甘みがほしいときは、ハチミツを加えよう。「白砂糖は血糖値を急激に上昇させるが、ハチミツであれば血糖値を急激に上げない」(板倉医師)。
ココアを飲むとやみつきになる
ココアには、メチルキサンチンという物質が含まれている。「ココアを飲み続けると、また飲みたくなる気分にさせる効果と喜びをもたらす効果があることが確認されている」(板倉医師)
アイスココアでも体は冷えにくい
アイスココアと麦茶を飲んだ実験で、アイスココアは表面温度は下がるが、麦茶より下がりにくいという報告がある。「アイスでも体をそれほど冷やさずに飲める。女性にもお薦め」(板倉医師)

■ココアライフを充実させる+αレシピ

ビターなピュアココアはフルーツやスパイスなどを加えることで、さまざまな味のバリエーションが楽しめる。美容&健康効果も期待できる組み合わせをご紹介。甘みがほしければ各ドリンクにハチミツを足してもOK。

+バナナ(1本) 食物繊維強化でお通じ改善効果

バナナをプラスして食物繊維を強化

バナナはカロリーが高いと思われがちだが、バナナ100g(中1本)は86kcal、食物繊維は1.1g。ココアも食物繊維を含むので、便秘改善にも効果的な最強のドリンクになる。満腹感もあり朝食代わりにも向く。

+スパイス(カルダモン・クローブ・黒コショウ)各1個 ほんのりスパイシーに飲めるチャイ風味のドリンク

スパイスをプラスして、チャイ風に

カルダモンには消化を助ける働き、クローブには鎮痛効果、黒コショウには抗菌効果などの効果がある。スパイスを加えるとチャイのような味わいになり、大人のココアドリンクに変身。ほんのりスパイシーで癖になる味わいに。豆乳や牛乳を加えるとまろやかになる。

+梅酒(大さじ1) 自然な甘みが加わり寝る前ドリンクにも

梅酒をプラスして寝る前にも

梅酒に含まれるクエン酸やコハク酸は疲労回復、血流を促す作用がある。ココアに加えると自然な甘みが加わり、梅酒の香りでリラックス効果も促され、入眠もしやすくなる。寝る前に飲むのもお薦め。

+マシュマロ(1個) 甘みとたんぱく質で美肌効果も期待できる

マシュマロをプラスして美肌効果を期待

ゼラチン、卵白、砂糖が原材料のマシュマロは加えすぎないように1個でとどめること。卵白はたんぱく質が豊富で、美肌効果も期待できる。わずかな甘みも加わり、ほっとする味に。

板倉弘重医師
品川イーストワンメディカルクリニック 理事長
医学博士。東京大学医学部卒業。09年度に国際栄養学連合のFellow(栄養学研究分野で顕著な貢献をした世界の研究者10名のうちの1人)に認定。『脳にいい油・悪い油 認知症を防ぐ正しい油のとり方』(永岡書店)など著書多数。

(ライター 高橋晴美、写真 鈴木正美、スタイリング・料理 タカハシユキ)

[日経ヘルス 2017年2月号の記事を再構成]

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