手土産にも絶賛!冬のパーティー・ワイン厳選5本
寒い時期にはパーティーの機会が増える。持ち寄りパーティーでは、きらりとセンスが光るおしゃれな手土産を持っていきたいもの。何を選ぶかが腕の見せどころだが、どんな場でも必ず喜ばれるのがワインだろう。今回は、乾杯からデザートまで、さまざまな料理をカバーするワインを5本紹介する。持ち寄りだけでなくバレンタインなどのギフトにも使えるワインだ。
コッポラ監督がまな娘に贈るスパークリングワイン
『ゴッドファーザー』などで知られる米国の映画監督フランシス・フォード・コッポラは、映画だけでなく、ワイン造りでもその才能を発揮している。自家用ワインを造っていた祖父の影響で幼少時からワインに親しんできたコッポラ監督は、映画界で成功を収めた後、1970年代にサンフランシスコから車で約1時間北に行ったナパにブドウ畑を購入。そのワイン「イングルヌック」は、上質なカリフォルニアワインとして一世を風靡している。
コッポラ監督が、日常でも楽しめるワインを、とナパの北にあるソノマに設立したのが、「フランシス・フォード・コッポラ・ワイナリー」だ。なかでも手土産にぴったりなのが、コッポラ監督がまな娘で映画監督でもあるソフィアの結婚祝いに贈ったスパークリングワイン。ソフィアが小さいころにコッポラ監督が言った「いつかおまえの名前を付けたスパークリングワインを造ってあげるよ」という約束を果たしたのだという。
きれいなセロハンで包装されており、一気に気分が華やぐので、特に女性に喜ばれる。マスカットやりんご、花の香りが香水のように広がる華やかな味わいが魅力。映画のエピソードと絡めても愉しめるドラマチックなワインだ。
輸入元:ワイン・イン・スタイル TEL03-5212-2271
希望小売価格:3680円(税抜き)
※187ml入の缶に入ったミニサイズもあり、お出かけのお供にもおすすめ
▼フランシス・コッポラ ソフィア ミニ ブラン・ド・ブラン モントレー (187ml)
輸入元:同上
希望小売価格:880円(税抜き)
有名醸造家がチリで造るオシャレでおいしいロゼ
本場フランスではロゼワインの人気は絶大で、外飲みにロゼは欠かせないという。日本でもロゼへの注目度は高まりつつあり、手頃でおいしいロゼを手土産に持っていけば、一目置かれること間違いなし。この時期のおすすめが、圧倒的なコストパフォーマンスで人気のチリワイン「ラブ・ロゼ ヴィニャ・マーティ」。大きく「LOVE」と書かれたファッション性の高いラベルは、女子会にぴったりだ。
ラベルだけでなく、中身も要注目。ボルドー5大シャトーのひとつ、シャトー・ムートン・ロートシルトやナパのトップワイン「オーパスワン」を手掛けた醸造家、パスカル・マーティ氏が造っているのである。力強い赤ワインの代表品種カベルネ・ソービニヨン種からつくられたロゼは、チキンやポークといった軽めの肉料理にも合うしっかりとした辛口タイプ。スパークリングで乾杯した後に開けて、メインまで通せるのが嬉しい。
また、販売担当者によると、暑い時期には氷をいれて飲むにも最高だそう。1年を通して使い勝手の良いワインだ。手土産だけでなく、自宅にも常備しておきたい。
販売元:ワインショップソムリエ TEL03-5413-3213
希望小売価格:1800円(税抜き)
オーナーが大事に保管していた蔵出しワイン
甘い物が苦手な男性には、チョコの代わりにワインを贈るのもおしゃれ。カリフォルニアの「ヴァレンタイン・ヴィンヤーズ」のラベルは「V」のなかにハートマークが入ったスタイリッシュなデザインで、大人なバレンタインを演出できる。
実はこのワイン、ワイナリー名の元になったオーナーのヴァレンタイン氏が最良の区画からつくった高品質なワインをプライベート用に保管していたもの。2015年に氏が亡くなりワイナリーが廃業となったため、日本に輸入されることになった。娘の名を冠した「 トリーズ・ブロック カベルネ・ソービニヨン」は、氏にとって特別な思い入れがあるワインだったに違いない。熟したカシスやプルーンのような香りに、カカオの香ばしい香り、そして熟成香が複雑に入り交じり、心地よい渋みとともに長い余韻がつづく。チョコ要らずの濃厚な味わいは、牛肉の赤ワイン煮込みなどがっつりしたお肉料理に合わせたい。蔵に眠っていたため保管状態も良く、ほどよく熟成したまさに掘り出し物。大切な人と1本をゆっくり楽しみたくなるワインだ。
輸入元:布袋ワインズ TEL03-5789-2728
希望小売価格:4900円(税抜き)
※生産終了につき、在庫終了次第終売
ハプスブルク家の末裔がブルガリアで造るコスパワイン
筆者が3年前に参加したボルドーワインのイベントで、一際目立つ紳士に会った。皺ひとつないダークスーツに、白いシャツ、赤いネクタイとポケットチーフ。特に印象的だったのは、肩に羽織ったオレンジ色のカーディガン。一時日本でも「プロデューサー巻き」として流行したように、カーディガンを背中に羽織り、両袖の部分を胸の前で結んでいる。ただならぬオーラを放つその人物が、名門ハプスブルク家の末裔(まつえい)ステファン・フォン・ナイペルグ伯爵だった。
ボルドーの名門ワイナリー「ラ・モンドット」「カノン・ラ・ガフリエール」のオーナーでもある彼がブルガリアで手がけたのが、この「ベッサ・ヴァレー・ワイナリー」。2011年ビンテージで市場価格だと2万円以上する「ラ・モンドット」と同じように伯爵家の紋章があしらわれているが、値段はたったの五分の一以下なのだ。
フルボディでアルコール度数も高いが、それを感じさせないくらいに口当たりがなめらか。余韻にはチョコレートやバニラの風味がかすかに広がり、すき焼きやスペアリブなどちょっと甘い味付けのお肉料理とも相性がいい。ラベルを隠して飲んだら、きっと「ちょっといいボルドーワイン」と答えてしまうに違いない。この価格帯ではトップレベルのコストパフォーマンスで皆に自慢したくなる1本だ。
輸入元:ヴィントナーズ TEL03-5405-8368
希望小売価格:3960円(税抜き)
国産の甘口スパークリングはスイーツに最適
ワインのほかにパーティーに欠かせない存在といえば、スイーツ。スイーツにワインをさっぱりと合わせるなら甘口スパークリングワインがおすすめだ。山形県高畠町にある高畠ワイナリーの「嘉スパークリング・オレンジマスカット」は名前のとおり、オレンジの爽やかな香りがあり、大粒のマスカットをそのまま凝縮させたようなフルーティーな味わい。
スイーツと一緒に楽しむだけでなく、個人的には昼下がりの午後、ケーキやサンドイッチなどの軽食と一緒に優雅なひとときを楽しみたい。チョコに合わせるなら、オレンジピールをチョコで覆ったオランジェットとの相性が最高だ。ワインの柑橘(かんきつ)系のフレーバーと、チョコをまとったオレンジが重なり、チョコもワインも2倍おいしく感じられる。
販売元:高畠ワイン株式会社 TEL0238-57-4800
希望小売価格:1708円(税抜き)
以上、バレンタイン時期のパーティーや手土産にぴったりなお手頃価格のワインを5つ紹介した。ワインは誰とどこで飲むかによっても、印象が大きく変わるもの。季節やTPOに合わせてワインを選ぶと、その場がもっと楽しくなる。
(ライター 水上彩)
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