育ったのは愛媛県の越智郡にあった小さな町です。平成の市町村合併で現在は「今治市」に統合されていますが、もとは「玉川町鈍川」といい、かなりの山奥。どれくらい山奥かと言えば、自宅から小学校まで3.8キロメートル、歩いて片道約1時間、しかもその間にある信号機はゼロ。ゼロってすごくないですか?

イメージ的には「となりのトトロ」に出てくる田舎そのものです。見渡す限り田んぼと山しかない道のりを、歩いて学校まで通っていた。全校生徒の数は、たしか70人くらい。通っていた小学校はもう、廃校になっています。

小学生のころはよく「子供の科学」という雑誌を読んでいて、ちょうどパソコン特集が組まれるような時代でした。実物に触れたのは中学生の時。自転車で山から下りていくと、町の電気屋さんに、NECのパソコンが置かれていたのを覚えています。

親に買ってもらって、試しにプログラムを打ち込んでみたら動いた。「うわぁ、すげえ」と思いましたね。周りにパソコン好きな友達はほとんどいなくて、オタク扱いされていました。

ちなみに、サイボウズという社名は「サイバーな子供たち」という意味の造語ですが、そういう意味では、僕自身がまさしくサイバーキッズの一人だったんです。

青野慶久氏(あおの・よしひさ)
1971年生まれ。愛媛県今治市出身。94年大阪大学工学部情報システム工学科卒、松下電工(現パナソニック)入社。97年8月サイボウズ設立、副社長就任。2005年4月から現職。社内のワークスタイル変革を推進し離職率を6分の1に低減するとともに、3児の父として3度の育児休暇を取得。近著に『チームのことだけ、考えた。』(ダイヤモンド社)がある。

(ライター 曲沼美恵)

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