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東京コレクション 冠スポンサー交代で岐路に

メルセデス・ベンツからアマゾンへ 期待と不安

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NIKKEI STYLE

パリ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドン――。世界の4大コレクションに続くファッションショーの共同開催イベントとして知られる東京コレクション(東コレ)が大きな曲がり角に立たされている。運営資金を負担する冠スポンサーが独自動車ダイムラーの「メルセデス・ベンツ」から米通販大手アマゾン・ドット・コムの日本法人「アマゾンジャパン」に初めて切り替わったからだ。コレクションに参加するデザイナーの間には期待と戸惑いが広がっている。

「メルセデス・ベンツに比べてアマゾンにはあまり高級イメージがないので心配になる」「東コレに新風を吹き込む転機になるならば歓迎したい」――。

「ベンツ」契約 NYでも終了

冠スポンサー交代の知らせが伝わると、デザイナーの間に様々な反応が広がった。

昨年10月、東コレ(3.10月の年2回開催、46ブランド参加)は正式名称を「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京」から「アマゾン ファッション ウィーク東京」に衣替えした。事業費を負担する冠スポンサーが交代するのは初めて。

「運営手法やイベント内容などを刷新するための重要な節目にしたい」。実施組織である日本ファッション・ウィーク(JFW)推進機構の三宅正彦理事長はこう期待を込める。

東コレの歴史は「世界市場における日本人デザイナーや日本のファッション産業の存在感を映し出す鏡」ともいえる。

■情報発信力 向上が課題に

もともとは日本人デザイナーによる自主的な合同ショーが母体だった。1980年代には三宅一生氏、山本寛斎氏、川久保玲氏らが参加して世界の注目を集めたが、バブル経済の崩壊で有力デザイナーの撤退が止まらなくなり情報発信力が低下。

2005年には経済産業省がテコ入れのために事業費の半額を国費で賄う官民一体イベントに衣替えしたが、民主党政権の事業仕分けで財政支出が打ち切られ、11年からは「メルセデス・ベンツ」などによる出資に切り替わった。国費が入った国家戦略から、民間資金に頼るイベントへと変身を迫られた格好だ。

「メルセデス・ベンツ」または「アマゾン」が
スポンサーになっている主なコレクション
メルセデスベルリン、アムステルダム、イスタンブール、モスクワ、シドニー、ヨハネスブルク、ケープタウン、プラハ、北京など(すべて冠スポンサー)
アマゾンニューヨーク(メンズ)、東京、ニューデリー

世界各地のコレクションを積極的に支援してきたのがダイムラー傘下の「メルセデス・ベンツ」だった。「高級イメージが強いが若者層への浸透がいまひとつ。ファッションを切り口にブランドを売り込もう」。こんな合言葉でニューヨークや東京など有力コレクションの冠スポンサーを務めてきたのだ。

だがダイムラーは各市場ですでに一定の成果を上げたと判断したようだ。たとえば「メルセデス・ベンツ」の日本市場での年間販売台数は09年の2万8739台を底に拡大基調に転じ、15年は6万5159台と過去最高水準を更新し続けている。

そんな状況を踏まえてダイムラーはニューヨークや東京などのコレクションの冠スポンサー契約を打ち切り始めた。それらを引き継ぎつつあるのがファッション部門の強化を狙うアマゾンという構図。スポンサーの交代から、こうした国際企業の世界戦略の変遷も読み取れる。

東コレの課題は情報発信力の強化だ。4大コレクションと東コレの開催日程はニューヨーク→ロンドン→ミラノ→パリ→東京の順番でほぼ固まっているが、世界のバイヤーはパリ・コレまでに予算を使い切ってしまい、東コレに買い付けに来ることは少ない。海外メディアの関心も高いとはいえない。

そのため東コレと4大コレクションとの格差は開いたまま。むしろ中国など市場が拡大するアジア勢のコレクションに追い上げられ「東コレの相対的な地盤沈下」が指摘されている。

「ストリートファッションなど東京のサブカルチャーは世界にファンが多いが、ハイファッションへの関心は低い。アニメ、音楽、映画、料理、観光と融合するなど工夫しないと世界から置き去りにされかねない」(デザイナーの坂部三樹郎氏)。大胆な再生策を望む声も少なくない。今後の東コレの浮沈は自助努力の成否にかかっている。

 ◇   ◇

ファッション部門強化する■アマゾンジャパン社長 ジャスパー・チャン氏に聞く

アマゾンは書籍や家電、日用雑貨品などの通信販売というイメージが強いかもしれないが、ファッションも有力な成長分野。今後はファッション部門を本格的に強化してゆく。そのイメージを特に社会の若者層に浸透させるのに効果的な戦略が東京コレクションの冠スポンサーになることだと判断した。

東京は世界におけるファッション情報の発信拠点の一角であり、経済成長が著しいアジア市場への重要な入り口。東京で活躍するデザイナーを支援することでモード界の発展に寄与できる。ファッションのあり方も変わるきっかけになるだろう。

スポンサーになるのは東京だけではない。2015年のニューヨークのメンズファッションウイークを皮切りにインディア・ファッションウイークのスポンサーにもなった。世界戦略としてコレクション支援を進めたい。ただ香港、上海、シンガポールなど他のコレクションを支援するかどうかは未定だ。

(編集委員 小林明)

[日本経済新聞夕刊2017年1月7日付]

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