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2017年はスマホ再飛躍 知っておくべき4つのカギ

佐野正弘のモバイル最前線

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NIKKEI STYLE

スマートフォン(スマホ)はこれまで急速な進化を遂げてきたが、ここ2、3年はその進化が停滞してきたといわれるようになった。スマホの根幹を担うiOSやAndroidに関しても、最近は多くの人を驚かせる新機能があまり見られなくなってきているし、ハイエンドスマホより、低価格でそこそこの性能を備えたスマホの人気が高まってきているというのも、そうした傾向を象徴している。

だが2016年の動向を振り返ると、停滞傾向にあったスマホに、いくつかの新しい進化をもたらす"兆し"が見られた。それゆえ17年は、そうした進化の芽が開くことで、スマホが再び大きく進化する年になるのではないかと、筆者は感じている。では具体的に、17年にスマホはどのような進化を遂げると考えられるだろうか。そのポイントは大きく4つ挙げられる。

2つの背面カメラが人気に

ポイントの1つは、スマホの人気機能であるカメラだ。スマホのカメラは従来、背面にメインカメラが1つ、正面に自分撮り用のカメラが1つというのが一般的であった。だが16年にその流れは大きく変化し、背面に2つのカメラを搭載する機種が人気を高めている。

それを象徴しているのが、アップルの「iPhone 7 Plus」と、ファーウェイの「HUAWEI P9」だ。両機種とも、2つの背面カメラを搭載しており、これらを活用することで一眼レフカメラで撮影したような、ボケ味のある写真を簡単に撮影できることが、大きな注目を集め人気となった。

2つのカメラの効用はそれだけではない。iPhone 7 Plusは広角レンズのカメラと望遠レンズのカメラを搭載することで、カメラを切り替えて光学2倍ズーム相当の撮影が可能となっている。またP9は、一方がカラー、もう一方がモノクロの画像素子を採用していることを生かし、美しいモノクロ写真を撮影できる。

このように2つのカメラを搭載することで、従来のスマホのカメラにはない、各メーカーの独自性を打ち出せるようになったわけだ。それゆえ今年は2つ、あるいはそれ以上のカメラを採用してカメラの個性を高めたスマホが多数登場する可能性が高い。画素数によるスペック競争が加速していたスマホのカメラに、新たな進化の方向性がもたらされることとなりそうだ。

海外SIMフリーメーカーのFeliCa対応が進むか

2つ目のポイントは決済である。16年はアップルのiPhone 7/7 PlusがFeliCaを搭載し、モバイル決済サービス「Apple Pay」を日本で実現したことが、大きな話題となった。17年はFeliCaを採用して日本でのモバイル決済に対応したスマホが、より増えるものと考えられる。

その理由は、Androidを開発するグーグルが、日本で「Android Pay」を開始したことだ。Android PayもApple Pay同様、非接触通信のNFCを活用したAndroid向けのモバイル決済サービスだが、これまでFeliCaに対応しておらず、日本では利用できなかった。だが16年12月、グーグルはAndroid PayをFeliCaに対応させ、日本でサービス提供を開始したのである。

もっとも開始当初は、利用できるサービスが「楽天Edy」に限られるほか、対応端末もFeliCaを搭載した「おサイフケータイ」対応機種のみ。それゆえより充実したサービスを提供している「おサイフケータイ」を利用した方がメリットは大きく、現時点でAndroid Payを積極的に利用する理由は乏しい。

だがグーグルがAndroid Payを日本で提供した狙いは、「HCE-F」にある。HCE-Fとは、NFCで電子マネー決済をする上で必要となる「セキュアエレメント」の仕組みを、専用のハードウエアではなくCPUとクラウドで実現し、FeliCaを利用可能にするというもの。HCE-Fは最新のAndroid 7.0 Nougatに採用されており、これまでFeliCaを搭載していなかった海外メーカーにとっても、FeliCaへの対応が楽になる。

17年にはAndroid 7.0が本格的に広がると見られ、海外メーカー製のSIMフリースマホのいくつかにもFeliCaが搭載され、Android Payによるモバイル決済が利用できるようになるかもしれない。Apple PayとAndroid Payの国内本格展開によって多くの機種がモバイル決済に対応することで、なかなか普及が進まなかったモバイル決済が、急速に広まる可能性が出てきた。

AIでスマホの操作が変わる

3つ目のポイントとなるのは人工知能(AI)だ。16年に、さまざまな分野への導入が進められたことで注目されたAIだが、スマホでは以前より、アップルの「Siri」に代表される音声エージェント機能で使われている。

16年に、音声エージェントを大幅に進化させたのがグーグルだ。同社はより高度なAIを用い、会話しながら必要な情報を得たり、指示ができたりするエージェントシステム「Googleアシスタント」を発表。これをNexusシリーズに代わる新しい同社のスマホ「Pixel」「Pixel XL」に搭載し、スマホでAIを本格的に利用できるようになったことが、大きな注目を集めた。

もっともGoogleアシスタントは当初、日本語対応がなされていなかったこともあって、Pixelは日本では発売されていない。だが16年12月、グーグルはGoogleアシスタントが利用できるメッセンジャーアプリ「Google Allo」を日本で配信開始。Alloを経由することで、日本語によるGoogleアシスタントの利用が可能となっている。

現在はAlloを通じて日本語版Googleアシスタントのブラッシュアップを進めていると見られる。今後精度が高まり、日本での本格展開にゴーサインが出れば、Pixelの発売、さらにはGoogleアシスタント搭載スマホの拡充が急速に進み、スマホでAIを利用することがより身近になっていくと考えられる。

ちなみにスマホとAIに関してはもう1つ、注目すべき動向がある。それは16年10月に、スマホ大手のサムスン電子が、Siriの開発者が立ち上げたAIによる新しいアシスタントシステムを開発する「Viv」を買収したことだ。サムスンは16年、「Galaxy Note 7」の相次ぐ発火事故で顧客から大きく信用を失ったことから、再起を図る起爆剤として、17年にも、VivのAIを用いたアシスタント機能を備えたスマホ新機種を投入してくるとみられている。

もちろんこの流れに対し、アップルも新しい対抗策を打ち出してくる可能性が高いだろう。そうした競争の加速によってスマホのAIがより進化していけば、スマホの操作がタッチから会話主体となるなど、大きく変化することへとつながっていくかもしれない。

スマホのVR展開が本格化

そして最後のポイントは、AI同様最近注目を高めているVR(仮想現実)である。16年はソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PlayStation VR」やHTCの「HTC Vive」など、ゲーム機やパソコン向けのVRヘッドセットが相次いで発売されたこともあって関心を高めたが、今年はスマホを利用したVRが、本格的に広がるとみられている。

スマホのVRといえば、サムスンの「Gear VR」と、それに対応する同社の「Galaxy S7 edge」を用いてVRコンテンツが楽しめることが16年に注目された。17年にスマホのVRをけん引しそうなのは、グーグルが提供する「Daydream」である。

「Daydream」はAndroid 7.0で提供されるグーグルの新しいVRプラットフォーム。一定のスペックを備えた高性能なAndroidスマホと、専用のVR用ゴーグルを用いることで、Gear VRに匹敵する高度なVRコンテンツが楽しめるようになる。

ハード性能的にDaydreamに対応していることを表明しているスマホは既にいくつか存在しており、日本で発売されているものであれば、ZTEの「AXON 7」が該当する。それらの機種でDaydreamが利用可能になれば、すぐにでもスマホで本格的なVRコンテンツが楽しめるようになる。

また17年は、Daydream対応スマホの投入が本格化すると見られることから、従来サムスン製スマホに限られていた、スマホでの本格的なVRコンテンツ利用が大きく広がると考えられる。そしてスマホによるVRの広がりは、ゲーム機やパソコンよりもVRを体験できるユーザーの裾野を広げることから、スマホの進化という側面だけでなく、VRの普及という側面からも期待されるところだ。

ダブルカメラ、決済、AI、VR。これら4つの要素が入り込むことで、17年のスマホは確実に大きな進化を遂げる。今年のスマホの動向からは、例年以上に目が離せないこととなりそうだ。

佐野正弘(さの・まさひろ)
福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。

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