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佐々木彩夏 漆器作りに挑む「漆女子って流行りそう」

「ももクロVS越前漆器」編 ダイジェスト

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NIKKEI STYLE

アイドルグループ「ももいろクローバーZ」(ももクロ)が、伝統工芸の魅力を同世代の若者たちに教えてもらいながら、モノづくりに挑戦する連載「ももいろトラディショナル」。ここではこれまでに掲載したバックナンバーをダイジェストで紹介します。今回紹介するのは越前漆器に「ももクロのアイドル」こと佐々木彩夏(ささき・あやか)さんが挑戦した第1シーズン。彼女を出迎えてくれたのは、漆器が作りたくて東京から福井県鯖江市に単身で移り住んだ平成生まれの女性でした。

モノづくりを志して移住してくる若者が増えている

「めがねのまち」として有名な鯖江市ですが、一方で「越前漆器」の里としても知られています。

越前漆器の歴史は古墳時代末期まで遡るそうです。「今から約1500年前、継体天皇がまだ皇子だった頃に壊れた冠を修理したところから始まったと伝えられています」(越前漆器協同組合)。現在、旅館やレストランなどで使われる業務用漆器の約8割を生産する漆器の産地です。

佐々木さんが漆器体験を行うのは、越前漆器の製造・販売を行う「漆琳堂」(しつりんどう)。江戸時代から漆器作りに携わり、現在の社長が七代目になります。今回、佐々木さんを出迎えてくれたのは、八代目に当たる専務の内田徹さん、そして現在、漆器作りの修業に励んでいる平成生まれ、東京出身の嶋田希望(しまだ・のぞみ)さんです。

嶋田 鯖江には私のように移住してくる人が増えているんです。漆器は器を作る人、漆を塗る人、絵を描く人という分業制なので、木工を志して器を作りたいと引っ越してくる人もいます。

佐々木 漆器の魅力って何だと思います?

嶋田 愛着ですね。漆器って使っていくうちに、色や艶が目に見えて変わってくるんです。毎日使うものだし、人それぞれの使い方があるから、変化も一つ一つ違う。長年使ううちに愛着がわいてくるのは他の器も同じですが、そういう変化をいちばん感じられるのが漆器じゃないかと。愛着がわくから大事にしたくなる器だと思います。

漆器の魅力を教えてもらった佐々木さん、さっそく漆器作りに挑戦します。

漆器作りは分業制。「塗師」の仕事って?

嶋田 漆器は複数の職人が作業を手分けして作り上げます。木の器を作るのが「木地師(きじし)」、その器に漆(うるし)を塗るのが「塗師(ぬし)」、そして漆の上に絵を描くのが「蒔絵師(まきえし)」です。

佐々木 じゃあ、私はきょう、塗師の仕事に挑戦するんですね。

嶋田 そうです。木の器の外側と内側にピンクの漆を塗っていただきます。

嶋田さんと内田さんに案内されて、工房で漆とはけの準備を見学した佐々木さん。

[漆とはけの準備についてはこちらの記事をご覧ください]

最後に訪れたのが漆を塗る部屋です。ここは部屋の一角がビニールのカーテンで仕切られています。作業中にホコリが入らないようにするクリーンルームだそうです。

最初にお手本として嶋田さんが漆を塗ります。手に取ったのは、底に手で持つ木の棒がついた器です。底についた棒は「つく棒」と呼ばれ、器とロウで接着されています。

嶋田 器をろくろに押しつけて回転させます。

ろくろと言っても、陶芸で使われるものとは違い、回転する軸がドリルのように水平に伸びています。その軸に器を押しつけて、回転させ、そこにはけに塗った漆を塗っていくのです。嶋田さんが回転する器にはけを近づけると、見る見るうちに器がピンクに変わっていきます。

佐々木 わあ、すごい。あっという間に塗れるんですね。

嶋田 つく棒を左手の人さし指、中指、親指ではさむのですが、あまりきつくはさみすぎると器が回転しません。でもゆるすぎると安定して回らないんです。そのバランスが難しいんです。

内田 最初からうまくいったら、うちでスカウトしたいくらいですよ(笑)。

佐々木 プレッシャー、かけないでください。

嶋田 まずは木の粉と樹脂で作った器で練習をしましょう。それでうまく行ったら、木から切り出した器で本番です。

佐々木 えー、できる気がしないんですけど、全然……。

嶋田さんの指導に従い、器の底についたつく棒を指ではさみ、器をろくろに押しつけますが……。

専門家も思わず「すごいな」

佐々木 わあ、器が回らない。えー、どうすればいいの?

ろくろは回転しているのですが、左手の人さし指と中指ではさんだ器がスムーズに回りません。指に力を入れると器が回転せず、ゆるめすぎると今度は安定して回転しないのです。

嶋田 親指でつく棒を押す方向に力を入れてみてください。

佐々木 ああ、なるほど。回りそうな気がする。こうか!

嶋田さんのアドバイスにうなずいた佐々木さん、親指でつく棒ごと器をろくろに押しつけるようにします。すると左手で持った器がきれいに回り始めました。それを見た内田さんがぽつりと「すごいな」。こんなに早く回せる人はなかなかいないそうです。

嶋田 それではまず外側を塗る練習から始めましょう。漆が手につかないように、器を押さえている左手と、はけをもっている右手、両方に気をつけてくださいね。

佐々木 やってみます。

佐々木 なんとか上の方が塗れました。あー、どきどきした。難しかったです。

嶋田 では次に内側を塗る練習を。器をろくろから外して、つく棒を左手で持ってください。ポイントはあまり力を入れないことです。

嶋田 最後ははけを持ち替えて、上の部分を一周させてください。

佐々木 難しい。めっちゃ、むらになっちゃう。

内田 いや、うまいですよ。キレイに塗れている。

練習を終えたところで、いよいよ本番です。嶋田さんの協力を得て、ピンクの漆器を完成させます。使うのは漆琳堂の汁椀(しるわん)でも定番に使われている、時間をかけて伝統的な下地を施した器です。

佐々木 さっきの器に比べて、重い気がします。ちょっと回してみますね。うーん、緊張するなあ。

[佐々木さんが本番の漆塗りに挑戦した様子はこちらの記事をお読みください]

「漆女子ってどう? めっちゃ肌がツヤツヤな感じがしない?」

初めての漆塗りを終えて、1階のギャラリーに戻ってきました。まずは佐々木さんに、漆器作りの現場に入ってみた感想から聞いてみます。

佐々木 うちでは普段の食事でも漆器を使っているんですが、でも、漆器がどこで、どうやって作られているか、全然知らなかった。今回、それがわかって、漆器がもっと身近になったような気がします。日本の大切な文化だから、私たちの世代が受け継いでいかないといけないとも思うし、そんな若い職人さんが作った漆器を同世代の私たちがもっと使っていかないといけないとも感じました。

嶋田 私たちと同世代の人たちに、漆器に関心を持ってもらうにはどうすればいいと思いますか。

佐々木 やっぱり使ってもらうことが大切だと思うんです。私たちは漆器にどんな種類があるかはわからないけれど、かわいらしい器があればそれに目が行っちゃうと思う。そういう私たちの世代が興味を持つ、手に取りたくなるような漆器が増えたらうれしいですね。

佐々木 ももクロは大先輩の方々と共演させていただくことが多いんです。私たちにとってすごく勉強になるんですが、せっかく共演させていただいたんだから、ももクロのライブで見たことがきっかけで、そのアーティストさんのファンになる人がいるといいなとも思う。それと同じじゃないかな。若い人向けのお店で見つけたかわいい器がきっかけで、漆器と若者が近づくのって。さらに、そのかわいい漆器を、同世代の女の子が作っていると知ったら、「え、マジで?」って絶対になると思います。

嶋田 私もそれが漆器に対する自分の役割だと思っています。

佐々木 ぜひ「漆女子(うるしじょし)」を盛り上げていってください。どうです、漆女子。めっちゃ肌がツヤツヤな感じがしない?(自慢げな表情で周囲を見る)

[完成した漆器をみた佐々木さんの感想はこちらの記事でお読みください。高城れにさんと玉井詩織さんも登場します]

(写真 山岸政仁、ヘアメイク 飛田卓司=kind、文 大谷真幸=NIKKEI STYLE編集部)

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