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無線イヤホン8機種比較 総合アップル、音質はソニー

日経トレンディ

2016/12/25

PIXTA
日経トレンディ

アップルは、2016年9月に発売した「iPhone 7/7 Plus」で、イヤホン端子を廃止。これを機に「ワイヤレスイヤホンの市場が急成長するとみられる」(エレコム)。また、アップルはiPhone 7シリーズと同時に新型イヤホン「AirPods」も発表。左右分離式の完全ワイヤレスタイプの製品だ。

最新のiPhoneで音楽を聴く場合、どういったワイヤレスイヤホンがいいのか。AirPodsの他、売れ筋モデルを集めて検証した。評価はAV評論家の折原一也氏に協力を依頼。試聴には「iPhone 7」(アップル)を使用した。

計8製品のうち、音質の評価が最も高かったのが、「MDR-EX750BT」(ソニー)だ。「細かい音の表現力に優れ、空間再現力も群を抜いて高い」(評価を行ったAV評論家の折原一也氏)。バランスが良く、曲のジャンルを問わずに聴けるオールラウンダータイプといえる。

僅差で次いだのがアップルのAirPods。オープンタイプのため高音域はやや抑えめだが、「中音域の情報量が多く、意外にも音に十分な厚みを出せている」と折原氏も太鼓判を押す。

「EVEREST 100 V100BT」(JBL)も2製品に続く。低音重視の傾向でメリハリのある音づくりが特徴。ダンスミュージックなどを聴くなら選択肢に入れてもいい。

一方、上位3モデルのなかで、装着感が最も良かったのはAirPodsだ。完全ワイヤレスというのは他にない利点で大きく評価できる。ソニーは、ネックバンドタイプで、「従来のイヤホンと比べると装着時に違和感がある」(折原氏)と評価を下げた。また、EVERESTは、イヤホンユニットがやや大きめなことが気にはなった。

総合的に考えると、音質と装着感を両立するAirPodsが最も優れている。タップするとSiriが起動したり、自動でペアリングできるなど機能も高い。新型iPhoneで使うイヤホンとしてベストな選択といえる。

■音質と装着感を両立した純正モデル、多機能で使いやすく、総合力は高い

AirPods(アップル)
実売価格1万6800円(税別)
●重さ/左右各4g、充電ケース38g●連続音楽再生時間/約5時間●充電時間/約30分●対応コーデック(A2DP)/非公表
使い勝手:◎
ケースを開けるだけでペアリングが完了するなど取り回しの良さは段違い。1度ケースに入れて充電すると約5時間再生可能。
音質:◎
オープンタイプのため高音域はやや抑えめだが、中音域はしっかりしている。空間再現力は非常に高い。

音質と装着感に優れる。オープンエアタイプの特性はあるが、「空間再現力に秀で、スピーカーで聴いているように感じることもある」(折原氏)。完全ワイヤレスで取り回しはラク。Siriに対応するなど使い勝手もいい。

■音質はやや派手な傾向、服を選ぶネックバンド


ATH-CKS550BT(オーディオテクニカ)
実勢価格1万620円(税込み)
●重さ/約32g(コード除く)●連続音楽再生時間/約5時間●充電時間/約3時間●対応コーデック(A2DP)/SBC
使い勝手:△
ネックバンドタイプで首回りに違和感はあった。ボタン類が前部にあり押しやすいのは評価できる。連続再生時間は5時間と他よりも短い。
音質:○
高音域と低音域が強調された、“ドンシャリ系”。細部の表現力と空間再現力はやや物足りなさを感じた。

低音と高音が際立つ印象で音質はやや派手め。ネックバンドタイプのため「服装を選ぶこともある」(折原氏)。

■低音強調の音づくり、バンドの装着感が課題


ATH-CKS990BT(オーディオテクニカ)
実勢価格2万1440円(税込み)
●重さ/約35g(コード除く)●連続音楽再生時間/約5時間●充電時間/約3時間●対応コーデック(A2DP)/SBC、aptX、AAC
使い勝手:△
装着感や操作性は、同社のATH-CK550BTと同じ。ネックバンドタイプのため、首回りに違和感はある。連続再生時間は5時間と他よりも短い。
音質:○
低音域が前面に押し出され、音圧感の他、音の響きを強く感じた。細部の表現力は他に譲る印象。

低音域が強調気味で、ATH-CK550Bより音質は高いが、「表現力はもう一歩」(折原氏)。形状はネックバンドタイプ。

■低音重視で高い表現力、ユニットがやや大きめ


SoundSport wireless headphones(ボーズ)
実勢価格1万9440円(税込み)
●重さ/約23g●連続音楽再生時間/約6時間●充電時間/約2時間●対応コーデック(A2DP)/非公表
使い勝手:○
ケーブルが太めで、イヤホンユニットもやや大きめ。落ちる不安はなかったが違和感はあった。連続再生時間は約6時間と平均的。
音質:○
しっかりとした低音域が特徴。空間再現力が高く、広がりや響きのあるような音を感じられた。

低音重視の傾向と、響きを感じる空間表現が特徴。ユニットがやや大きめで「装着時に違和感があった」(折原氏)。

■良好な音質と装着感、コスパが高いモデル


LBT-HPC50MP(エレコム)
実勢価格9780円(税込み)
●重さ/約16g●連続音楽再生時間/約8時間●充電時間/約2時間●対応コーデック(A2DP)/SBC、aptX、AAC
使い勝手:◎
耳掛け式フックを唯一採用し、非常に使いやすい。ワイヤを内蔵しており、装着の自由度も高かった。連続再生時間は約8時間と長い。
音質:○
低音域が際立ち、音圧感が強い傾向で空間再現力もまずまず。低価格のイヤホンにありがちな違和感はない。

良質かつパワフルな音が特徴で、「コストパフォーマンスは最も高い」(折原氏)。装着感も良く、使いやすかった。

■中音域の表現力は高め、装着感に優れる形状


REFLECT MINI BT(JBL)
実勢価格1万660円(税込み)
●重さ/約14.1g●連続音楽再生時間/約8時間●充電時間/約2時間●対応コーデック(A2DP)/SBC
使い勝手:◎
イヤホンユニットの軽さとフック状のイヤチップが相まって耳にフィットし、装着感に優れる。連続再生時間は8時間と長い。
音質:○
上位の製品には及ばないが、比較的バランスの良いモデル。中音域に厚みがあり、音の広がりも感じられた。

中音域の情報量が多く、「音の広がりも程よく感じられた」(折原氏)。イヤホンユニットは装着感に優れる。

■抑揚のある良質な音、アジャスターが好印象


EVEREST 100 V100BT(JBL)
実勢価格1万5000円(税込み)
●重さ/約16g●連続音楽再生時間/約8時間●充電時間/約3時間●対応コーデック(A2DP)/SBC
使い勝手:○
ケーブルの長さを調節できるアジャスターが便利。ユニットが大きいのはやや気になった。連続再生時間は約8時間と長い。
音質:◎
総合的な音質はソニーやアップルに次ぐレベル。低音域の情報量が多く、メリハリがあり聴きやすかった。

空間再現力に優れ、「低音重視で抑揚のある聴きやすい音が特徴」(折原氏)。長さを調節できるアジャスター付き。

■極めて高い空間再現力、ネックバンドに違和感


MDR-EX750BT(ソニー)
実勢価格1万8350円(税込み)
●重さ/約38g●連続音楽再生時間/約7.5時間●充電時間/約2.5時間●対応コーデック(A2DP)/SBC、aptX、AAC、LDAC
使い勝手:△
ネックバンドタイプでスペック上では最も重く、装着時に違和感があった。操作は首元のボタンで行う。連続再生時間は約7.5時間と長め。
音質:◎
細部の表現力や空間再現力はアップルを上回るほど高かった。高音域や低音域のバランスも良い。

細部の表現力や空間再現力などは抜きんでて高い。「ネックバンドに違和感がなければ候補になる」(折原氏)。

(日経トレンディ編集部)

[日経トレンディ2017年1月号の記事を再構成]

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