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役員分担、廊下の自転車 マンションの問題どうする?

日経DUAL

2017/1/18

今回は、マンションでのトラブル。マンションの理事会や自治会での役員当番はやらなきゃいけないの?、通路に置かれた自転車の管理責任は? など身近な困り事に、弁護士法人・響の徳原聖雨弁護士が解決法をアドバイスしてくれました。

■CASE1 マンションの理事の仕事は義務か

Q. マンションの理事の当番が部屋番号などで順番に回ってきます。こういった係は、必ずやらなければならないのですか?

A. この場合の理事が何を指すのかによりますが、管理組合としての理事と自治会としての理事に区別して考えてみます。

まず、管理組合としての理事の場合です。

管理組合とは、区分所有法に基づきマンションの区分所有者(賃借人とは違います)によって構成されるマンションの維持・管理を目的とした強制加入団体です。したがってマンションの区分所有者は、管理組合に加入しなければなりません。この場合、管理規約にて理事がどのように選任されるのか定められているかと思いますが、加入者はそれに従わざるを得ないでしょう。

次に、自治会としての理事の場合です。

自治会とは同じ地域・マンションに居住する住民のお互いの親睦を図るとともに、地域生活の向上を目的とする自治組織です。そのため、加入・脱退は自由です。自治会内で理事の選任について定められ、ご相談者様の通りに部屋番号で持ち回りとなっていたということもあり得るでしょう。納得できない面があるのであれば、自治体を脱退することは自由ですので理事を必ずしなくてはいけないというわけではありません。もっとも、自治体は上記のように住民相互の親睦を図ることを目的にしている面があるので、脱退することでご近所での噂になり別のトラブルに発展する可能性はあります。

■CASE2 マンションの通路に置かれた自転車が邪

Q. 隣の住人がマンションの通路に自転車や物を多く置いていて邪魔。これは違法ですか? 格子に傘などを掛けるのもダメですか?

A. 回答としては、状況によりけりということになります。マンションの通路は、住人の共用部分であり独占することができないのはもちろんです。そのため、マンションの管理規約などで共用部分である通路に自転車や傘などの物を置くこと自体を禁止していることが多いでしょう。この場合には、管理規約に違反することになります。管理規約の定めによっては、原状回復命令、すなわち撤去を命じることができるようになっているかもしれません。

次に、消防法の点から考えてみましょう。消防法上、マンションの管理者は火事の際にスムーズに避難できるよう、廊下に物が放置されないように管理しなくてはなりません。例えば、あなたがマンションの管理者である場合には、マンションの通路に物が放置されている状況をそのままにしておくと、違法となる可能性があります。もちろん火事があった場合などは、置いた張本人の責任が問われることもあります。

法律上、罰せられないとしても、もしものことを考えて廊下に物を放置することはやめておきましょう。そうすることで、物の放置を原因とするご近所トラブルも回避することができます。ご近所の方が廊下に物を放置している場合、無断で撤去すると器物損壊罪などが成立し、自らが不利な立場になる可能性があります。まずは、物の所有者に対して移動・撤去を求める通知書(例えば、管理規約に違反している旨を記した内容証明など)を送ったり、期限を設定して撤去を促したりすることから始めてみましょう。

徳原聖雨
『弁護士法人・響』の福岡オフィス支店長。福岡県弁護士会所属。子どもの権利委員会、法教育委員会、消費者委員会、精神保健委員会所属。。交通事故・離婚・相続・借金問題など民事案件を主に扱う。http://hibiki-law.or.jp/ (TEL)0120-205-376

(ライター 小泉恵里)

[日経DUAL 2016年11月29日付記事を再構成]

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