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薄さ13ミリの極薄財布… 多収納コンパクト革小物3選 特集 新年のスタートに選びたい革小物(2)

2016/12/27

今買いたいレザーアイテム特集、今回はコンパクトなのに多収納な革小物を紹介する

 さまざまな高機能素材が開発されているにもかかわらず、変わらぬ人気を誇るレザーアイテム。軽量かつ丈夫な新素材と違い、定期的な手入れが必要で、水にも強いとはいえないにもかかわらず、それでも革が好きだと言い切れる魅力を革製品はもっている。今買うべき革小物を3回にわたり紹介する特集、今回はコンパクトなのに多収納を実現した財布、キーケース、カードケースをピックアップした。

■機能充実&うれしいポケットサイズ

 ここ数年続く長財布ブームからもわかるように、革小物は大型の大容量モデルが話題の中心。しかし、2つ折り財布を長年愛用していたユーザーのなかには、ブームに乗って長財布に持ち替えたが「やっぱり小さいほうが使いやすい」と感じた人もいるのではないだろうか。

 やはり小さいことは正義。特に普段から荷物の少ない男性や、休日は手ぶら派という人にとっては、大サイズの革小物は不便に感じることも多いはず。工房を併設する人気レザーショップ、池之端銀革店に話を聞いたところ、実際にコンパクトな革小物が人気傾向にあるという。

 「長財布でも薄マチのL字ファスナータイプなど、コンパクトで多収納なアイテムを中心に売れています。L字ファスナー長財布は圧倒的な人気があり、ブルーやブラックなどの定番カラーは入荷と同時に即完売するケースもよくあります」(池之端銀革店スタッフ)

 カバンはもちろんポケットに入れてもかさばらず、持ち運びしやすいのは大きなメリット。休日はボディーバッグやクラッチバッグを使う人なら、それにあわせて財布など革小物も小サイズを選ぶのは必然だろう。平日のビジネスシーンでは長財布などしっかりしたものを使い、休日はコンパクトな革小物を使うといった、オン・オフで使い分けている人も増えているそうだ。

 また、コンパクトな革小物のなかでも、現在は特にオールインワンタイプのものが支持されているという。そこで今回は、ただポケットサイズにもかかわらず多収納な革小物にフォーカスした。極薄財布、全部入りキーケース、大容量カードケースの注目作を紹介する。

■アブラサス/徹底した極薄設計のオールインワン財布

アブラサスの「薄い財布 abrAsus ブッテーロ エディション」(1万6204円)※価格はすべて税抜き

 “やっぱり財布はポケットに入れたい!”という人におすすめなのが、アブラサスの極薄財布。札入れ、小銭入れ、カード収納が付いたオールインワン財布にもかかわらず、薄さはわずか13ミリを実現。しかも札とカードを5枚ずつ、小銭を5枚入れた状態で13ミリというから驚きだ。通常の2つ折りの場合、薄いタイプでもこれだけ収納すると30ミリにはなってしまうといえば、この財布がどれほど薄いかおわかりいただけるだろうか。

 この薄さを可能にしたのは徹底した極薄設計にある。まずカードとコインが重ならない構造になっているのがポイント。折りたたんだ際にカードと小銭入れを平行になるよう配置した、特許取得済みの特殊な構造によって圧倒的な薄さを実現している。

 そして熟練の革職人の協力のもと、重なる革の枚数を5枚までに削減。革自体を薄くしては強度が保てないため、革の薄さはそのままに、特殊な構造で重なる革の枚数を極限まで削減した。札を押さえるフラップと、カード収納の切れ込みがピタッと重なるなど、薄くするための工夫が随所に見られる。

 縦横も10センチ弱なので、スーツの内ポケットやパンツのヒップポケットに入れてもかさばらないのがうれしい。

 今回紹介している商品は、イタリアの名門タンナーであるワラピエ社が手がけたブッテーロレザーを使用したスペシャルエディション。高い透明感と吸い付くような手触りを持ち、しなやかでコシが強い。また、たっぷりとオイルを加えたなめし染め製法により、使い込むにつれて深いツヤが出てくるだろう。

 「2016年11月の販売は、前年同月比130%の売り上げ。30~40代のご購入はもちろん、男女問わず、1年を通して誕生日やお祝いなど記念日のプレゼントとしてご購入されるお客様も少なくありません」(バリューイノベーション デザイナー 南和繁氏)

手に持つとその薄さがわかるだろう。ポケットに入れてもかさばらない。重なる革の枚数を抑えた特殊な構造で、オールインワン収納にもかかわらず極薄を実現している
財布は大きく開くので使いやすい。カードは5枚収納可能で、切れ込みが2カ所あるので取り出しやすい。この切れ込みと、札押さえの革がピタッと重なる構造になっている

小銭入れも装備。カード収納と重ならない設計のため、コインを入れても薄さをキープできる。約15枚のコインを収納可能。また財布の背面には、カギやお守りを入れるのに最適な隠しポケットも搭載

■ノイインテレッセ/ドライバーにうれしい全部入りキーケース

ノイインテレッセの「シャッテン キーケース」(9800円)

 クルマでの外出はこれ1つでOK。コインやカード収納まで搭載した“全部入り”のキーケースが登場した。

 これはモーターカルチャーを背景に持つレザーブランドのノイインテレッセと、バッグセレクトショップのサックスバーによるコラボ企画で誕生したキーケース。「クルマのスマートキーを収納できる、機能的なキーケースがほしい」との要望がユーザーから多く寄せられたことから共同開発したという。

 通常のカギだけでなく、クルマのスマートキーを収納するスペースを設けている点がうれしい。輸入車の大型スマートキーにも対応しているあたり、さすがノイインテレッセ。このスマートキー専用ポケットにはキーチェーンも搭載している。

 そのほかファスナー式のマチ付きコインポケットと、カードが落ちないようミリ単位で設計されたカードポケットを備える。家のカギとクルマのスマートキー、そして財布の機能を持つ全部入りなので大変便利。ちょっとコンビニへ出かけたときに、うっかりメインの財布を持ち忘れたとしても大丈夫。

 デザイン面にも注目してほしい。外装にはイタリアのキオリーノ社製のハイブリッドレザー、“ファイバーキュア”を使用。クルマのシフトノブやステアリング用に開発されたタフ素材で、牛床革にカーボン模様の樹脂フィルムを熱圧着しているため耐久性が非常に高い。そして内装にははっ水性に優れた素上げのレザーを採用。手触りがよく、ナチュラルなシボ目が高級感を放つ。

 「30~50代を中心とした大人の男性から好評です。会社員の方はもちろん、個人事業主などクルマ好きの方を中心に幅広い客層に支持されています」(モルフォ広報・MD 石岡晃二氏)

やや厚みはあるが、一般的なキーケースと同等のサイズ感。カーボン柄のハイブリッドレザーが男心をくすぐる。全国のサックスバー店舗で12月から販売がスタートしたばかりの新製品だ
ファスナー式で大きく開く。カギを3本、カードを3枚、そして小銭とスマートキーを収納できる。赤い内装が鮮やかで視認性も高い
スマートキー専用ポケットにはキーチェーンが付く。輸入車の大型キーも収納できる設計がうれしい。コラボ商品のため、ノイインテレッセとサックスバーのロゴが入る

■クランプ/名刺を60枚収納&経年変化が楽しめるカードケース

クランプの「Wフラップカードケース」(1万3000円)

 池之端銀革店のオリジナルブランド、クランプから発売されているカードケース。「Wフラップカードケース」という商品名のとおりフラップが2つ付いているのが特徴で、それぞれのフラップを開けることで、上下2段の各収納ポケットを分けて使える構造になっている。ポケットには30枚ずつ、計60枚もの名刺を収納できる。

 収納枚数は減ってしまうが、ポイントカードなども入るサイズ設計なので、メンバーズカードやポイントカード専用ケースとして使うのもいいだろう。ポイントカードや診察券などは財布に入れておくとかさばるため、最低限のカードのみを厳選して持ち歩いている人も多いはず。しかし、そんなときに限って普段持ち歩いていないカードが必要になることも。そんなトラブルを避けるためにも、カードのみを集約したケースをカバンに忍ばせておくことをおすすめする。

 さて、このカードケースは、Wフラップによる機能もさることながらデザインも魅力的だ。自然なシボが印象的なイタリアンシュリンクレザーを採用。揉(も)み加工を施しているため使い始めから柔らかく、手なじみがとてもいい。またオイルをたっぷりと含ませているため、しなやかでしっとりとした質感で経年変化にも期待できる。使い込むほどにツヤが出て、味わいが増していくだろう。名刺交換の際に、そんな味のあるレザーケースが出てきたら、革好きの男性は放っておけないのでは。

 「売り上げは好調に推移しています。特に春は新社会人の方が購入されたり、入社祝いなどプレゼントとして購入される方が多くいらっしゃいます。また営業担当で多くの名刺を交換される方など、幅広い層に支持されています」(池之端銀革店スタッフ)

収納力はもちろんのこと、イタリアンシュリンクレザーの重厚感あふれるデザインも魅力。使い込んで自分だけのエイジングを楽しみたい
前面のフラップを開けた状態。ここに約30枚の名刺を収納可能。取り出しやすいので、自分の名刺や使用頻度の高いカードを収納するのがおすすめ
後面のフラップを開くと、2つ折りになったカードケースが展開する。下部の収納スペースはマチ付きで大容量。名刺を30枚も収納できる。上部に2枚分のカードポケットがあり、またケース背面にもポケットを備えている

■機能もデザインも驚きが詰まっている

 以上、コンパクトで多収納な革小物を3つ紹介した。ポケットサイズであることはいうまでもなく、それを実現するための工夫が満載だったこともわかったはずだ。小型&多収納を目指した構造が、そのままデザインとしても利いている。

 どうしても容量的に不安を感じるという人は、サブとして使う選択もある。例えばメインの財布はカバンに、薄型財布を上着やパンツのポケットに入れて持ち運ぶなど、キーケースもカードケースもプラスワンアイテムとして備えておく。休日の外出時に使用するなど賢く使い分けることで、スーパーサブとして大活躍するだろう。

特集 新年のスタートに選びたい革小物
 第1回 人気の希少コードバン財布3選 熟達の仕立てが栄える
 第2回 コンパクトなのに多収納な“使える”革小物
 第3回 おしゃれなレザー製iPhone6&7ケースで気分一新

(ライター 津田昌宏)

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