白エビ90尾丼、北海道直送寿司… 東京駅に新名物
東京駅八重洲側の商業施設「東京駅一番街」に2016年11月22日、新ゾーン「にっぽん、グルメ街道」(第1期)がオープンした。郷土色を強く打ち出し、かつ地元での知名度が高い有名店を全国から集めたゾーンだという。「東京駅八重洲口は東海道新幹線真下という好立地で、国内外の旅行者が多く出入りするエリア。そうした人たちのために『東京キャラクターストリート』『東京ラーメンストリート』などを運営しているが、さらに"食"で日本のさまざまな土地の魅力を知ってもらいたいと考えた」(東京ステーション開発)
第1期でオープンするのは立食い寿司「函館立喰い寿司 函太郎」、シウマイBAR(バル)「横濱 崎陽軒」、天丼/海鮮丼「富山 白えび亭東京駅店」の3店。第2期は2017年3月下旬を予定している。いったいどんな店が出店するのか。オープン直前の内覧会に足を運んだ。
丼1杯に白エビが90尾!
最も注目を浴びそうなのが、東京初出店となる「富山 白えび亭」。富山湾でのみ水揚げされ、その希少性と美しさから"富山湾の宝石"と呼ばれる白エビ。人気ナンバーワンの「白えび刺身丼」は、白エビが約90尾、「白えび刺身丼スペシャル」にはなんと約200尾使用されているというから驚きだ。しかも1尾で約2gという極小の白えびは一尾ずつ手でむいているという。「機械でむくと殻を水で洗い流す必要があり、白エビのうまみまで洗い流されてしまう」(白えび屋の山岸真大社長)。たしかに、白エビの甘みが非常に濃厚で、しょうゆをつける必要がないほどだった。
刺身丼のほか、「白えび天丼」や「ブリ天丼」、「ほたるいか天丼」、上記3点を盛り合わせた「富山スペシャル天丼」などがある。
シウマイ弁当ファン歓喜! あのおかずをつまみに飲める
明治41(1908)年創業の「横濱 崎陽軒」のバー業態はこの東京駅店が初。熱々のシウマイ全種類を食べ比べながら酒を楽しめるほか、シウマイ弁当で人気のおかずをつまみに飲める点も人気を呼びそう。「以前から『シウマイ弁当のタケノコ煮だけ売ってほしい』という要望が多かった」(崎陽軒)。バー形式にしたのは、乗り継ぎなどの短い滞在時間でも熱々のシウマイを食べてもらいたいと考えたからだという。また同店のシウマイ全種類を1つずつ蒸したてで食べられる「全種盛り」があるのも同店のみ。ランチタイムには、シウマイカレーなども提供する。
さらに、北海道を中心に展開している回転寿司店「函館 グルメ回転ずし函太郎」が、立ち食い寿司として東京初出店。「回転寿司の店舗はある程度のスペースが必要。小スペースでも北海道直送の本物の寿司を提供できる店を作りたいと考え、立ち食い業態の店を初出店した」(同店)。上質で大ぶりなネタと小ぶりなシャリのバランスが絶妙。ネタは、函館から直送の魚介類をはじめ、旬のネタを全国から厳選しているという。
第1期の3店舗は、いずれも地方色が濃くユニークなメニューで人気を呼びそう。さらに2期に予定されているのは「広島 電光石火」(お好み焼き)、「博多かねふく」(明太子・郷土料理)、「鹿児島 黒かつ亭」(黒豚とんかつ)、「諸国ご当地グルメ」(干物・地酒など)の4店。なかでも広島の電光石火は2013ミシュランガイド広島(ビブグルマン)にも掲載された超人気店。特色のある飲食店が多いこのゾーンがますますにぎわいそうだ。
(ライター 桑原恵美子)
[日経トレンディネット 2016年11月24日付の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。