ピンクアイシング、カカオ×ワイン…個性派シュトレン
ドイツやフランス・アルザス地方で、12月のはじめからクリスマスの日までに少しずつ切り分けて食べていく習慣がある「シュトレン」。一般的なシュトレンはバターやナッツ、ドライフルーツ、マジパンなどを入れた生地を発酵させて焼き上げ、まわりに白い粉砂糖をかけたものです。日本でもクリスマスシーズンしか食べられないお菓子としてパン屋やパティスリーの店頭を飾るようになってきました。さまざまなスタイルのものが登場している中から、今回は個性的な3品をピックアップしてご紹介します。
フランボワーズのピンク色に包まれたシュトレン
一般的には重厚な存在感のあるシュトレンですが、フランス・パリに本店を構えるフードブティック「フォション」のシュトレンは、フランボワーズ(木イチゴ)の粉砂糖で仕上げた華やかなスタイル(上の写真)。ピンク色はフォションを象徴するカラーで、目にも鮮やかなピンクのシュトレンは例年人気を集めています。生地の中には細かく刻んだレーズン、ラズベリー、イチジクなど8種類のドライフルーツと、ピスタチオ、アーモンドなど4種類のナッツが入り、バラエティー豊かなフルーツがぎっしり詰まっています。
「外側にはフランボワーズ風味の砂糖がかけられているので、その爽やかな酸味と甘みが全体のバランスを整えています。バターの風味が効いたどっしりとした食感でフォションの紅茶にとても合います」(高島屋 フォション担当バイヤー 片桐隆史さん)。日本国内の高島屋に出店しているフォション16店舗で販売中です。
毎日味わいが増していく、ショコラ×赤ワインのマリアージュ
ベルギーのショコラティエ「ピエール・マルコリーニ」のシュトレンは、生地にたっぷりとカカオを練り込んだ一品。赤ワインに漬けこんだドライフルーツをカカオ発酵生地に加えて焼き上げた後、バターにくぐらせて熟成させています。ドライフルーツとショコラの濃厚な味わいは、自宅で赤ワインを傾けながら少しずついただくのがおすすめです。
「フルーツとカカオの風味が日を追うごとになじんで、味わいを増していきます。製造数限定なので予約がおすすめです」(ピエール・マルコリーニ 広報の川口新さん)
断面の渦巻きに注目! ナッツの風味が香ばしい「ヌスシュトレン」
帝国ホテル東京にあるホテルショップ「ガルガンチュワ」で販売されている「ヌスシュトレン」。名前にある「ヌス」とはドイツ語でナッツのことです。ヘーゼルナッツを低温でじっくりとローストすることで風味と香ばしさを引き立たせてから、細かく砕いてペースト状にして生地に巻き込みます。じっくりと焼き上げて、シナモン風味のアイシングでコーティング。カットすると断面に現れる渦巻状の模様も美しい。
「ヘーゼルナッツの風味と香ばしさを引き立てるシナモン風味のアクセントが魅力です。しっかりとした味わいなので、薄めにスライスしてワインに合わせて楽しむのもおすすめです。大人の集まりで、ゆっくりと会話を楽しむようなシーンにぴったり。ナッツ好きの方にファンが多く、ぜひともお試しいただきたい一品です」(ホテルショップ「ガルガンチュワ」支配人 阿部智之さん)
クリスマスまであと少し。今年のクリスマスは23日の祝日も含めると3連休になります。ホームパーティーの席に持ち寄って食べ比べてみるのも楽しそうですね。
高島屋 http://www.takashimaya.co.jp/
ピエール・マルコリーニ http://www.pierremarcolini.jp/
帝国ホテル 東京 「ガルガンチュワ」 http://www.imperialhotel.co.jp/
(取材・文 GreenCreate)
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