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トクホ、機能性表示 意外に知らない健康食品の注意点

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日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス
「ダイエットにいいお茶」「膝にいいサプリメント」など、私たちの身の回りには健康食品があふれている。健康食品を利用したことがある人は8割、定期的に利用している人は3割ともいわれるが、一般社団法人くすりの適正使用協議会が実施した「健康食品・医薬品の知識と意識に関する調査」[注1]によると、健康食品について正しく理解していない人は意外に多い。前回「健康食品『4つの誤解』副作用の有無から効き目まで」に続き、国立健康・栄養研究所情報センターの千葉剛さんに、健康食品を利用する際の注意点について聞いた。

お茶やヨーグルトにも摂取目安量があることを知っている人はわずか3割

健康食品について、意外に多くの人が知らないことの筆頭が、「錠剤やカプセル状の製品ではなく、お茶やヨーグルトであっても、摂取する際の目安量がある」ということだ(画面上部のグラフ)。

例えば、最近、自動販売機でも見かけるようになった「体脂肪が気になる人」向けのお茶。痩せそうだからと何気なく飲んでいないだろうか。

トクホのお茶には、難消化デキストリンやカテキンが入ったものがあるが、表示をよく見ると、1日の目安量や飲み方はいろいろ。「1日1本350mLをいつ飲んでもいい」というものもあれば、「350mLを1日2本、なおかつ食事と一緒に飲んでください」というものや、「脂肪の多い食事をとりがちな人は食事の際に350mLを1本、体脂肪が気になる人は1日2本」というものもある。

「難消化デキストリンはとりすぎると、おなかがゆるくなることがあります。また、因果関係ははっきりしていませんが、高濃度のカテキンはとりすぎると肝障害を起こす可能性があるので、表示以上の摂取は避けたほうがいいでしょう」(国立健康・栄養研究所情報センター健康食品情報研究室室長の千葉剛さん)

いつ飲むかも重要なポイントだという。「難消化デキストリンは、食事に含まれる脂肪や糖の吸収を抑える働きがあるため、食事をとりながら飲まないと意味がありません。一方、高濃度カテキンは、カテキンが肝臓において脂肪の代謝の高進を助けてくれるため、いつ飲んでもいいと言われていますが、摂取したあとに運動をしないとあまり効果が期待できません」(千葉さん)

飲むだけで痩せると思っていた人は多いかもしれないが、そういうわけではないようだ。

「こういったお茶は、食生活や運動習慣を変えずにただ飲めばいいというものではありません。難消化デキストリンは食事に含まれる脂肪や糖の吸収を抑えてくれますが、本当に痩せたいなら、生活習慣を改善するほうが早い。健康食品はあくまでも補助的なものととらえましょう」(千葉さん)

機能性表示食品の意味を正しく理解している人はわずか3割

機能性表示食品は2015年4月にスタートした新ジャンルの「保健機能食品」だ。そもそも食品は機能性を表示することができないが、保健機能食品は食品の中で例外的に機能性の表示が許可されているものだ。現在、栄養機能食品、特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品の3ジャンルがある。

栄養機能食品は、すでに機能性や安全性などの科学的根拠が確認されているビタミン、ミネラルなどを含む食品で、国が規定する量を含んでいれば、特に届け出をしなくても機能性を表示できる。

一方、トクホは健康の維持増進に役立つ特定の成分(例えばオリゴ糖など)を含む食品だ。企業が臨床試験を行って有効性や安全性の科学的根拠を国に申請し、審査をクリアすれば国から表示が許可される。だが、審査の基準は厳しく、臨床試験に多大なコストがかかるため、表示を許可されている食品は1275品目にとどまっている(2016年11月14日現在、日本健康・栄養食品協会ホームページによる)。

最も新しい機能性表示食品は、従来のトクホのハードルを大きく下げたものといえる。企業は、科学的根拠を含めた必要事項(関連する論文など)を国に届け出れば、審査なしに機能性を表示できる(臨床試験の実施は必須ではない)。しかも、表示の自由度は高い。あくまでも企業の責任において自主的に表示される点がトクホとは違う点だ。

簡単にいうと、機能性表示食品はトクホに似ているが「トクホよりも手続きが簡易で、いろいろな表示ができる。しかし、国の審査を経たわけではない食品」といえる。

この3つは、名前が似ていてややこしく、一般の人が正しく理解するのは非常に難しい。そこに乗じた商品もあるという。

「栄養機能食品は、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を補うためで、ビタミンなどが一定量入っていれば表示ができます。例えば、ダイエット系のサプリメントにビタミンB6を一定量入れたり、ヒアルロン酸やコラーゲンのサプリメントにビタミンEを一定量入れることで、『栄養機能食品』とうたうことができます。つまり、本来の目的とは違う成分を添加することでも『栄養機能食品』と表示できるというわけです」(千葉さん)

同じような製品が2つ並んでいて、一方は何の表示もなく、一方は「栄養機能食品」と表示があったら、表示があるほうが「お墨付き」があって効果が高いように感じてしまう。そういった消費者の心理をついた商品が出回っているということを覚えておこう。

「健康食品はどんな名前がついていても食品です。それは、トクホであっても同じで、薬のような効果を期待して使うことは間違っています。あくまでも食品だということを忘れずに」(千葉さん)

GMPマークがどんなものか知っているのはわずか2.2%

前回の記事でも述べたが、GMPマークがついた製品は、品質や安全性を保つための製造工程管理基準をクリアしたものだ。詳細は、厚生労働省のパンフレットを参照してほしい(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/dl/kenkou_shokuhin_gmp.pdf)。

しかし、ドラッグストアでみかける健康食品には、このマークはほとんどついていない。きちんとした品質管理をしているメーカーも多いはずなのになぜだろう。

「消費者がGMPマークを目安に健康食品を選ぶようになれば、メーカーももっとマークをつけるようになるでしょう。消費者に認知されていないマークをわざわざお金をかけてつけるメーカーはないため、現在ではまだ少ないのです」(千葉さん)

GMPマークがついている健康食品は、品質は保証されているため選ぶ際の目安になる。しかし、効果があるかどうかは別問題だと千葉さん。

健康食品の種類が増えて、身近な存在になってきた。そんな今だからこそ、健康食品を取り入れるメリットデメリットをよく知って利用しよう。

[注1]インターネット調査 調査期間:2016年2月5日~2月8日、調査対象者:全国の20代~70代の男女600名(各年代100名ずつ)

(ライター 村山真由美)

この人に聞きました

千葉剛(ちば つよし)さん
 国立健康・栄養研究所情報センター健康食品情報研究室室長。静岡県立大学大学院博士後期課程修了後、米国ワシントン大学留学、国立健康・栄養研究所基礎栄養プログラム研究員などを経て、2015年4月より現職。現在、消費者庁消費者安全調査委員会専門委員、岐阜大学大学院客員教授を兼任。「健康食品」の安全性・有効性情報サイトを介して、国民に健康食品に関する情報発信を行うとともに、健康食品の安全性に関する研究を行っている。

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