「ヌードルで1兆やりますか」日清、世界に挑む日清食品HD社長 安藤宏基氏(上)

東京五輪が開かれる2020年に「時価総額1兆円企業」を目指す日清食品ホールディングス(HD)。安藤宏基社長・最高経営責任者(CEO)が父親で、創業者の安藤百福氏から経営を引き継いで30年余りがたった。食品業界の取り巻く環境が厳しくなるなか、世界市場を相手にグローバル企業に脱皮できるのか。安藤氏の新たな挑戦が始まった。

――現在の時価総額は7000億円弱です。1兆円の目標は達成できそうですか。

「これからの成長を考えてやれるという感触があった。今の時代のリーダーは有言実行でないとだめだといわれる。それで『いっちょう、やりますか!』という社内スローガンをつくった。1兆円構想の第一の柱は、カップヌードルのグローバルブランディングだ。世界80カ国・地域で売られ、縦型カップ麺のカテゴリーでは世界売り上げはトップだ。20年度には海外販売数量を現在の1.5倍に引き上げたいと考えている。グローバルなブランド戦略では、いまのコカ・コーラやマクドナルドよりも優れていると、私自身は思っている」

グローカル戦略 + シーフードヌードルで

日清食品ホールディングス社長・CEO 安藤宏基氏 

「これまで徹底した現地化戦略を進めて、それぞれの国や地域で親しまれる味を再現して成功してきた。ブランド名や商品ロゴなどは統一する一方で、中身のスープや具材、麺は現地化するという、いわゆる『グローカル戦略』だ」

「ただ、足りないものがあった。全世界どこに行っても必ず売っている世界共通のヌードルがなかった。本来なら、オリジナルのカップヌードルを中核商品にしたいところだが、価格は高くなるし、味の面で全ての国に受け入れられるとは限らない。そこで即席麺の世界最大消費国の中国で調査した。すると、オリジナルのカップヌードルより、日本のシーフードヌードルをベースとした海鮮風味の方に軍配が上がった。想定外の結果だったが、従来の戦略を見直し、シーフードヌードルを世界市場に売り出すことにした」

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