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新日本・内藤哲也 棚橋弘至を追いかけ、対決の道へ

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NIKKEI STYLE

11月5日に開かれた、新日本プロレスリング大阪大会。IWGPインターコンチネンタル王座のベルトを防衛した内藤哲也選手(ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、L.I.J)に、その日のシングルマッチでSANADA選手に勝利した棚橋弘至選手(本隊)が対戦表明しました。これにより2017年1月4日の東京ドーム大会で内藤選手vs.棚橋選手のIWGPインターコンチ戦が決定。先に発表されたオカダ・カズチカ選手(CHAOS)vs.ケニー・オメガ選手(バレットクラブ)のIWGPヘビー級王座戦と合わせ、新日本の主要4ユニットの代表選手がタイトルマッチにそろい踏みとなりました。

内藤選手はどこか少年漫画の主人公を思わせるような道のりを歩んできたレスラーです。内藤少年はデビュー前のプロレスファンだったころ、やたら体格のよい若手選手に強烈に引かれました。彼の背中を追いかけるようにレスラーを志してアニマル浜口トレーニングジムで鍛えて2005年に新日本プロレスに入門、プロレス界の顔となりまばゆい光を放つその先輩レスラーを目指して駆け上がっていきます。2011年、初めてのIWGP戦で、ついに彼=棚橋弘至と対峙したのです。

そこからの内藤ストーリーは強大なライバル、オカダ・カズチカの登場で紆余曲折(うよきょくせつ)の章に突入してしまいます。それでも、棚橋&内藤の物語はファンの間で常に続編を望まれ続けていました。

満を持して決まったのが、東京ドームという最高の舞台での内藤vs.棚橋戦です。もっとも、この試合には不穏な雰囲気も漂っています。棚橋選手が東京ドーム大会でのメーンイベント出場に強いこだわりを持っているからです。棚橋選手には2016年まで6年連続でメーンを務めてきた矜持(きょうじ)があります。しかし、インターコンチ戦は通常なら新日本にとって最高峰であるIWGPヘビー級戦より後に試合が組まれることはありません。それでも、一つ可能性はあります。過去に1度だけ実施されたファン投票によるメーンイベント選出です。2014年の東京ドーム大会で、通例が覆されてインターコンチ戦がメーンに選ばれました。

このときファン投票でメーン出場連続記録を伸ばしたのが棚橋選手。一方、初めてのメーンから引きずり降ろされて苦い思いをしたのが内藤選手だったのです。内藤選手は先日の記者会見でファン投票には否定的な立場を取りながら、棚橋選手が実施を希望すれば会社は動くのではと揶揄(やゆ)し、事態が急展開する余地を残す発言もしました。果たして、棚橋選手はファン投票実現に向けて行動を起こすのか、東京ドーム大会まで残り1カ月となった今、動向にファンの注目が集まっています。

紆余曲折のシーズンを抜け出した「内藤物語」は、今に続く「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(L.I.J)」の時代を迎えました。ここに棚橋&内藤ストーリーを考えるうえでもう一つ象徴的なエピソードがあります。

2016年の新日本プロレス、いや、日本のプロレス界がL.I.Jに染まったともいえる1年でした。L.I.Jのテーマカラーは「黒」。新日本の試合会場に行けば、ユニットのグッズを身につけた全身黒ずくめのファンを大勢見かけます。黒いキャップ、Tシャツ、パーカーを着て入場する内藤選手。もちろんコスチュームも黒が基調です。

ところが内藤選手がかつて棚橋選手と同じベビーフェース(善玉)だった時代、苦手と明言していた色が実は「黒」でした。「似合わない」という意識があったらしく、若手時代のリングコスチューム、黒のショートタイツ(黒パンツ)を卒業してからというもの、ヒールユニットCHAOSに在籍していたときもコスチュームに黒を使っていませんでした。

メキシコ遠征でロス・インゴベルナブレス(プロレス団体CMLLで活動するレスラーのユニット、制御不能な奴らの意味)に加入し、2015年夏のG1クライマックスでコスチュームを黒に替えて登場したとき、ヒール転向=黒という意味以上の衝撃をファンは受けました。それまで否定してきたものを受け入れた「覚悟」を感じたのです。

ベビーフェース時代の内藤選手はファンサービスも含め、「第2の棚橋」というレールを走っていたように思います。そのときのテーマカラーは赤と白。ファンに愛され、キラキラ輝くヒーローの色です。

ところが、そのレールを走っても棚橋選手を越えることはできない……。そう気づいたとき、ヒーローでありたい自分が見せないようにしてきた面=毒、奔放さ、執念深さなどを「黒」をまとって解放することで独自の道を切り開いてきたのではないかと思います。

11月18日の後楽園ホール大会から「ワールドタッグリーグ」が開幕しました。選手が2人1組のタッグを組み、覇者を決める年末恒例のシリーズです。そこで内藤選手がパートナー「X」として連れてきたのはメキシコのCMLLで活躍する盟友、ルーシュ選手。内藤選手は再会の喜びに満ちた楽しそうな笑顔をありのままを見せていました。そんな姿を「ヒールなのに」と批判するプロレスファンもいるかもしれません。でも、もともと、ロス・インゴベルナブレスは日本よりも善玉・悪玉(テクニコ・ルード)の区別がはっきりしているメキシコで、そんな枠で自分たちをくくるなと主張して結成されたユニットなのです。今の内藤選手には他人の押し付けを全く意に介さない、どんな自分を見せても平気だという開き直りにも似た強さがあります。

対する棚橋選手もこのシリーズ中に少しずつファン投票の話題を口に出し始めています。どのような結末になるにせよ、来年1月4日、棚橋&内藤物語はひとつのクライマックスを迎えるでしょう。

今回のイラストは内藤選手の技「グロリア」です。2011年10月のIWGPヘビー級王座初挑戦となった棚橋戦に向けて開発した技です。相手の手首を固めて持ち上げサイドに叩きつけるフィニッシュへの布石となる一手です。

(この連載は随時掲載します)

 HIROKU./広く。鳥取県出身。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業、2010年から本格的にプ女子活動をスタート。ブログ「プ女子百景《プロレス女子図鑑》」で、プ女子をモチーフにした必殺技のイラストを公開し注目を集める。『プ女子百景』(小学館集英社プロダクション)を出版。新日本プロレスのサイトなどでイラストを連載中。プ女子グッズの製作も手掛ける。

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