プリカへ「入金」 ポイントの使い道いっそう広がる

共通ポイントなどをためたものの、使い道に悩んだことはないだろうか。ポイントが使える店が変化したり、使う前に有効期限を迎えてしまったりする。そんな悩みを解消するのが、最近、相次いで登場しているポイントで入金できるプリペイドカード(プリカ)だ。クレジットカードと同様に使えるので、ポイントのままよりはるかに使い勝手が向上する。

「どの店で使えるかを気にしなくて済むのが便利」。東京都在住の会社員Aさん(41)は11月21日に受け付けが始まった「dカードプリペイド」を申し込んだ。NTTドコモの「dポイント」を1ポイント=1円として入金し、クレジットカードとほぼ同じように支払いに使える。

dポイントは現在コンビニエンスストアなど2万店超の加盟店でポイントのまま買い物に使えるが、プリカにすれば使い道はさらに広がる。dカードプリペイドは入金範囲内なら国内外のマスターカード加盟店の大半で使え、その規模は「約4000万店」(NTTドコモ)だ。

¥     ¥

昨年あたりから、ポイント入金できるプリカが増えている()。いずれもポイントだけでなくクレジットカードや現金などでも入金できるが、ポイントを使えば、新たな出費なしに使えるのが魅力だ。ポイントの入金はネットでできる。

ポイント交換サイトを運営するポイ探(東京・中央)の菊地崇仁代表は「これらのプリカは基本的に会費が無料。ポイントの使い道を広げたい人は持っていて損はない」と話す。

ポイントが使える店は「Tポイント」「Ponta」など主要な共通ポイントでも数十万店で、大半が国内。一方、VISA加盟店もマスターカードと同様、国内外に4000万店程度、JCBは約3100万店(取扱店契約数)ある。プリカに入金すれば、使える店を探す手間はほぼなくなるわけだ。

それ以外にもメリットはある。広告閲覧などでポイントがもらえるサイト「モッピー」を運営するセレスは9月、信販会社セディナと組み同様のプリカを始めた。モッピーなどのポイントは現金に交換することも可能だったが、通常は交換手数料がかかった。プリカならポイント入金時の手数料はかからないうえ、プリカを使うと再びポイントがたまるので、現金で支払うよりトータルでお得になる。

そのほかのプリカも利用時にポイント付与かキャッシュバックのサービスを用意しているが、還元率の高さが目立つのはLINEが3月から発行する「LINE Payカード」だ。還元率は2%と、通常のクレジットカードより高い。たまった「LINEポイント」は再びプリカに入金できる。当初1000ポイント以上ないとプリカへの入金ができなかったが、10月に「1ポイントから可能」とルールを変えた。

¥     ¥

同じく1ポイントから入金できるプリカを扱うのがエポスカード。同社のクレジットカード利用者限定のプリカで、クレジット利用でたまる「エポスポイント」がいつでも入金、利用できる。

一方、同じクレジットカード業界でもオリエントコーポレーション(オリコ)が扱うプリカは、同社のクレジットカードをもっていない人でも発行してもらえる。入金最低額は500ポイントからだが、「親がクレジット利用でためたポイントを、子どものプリカへ入金するといった使い方が可能」(オリコ)だ。

プリカに入金すれば「ポイント有効期限も気にしなくて済む例が多いのもメリット」(菊地氏)。例えばdポイントは通常、獲得から約4年で失効するが、dポイントをプリカへ入金するとこのルールは適用されない。プリカ自体に5年という有効期限はあるが、「直近1年内に利用した人のカードは自動更新し、旧カード残高を新カードへ移す予定」(NTTドコモ)。常時利用している人なら期限切れの心配はない。

ほかのプリカもポイントのまま持つより、プリカへ入金した方が期限は長くなるのが一般的。期限切れ間近のポイントがある人は、いったんプリカに入金すれば有効期限を延ばせる。

ポイント入金できるプリカには注意点もある。端数をムダにせず、使い切るには少々工夫が必要だ。ポイントなら少額から入金できるが、クレジットカードなどで入金する際は500~1000円以上が必要になるのが普通。菊地氏は「プリカに残った数十円を使い切るために1000円を追加入金するといった非効率な行動に注意しよう」と話す。払い戻しは原則不可のプリカが多いので、無駄なく使い切れる額を考えて入金するのが無難だ。

(堀大介)

[日経プラスワン2016年12月3日付]

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
注目記事
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし