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つまみのチョイスで食塩オフ 飲み会での減塩テク

日経Gooday

2016/12/16

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

今年もまた宴会の季節がやってきた。酒を飲む機会が増えると、つまみのカロリーや糖質が気になる人が多いだろう。しかし、酒のつまみは食塩も多いので注意が必要だ。とくに、高血圧が気になる人は、つまみの選び方に注意しよう。

■酒のつまみは食塩が多い

健康な人の1日の食塩摂取の目標値は、18歳以上の男性は8g未満(女性は7g未満)だ。高血圧の人の場合6g以下となる。しかし、実際に摂取している食塩量は、男性10.9g、女性9.2gとオーバー気味だ(平成26年国民健康・栄養調査より)。

食塩8gというと、調味料の摂取量を8gに抑えればいいと思っていないだろうか? 実は、食塩は肉、魚、野菜、パン、麺類などの食品にも含まれていて、私たちは、これらから1日2gほどの食塩を摂取しているといわれている。つまり、調味料で摂取していい食塩は1日6gとなる。食塩6gは塩だと小さじ1杯程度。「それだけ?」と思った人は、食塩をとり過ぎているかもしれない。

私たちは食品から1日2gほどの食塩をとっていると述べたが、漬け物、干物、練り物、肉の加工食品などには食塩が多く含まれているため、これらを多くとっている人は、調味料を控えても食塩過多になってしまう。酒のつまみにはこういった加工品が多いので、宴会で食べるものには注意したい。

しかし、正直なところ、外食で食塩を1日8g未満に抑えるのは難しい。まず、食塩を多く含むメニューを知り、それらを避けるか、食べ過ぎないようにすることから始めよう。

練り物は食塩が多く、さらに煮汁の食塩を含むため、おでんは食塩が多い。練り物の量を控え、こんにゃく、昆布などを多く選ぶほか、煮汁を飲まないのがポイント。からしも食塩を含む。

焼き鳥は意外に味つけが濃い。ちなみに、たれでも塩でも食塩量はあまり変わらない。合間にキャベツなどの生野菜をはさんで、焼き鳥自体を食べ過ぎないようにするといい。

煮汁に味がついているすき焼きやちゃんこ鍋は食塩が多いので要注意。水炊きやしゃぶしゃぶを選び、ポン酢しょうゆやたれをつけ過ぎないように食べるのがコツ。

肉の加工品は熟成期間が長いものほど食塩が多い傾向。ソーセージ、ベーコンなども食塩が多いことを覚えておこう。ローストビーフやスモーク類は比較的食塩が少ない。

肉同様に、熟成期間が長いものは食塩が多い傾向。クリームチーズ、カッテージチーズ、モッツァレラチーズなどは比較的食塩が少ない。ちなみに、水牛のモッツァレラチーズは食塩ゼロ。

たらこ、いくら、すじこ、キャビアなどの魚卵の加工品は食塩を多く含む。食塩だけでなく、コレステロールやプリン体も多いのでとり過ぎに注意。

塩漬けにした魚を干した干物は総じて食塩が多い。みりん干しやくさやなどの調味干しは、塩漬けの干物よりもさらに食塩が多い傾向にある。

塩辛は代表的なつまみだが、食塩が極めて多い。酒盗(様々な魚類でつくった塩辛)、このわた(ナマコの腸の塩辛)、めふん(サケの腎臓の塩辛)、うるか(アユの塩辛)など、好きな人にはたまらないかもしれないが、塩辛は食べないほうが無難。

漬物は総じて食塩が多い。中でも、ぬか漬け、たくあん、奈良漬けなどはとくに食塩が多い。食べたい場合は、浅漬けやミックスピクルスなどに。

おせち料理はそもそもが保存食なので食塩が多い。少しずつつまむだけでもあっという間に1gを超えてしまうので注意。かまぼこや数の子は、しょうゆをつけずに食べるべし。

■カリウムでとり過ぎたナトリウムを排せつ

忘年会、新年会で人に招かれている場合など、自分の思い通りにはメニューを決められないことも多い。不本意ながら食塩をとり過ぎてしまうこともあるだろう。そんなときはカリウムをしっかりとろう。

カリウムは野菜、芋、果物などに含まれていて、余分なナトリウムを排せつする働きがある。手軽にとるには、トマトジュースを飲んだり、バナナやキウイフルーツなどを食べることだ。

また、血圧を上げないためには飲み過ぎないことも重要だ。血圧を上げないための飲酒量は、エタノール換算で男性20~30mL(女性10~20mL)といわれている。20~30mLは、日本酒なら1合、ビールなら中びん1本、焼酎なら半合弱、ウイスキーやブランデーならダブル1杯、ワインなら2杯弱に相当する。

食塩やアルコールのとり過ぎに注意して宴会シーズンを乗り切ろう。

※食品、料理の食塩相当量は『第3版塩分早わかり』『家庭のおかずのカロリーブック』(いずれも女子栄養大学出版部)、『日本食品成分表2015年版(七訂)』を参考にしています。

(ライター 村山真由美/イラスト Akiko Takagi)

■この人に聞きました

上西一弘(うえにし・かずひろ)さん
女子栄養大学栄養生理学研究室教授。徳島大学大学院栄養学研究科修士課程修了後、雪印乳業生物科学研究所を経て、1991年より同大学に勤務。専門は栄養生理学、特にヒトを対象としたカルシウムの吸収・利用に関する研究など。『日本人の食事摂取基準2015年版』策定ワーキンググループメンバーを務める。

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