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デビットカード、クレカと提携でもっと便利に

2016/12/6

 銀行に行ったら新しいデビットカードの勧誘を受けました。デビットカードは以前からありますが使ったことはありません。新しいカードはどこが違うのでしょうか。

 買い物の際に、自分の預金口座から即座に代金を引き落として決済するのがデビットカードだ。

 銀行業界は2000年にキャッシュカードと一体型の「Jデビット」を発行した。しかし、利用店舗数が約45万店とクレジットカード加盟店より少ないうえ、一部の銀行では利用時間帯に制限があり、利用は伸びていない。年間決済額は2005年の約8000億円をピークに、15年は約4300億円とほぼ半減した。

 そのデビットカードが改めて注目されている。最近発行が相次いでいるのはクレジットカードの国際ブランドと提携したデビットカードだ。矢野経済研究所によると、20年度にデビットカードの決済金額は年間2兆9000億円に達する見通し。その85%はクレジットカード加盟店で使えるデビットカードだという。

 「現金よ、今までありがとう」――。三井住友銀行は10月、こんなキャッチフレーズで「SMBCデビット」を発行した。VISAと提携し、世界のVISA加盟店約4000万店で使え、原則、24時間365日対応する。

 利用金額に応じてキャッシュバックがあるのも特徴だ。SMBCデビットは毎月の利用金額の0.25%を現金で還元する。例えば月4万円利用すると、翌月の20日に100円が入金される。還元率はクレジットカードのポイントサービスに見劣りするが、キャッシュバックの手続きは不要だ。

 セブン銀行の「デビット付きキャッシュカード」はJCBと提携。電子マネー「nanaco(ナナコ)」を搭載し、セブンイレブンでデビットカードで支払うと、利用金額の1.5%のナナコポイントをもらえ、ポイントは1ポイント=1円のナナコとして使える。

 福岡銀行の「デビットプラス」もJCBと提携、地元の西日本鉄道の交通系電子マネー「nimoca」を搭載できる。利用金額の0.5%(一般カードの場合)を、同行のグループ会社のポイントサービス「myCoin(マイコイン)」として付与する。

 銀行が改めてデビットカードに力を入れるのは、電子マネーの利用に慣れた若者の決済需要を取り込む狙いがあるからだ。11年に「りそなVISAデビットカード」を発行したりそな銀行は、年会費500円(税別)を25歳以下は無料にしている。

 三井住友銀行や福岡銀行はデビットカードを利用すると即座に取引内容をメールで通知したり、利用履歴を表示したりするスマートフォン向けアプリも提供する。デビットカードは預金残高の範囲内でしか利用できないため、すぐに残高を確認できるようにした。

 主に海外で利用したい人には外貨預金で決済できるデビットカードもある。ソニー銀行と住信SBIネット銀行が16年1月に発行したカードは米ドルなど外貨預金で支払いできる。

[日本経済新聞朝刊2016年11月30日付]

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