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マツダ・ロードスターRF 大人のプチスーパーカー

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NIKKEI STYLE

2015年5月にフルモデルチェンジしたロードスターに、電動格納式ルーフを採用した「ロードスターRF」が追加された。そのリアスタイルを初めて見た瞬間、小沢コージ氏はこのクルマが真剣に欲しくなったという。ファストバックの美しいシルエットはまさにスーパーカーシルエットだったのだ。

白ワインと赤ワインの違い

「ロードスターがさっぱりした白ワインだとしたら、RFは大人のための濃厚な赤ワインですよ」というのはチーフデザイナー兼新開発主査の中山雅氏。

日本が世界に誇る大衆オープン2シーター、4代目マツダ「ロードスター」登場から待つこと約1年半。電動格納式ハードトップを備え、ハイパワーな2リッターエンジンを搭載する待望の「ロードスターRF」が先日追加された。

RFとはリトラクタブルファストバックの略で、旧型3代目ロードスターにも同様の「ロードスターPRHT」があったがそちらはパワーリトラクタブルハードトップの略。ハードトップからファストバックへと微妙に名前が変わっているところが今回のポイントだ。

前回が屋根を開けるとフルオープンになったのに対し、今回はロールバーのようなファストバック形状が残る。その分、正確には頭上後ろの開放感は損なわれるが、リアウインドーも格納されるので風は抜けるし、適度な安心感が得られたと取れなくもない。

なによりも黙ってリアスタイルを見てほしい。今アラフィフのスーパーカー世代たちに、こみ上げてくる憧憬のような感情はないだろうか。そう、そのロールバーからスッとなだらかにおりる、三角形の美しいフィニッシュはまさにスーパーカーシルエット。1970年代に子どもたちを熱狂させたフェラーリやランボルギーニのようなスタイルなのだ。

あれはエンジンを運転席後方に積むミッドシップカー特有のフォルムだったが、今回は巧みにオープンカーのフォルムにそれを再現。そのあたりは同じスーパーカー世代のチーフデザイナー、中山氏の思いが込められている。正直、小沢は「やられた!」と思い、真剣にこのクルマが欲しくなってきてしまったほどだ。

ノーマルロードスターに全力投球した結果、短くなった全長を見事にキープ

聞けばRFには、先代のPRHTでは果たせなかったある思いが託されているという。PRHTは電動ハードトップの出来が良く、幌オープンの3代目ロードスターの代用として売れてしまい、キャラクターが被ってしまったのだ。しかし、今回は違う。まさしく同じワイナリーから生まれた白ワインと赤ワインの如く、見事に特性が分かれた。

しかも、このスタイルはある意味、幌(ほろ)オープンのノーマルロードスターの開発に全力投球した結果の奇策でもある。なぜなら2015年に発売された4代目は、ボディーからパワートレインまでほぼ新設計で、全長は歴代最短の3915mmと4メートル切り。車重も最軽量モデルは1トンを切る。求められる衝突安全性能が高く、ボディーが長く重くなりがちな現代にあってこのスペックは驚異的。同時にいろんな要素を短いボディーに詰め込んだため、全長をキープしたままでは、従来のPRHTのように複雑な電動トップを完全にリアトランクに収めることができなくなってしまった。

まさにRFはスタイルと同時に、ロードスターらしい軽さと走りを成立させるための奇跡の折衷案だ。電動ハードトップ導入の際、仕方なくはみ出たピラーを見事、美しいロールバー形状に作り変えた結果なのだ。

ロードスターはハードトップが当たり前に?

ついでに走行性能も格段に上質化し、大人びているからたまらない。

まず大きいのは当のロールバーの影響で、軽量高剛性のSMC樹脂(不飽和ポリエステル樹脂)がボディー開口部に採用されたため、リアボディーの剛性が格段に向上。このためにリアアンダーの補強を弱めて、前後バランスを取り直しているほどだ。

さらに抑えたとはいえ2リッターエンジンと合わせて約70kg増加し、1.1トンとなった車重も効いてる。ドイツブランドのビルシュタインダンパーを標準装着し、チューニングの最適化で、リアサスをしなやかに仕立て直した結果、ガッチリしたボディーと相まって、乗り心地は確実に上質になった。

特にビックリなのはタウンスピードで走っても感じる、ステアリングセンター付近の微妙な手応えまで明確になったことで、欧州プレミアムにも負けないクリアな味わい。

そして今まで海外版にしか搭載されていなかったハイパワーな158馬力の2リッター直列4気筒エンジンだ。これが今までの1.5リッター直列4気筒エンジンとは全然違ってドラマチック。6000回転まで見事に吹け上がるだけでなく、ギアを6速に固定したまま街中をゆっくり走っても、太い低回転トルクでそれなりに加速する。

当然、屋根を閉じた時の静けさはノーマルとは比べものにならないし、トランク容量もほぼ変わらないうえ、開口部も広い。特有のヒラヒラした操縦性こそ減ったが、まさに爽やかな白ワインと、濃厚な赤ワインのような違いがあるのだ。

一方、お値段は屋根とエンジン、さらに専用レカロシートなどもあって320万円台スタートと、249万円から始まるロードスターに比べてそれなりに張る。

だが、PRHTの時代も販売台数はノーマルを上回っていたという。やはりハードトップオープンは利便性が大きいし、さらにこれだけカッコいいとなったら……。もしや今後ロードスターは、ハードトップが当たり前? になるのかもしれない。

小沢コージ
自動車からスクーターから時計まで斬るバラエティー自動車ジャーナリスト。連載は日経トレンディネット「ビューティフルカー」のほか、『ベストカー』『時計Begin』『MonoMax』『夕刊フジ』『週刊プレイボーイ』、不定期で『carview!』『VividCar』などに寄稿。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)など。愛車はロールスロイス・コーニッシュクーペ、シティ・カブリオレなど。

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