BSの洋楽番組 数々の名曲、懐かしく日経BPヒット総合研究所 品田英雄

名曲の逸話を掘り下げるBS―TBSの「SONG OF SOUL」(写真はジミー・ペイジ)
名曲の逸話を掘り下げるBS―TBSの「SONG OF SOUL」(写真はジミー・ペイジ)

今年はデビッド・ボウイやプリンスら多くの洋楽のスターが亡くなった。そんな彼らの映像が登場する番組がBSにはいくつもある。

BS朝日の「ベストヒットUSA」(金曜日午後11時~)は小林克也が司会。最新の曲も紹介するが、特集は懐かしいものが多く、「ソウル特集」ではレイ・チャールズやマービン・ゲイなどの楽曲が耳に残った。

NHKのBSプレミアムの「笑う洋楽展」(日曜午前0時45分~)は、みうらじゅんと安齋肇が昔の映像を流しながらいろいろなツッコミをし、アーティストの当時と現在の写真を見比べる笑える番組である。

これらが、すでにある映像を使った構成なのに対し、1人のアーティストの1曲にこだわり、その名曲が生まれた背景を掘り下げる番組がBS―TBSの「SONG TO SOUL」(水曜午後11時~)だ。

映像は独自取材によるもので、どの回にも曲が出来上がった時の様子(遭遇した事件や憧れの女性の存在)やレコーディングでの現場で起きたこと(思いついたフレーズやアレンジなど)が名曲につながっていった様子がわかる。

先週は「ダイアナ」のポール・アンカを自宅でインタビューし、関係者が当時の様子を語った。

実は、「ダイアナ」は彼のデビュー曲ではなく、別の楽曲で小さなレコード会社からデビューしていたことや「ダイアナ」は初めロサンゼルスにある小さなレコード会社から発売され、ヒットの可能性に目をつけたABCパラマウントが契約して大ヒットになっていったことなど、若い頃には気づかなかったことやウィキペディアには書いていないことも多い。個人的には、映画「史上最大の作戦」の有名なマーチがポール・アンカ作曲とは知らなかった。

番組全体ではレッド・ツェッペリンやディープ・パープルなどのハードロック、サイモンとガーファンクルやカーペンターズなど1970年代ものが人気で、視聴者層を想像させる。

BSのなつかしの洋楽番組。ラジオで洋楽を覚えた世代には登場する映像はどれも新鮮。何より久しぶりに聴くヒット曲の数々は温かい気持ちにしてくれる。

(日経BPヒット総研 上席研究員)

[日本経済新聞夕刊2016年11月26日付]

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